【前編】福井の方言(福井弁)を徹底解剖!! ルーツや歴史、なまり、特徴を専門家に聞いてみたよ。

    【前編】福井の方言(福井弁)を徹底解剖!! ルーツや歴史、なまり、特徴を専門家に聞いてみたよ。

    こんにちわ、バンショウです。
    みなさん、福井弁バリバリしゃべってますか??

    突然ですが、ふだん私たちが当たり前に使っている福井の方言(福井弁)。
    一体、どんなルーツや歴史があって、そして、なまりにはどんな特徴がある方言なのか?気になったことはありませんか?

    近年では「ちはやふる」や「チア☆ダン」など映画やドラマで取り上げられることも多くなり、特に女性が福井弁を話す様子が”カワイイ”と、県外から注目されているとか。


    そこで今回は、福井弁のルーツや歴史、なまり、特徴などをじっくりと紐解いていきましょう。

    なお、ここでスポットライトを当てる福井弁は、主に嶺北地方の方言になります。理由も記事中で触れていますよ~。

    \ネイティブな福井の方言が聞ける特設サイトはこちら!/

    【→後編の記事はこちらから

      \お話を伺ったのは…/

      加藤和夫先生
      金沢大学名誉教授。越前市生まれ。
      北陸方言のエキスパートとして、多方面で活躍。
      メディアなどで方言の監修も務める。

       

      方言の成り立ちは伝言ゲーム!?

      お話を伺ったのは、越前市出身で日本語学を専門とする金沢大学の加藤和夫名誉教授。
      先生によると、私たちが話す福井弁の基礎はすでに明治の初期には地域に定着していたそうです。


      ではその定着した方言はどこから来たのか?

       

      結論から言えば、それはズバリ京都!!

       

      かつて日本の都が置かれた場所であり、今でいう標準語が1000年もの長い間、京言葉だった時代がありました。

      そして「都の言葉を真似したい」という当時の人の気持ちが、まるで伝言ゲームのように耳から耳へ、口から口へと少しずつ京都から地方へ広がっていった。

      そうして広がる過程で各地で変化したのが方言なのです。



      なので京都で使われなくなった言葉が、地方では使われていたりもします。

      つまり、福井弁のルーツは京言葉ということになります

       

      福井弁で”うらやましい”という意味の「けなるい」は、京言葉の「異(け)なり」がこの長~い伝言ゲームで変化したものだったりします。


      もっといえば、日本で使われている方言の多くは、京言葉に由来するもの。九州しかり沖縄しかり。

      先生いわく、「福井にある言葉は京都を挟んで、西のどこかにも存在するものが多い」んだそうですよ。

       


      私たちが何気なく喋っている福井弁のルーツが、京言葉だったとは驚きです!

      こうした成り立ちを踏まえると「つるつるいっぱい」も、”はんなり”と聞こえてきませんか?

      福井県は言語学者にとって有名な”アクセント銀座”

      まず福井弁には、嶺北と嶺南で大きな地域差があります。

      これは、京都を出発した言葉がそれぞれ違う陸上ルートを辿って伝わったことによるもの。

      行く手に大きな自然地理的な障害があると一旦伝播が止まるので、そこで「言葉の境界線」ができやすいのだそうです。


      特に、福井は「木の芽峠」という県を分断する障害物があったので、そこが言葉の境界線となり嶺北と嶺南で福井弁に大きな違いを作りました。

      赤いフラッグの場所が木ノ芽峠


      さらにこの境界線は、福井県内にタイプが違うアクセントをいくつも生み出すきっかけにもなります。

       

      ◆ 嶺南の「京都式に近いアクセント」
      ◆ 坂井、福井、鯖江、越前市とその周辺の「無アクセント」
      ◆ 奥越や今庄に見られる「京都式が単純化したアクセント」
      ◆ 岐阜県に近いところにあった「東京式アクセント」

      などが挙げられます。


      ひとつの県でこれだけ違うタイプのアクセントが存在するのは全国でも珍しく福井県は研究者の間で”アクセント銀座”と呼ばれているそうですよ。


      この中で、たびたび福井弁としてメディアで取り上げられているのが、「無アクセント」と呼ばれるものです。

      次からはその特徴について見ていきましょう。


      「無アクセント福井弁」の特徴は?

      実に福井県の人口の7割が話すという無アクセントの福井弁。

      主に「坂井、福井、鯖江、越前市」を中心とした嶺北地方でよく使われています。



      無アクセントの大きな特徴として挙げられるのが、「抑揚がなく平板な喋り方」です。

      そして、もう一つの特徴が文の切れ目で現れる「揺れるイントネーション」


      下手すると、福井市出身の人がオレオレ詐偽の電話をかけてきたら一発でわかっちゃう。それくらい隠せない特徴があるそうです。


      ただその反面、「無アクセント」と「揺れるイントネーション」は真似しようと思ってもなかなか出来ない。

      慣れていない人は、うまく真似できないのが福井弁なのです。



      特に、揺れるイントネーションは「~~したらぁ」の最後の「ら」の前あたりからちょっと上り始める。

      そして「ら」の後半伸びた辺りから下がり始め、難しいのはその後もう一回ちょっと窪ませる。


      そして最後にちょっとだけ上がる。



      先生いわく、この揺れるイントネーションはかなりの俳優泣かせとのこと。

      「無アクセント」と「揺れるイントネーション」の福井弁を、俳優さんが真似するのは相当難しいんだそうですよ。

      確かに、映画やドラマで感じる”福井弁の違和感”の正体はコレなのかもしれませんね。

       

      映画「ちはやふる」シリーズで「綿谷新」役を演じた新田真剣佑さんの福井弁は、方言指導の先生も感心する上手さと話題

      そんな高度な方言を、私たちは無意識に喋っていたのだと思うと、「おえ~、ひっで鼻高々やげえ」と、気持ちはアクセント付きまくりで弾んでいるのでした。


      ただ、今でこそ度々メディアで取り上げられ、見直されている福井弁。


      こうした方言の特長が面白い、カワイイと言われプラス評価されています。

       

       

      福井商業高校チアダンスチーム「JETS」がモデルの映画・ドラマ「チア☆ダン」では福井弁が可愛いと注目されました

      しかしこの無アクセントこそ、嶺北地方の県民を長年悩ませている「方言コンプレックス」の原因、と先生は言います。

       

      なぜ私たちは福井弁にコンプレックスを持ち続けていたのか?

      みなさんはこういった経験はありませんか?


      県外で生活をすると、周りから「話し方変わっているね」と言われ福井弁を話さないようになる

       


      こんな調査結果があるそうです。

      加藤先生らがかつて、全国14都市と北陸3県の県庁所在地を含む9つの市を対象に行った方言意識調査。

      「自分の方言が好き」と答えた割合が北陸3県は低く、中でも福井市は、最下位という結果に。

      それは特に若い人ほど顕著に表れたそうですよ。

       

      なぜここまで、福井弁は好かれなかったのか?

      それは「福井県?どこだっけ?」と言われやすい地域的な知名度の低さ、メジャーな方言と比較したときに抱く福井弁のマイナー意識も一因になったと考えられます。


      しかしこの問題には、もっと根深い時代背景があったんですが…この続きは後編へ!!

       

      \後編はこちら!/

      【後編】福井の方言(福井弁)をさらに深堀り!! 詳細な分析と「未来」への提言も。

       

      ※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

      ※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

      バンショウ
      writer : バンショウ

      たったひとつの真実を見抜く。
      見た目は大人、頭脳は子供、体力は老化。
      名探偵になれなかったアラサー男が、あしたの福井の話題を探って行きます。

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