福井県民に愛される逸品を、「ローカル食遺産」として認定し紹介するコーナー。
どこか懐かしく、何度でも食べたくなる逸品をお届けします。
今回は、福井市・番匠本店 さくらむすび くるふ福井駅店の「北国鯖棒寿し」です。
番匠本店 さくらむすび くるふ福井駅店【福井市】
「北国鯖棒寿し (税込1,380円)」

以前、JR福井駅の駅弁売り場に長年勤務するベテラン販売員を取材したことがある。
好きな弁当を問うと、返ってきた答えは「鯖寿し」。
意外そうな表情を察してか「福井の人は、このすごさを知らない」と言って、得意客のほとんどが鯖寿しの本場・関西からのなじみ客だと教えてくれた。
「北国鯖棒寿し」は1980(昭和55)年の発売。
国産のサバを丁寧に酢じめにし、白板昆布で包んで押してある。
厚みのある鯖と、加賀の醸造元の合わせ酢を使ったすし飯がやさしい甘さを醸す。
上等な鯖寿司と、庶民派のバッテラが同居したような、ちょうど良い味わいだ。
近年は仕入れの関係で一時期姿を消していたこともあったが、根強いファンのニーズもあって再登場。
焼き鯖寿司が主流の昨今に、販売数を絞ってでも昔ながらの味を提供し続ける姿勢に、創業120余年の心意気を感じる。

あじわいどころ
「北国」シリーズでは「北国鯛寿し」税込1,580円も根強い人気。掛け紙は箱になったが、菱形の経木の容器に若狭の連子鯛の押し寿しが並ぶ景色は昔のまま。「駅弁は思い出も一緒に届ける」という信念が感じられる。
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