創業者が貫いた“オンリーワン”の精神。
ロングセラーの陰にたゆまぬ努力。

焼き型に仕込まれた「石窯煎餅」の文字が煎餅の表に刻まれる
福井土産の定番、「名代石窯焼煎餅 五月ヶ瀬」。
その歴史は1975(昭和50)年、創業者の故・瀬川隆之氏が開発した手焼き煎餅に始まります。
「東北の『南部せんべい』がヒントとされていますが、先代からは戦時中のドイツの保存食クッキーを参考にしたとも聞いています」と話すのは、二代目の瀬川裕司社長。
半年間の試行錯誤の末に生み出された洋風煎餅は大評判。
生産が追いつかなくなり、工場を新設して量産体制に入りました。
創業者が追求したのは「ほかにない、ここだけの味」。
オリジナル商品のため、機械も特注品や特別仕様です。
材料は4種の小麦粉をその年の出来具合に応じてブレンドし、ピーナッツは一級品を原産国のサプライヤーから直接調達。
温度管理を徹底し、いつでも最良の状態で使えるようにしています。
また、「変わらぬおいしさを提供するため、常に変わり続ける努力をしている」と言う瀬川社長。
実は五月ヶ瀬煎餅は、時代によって変わる人々の嗜好に合わせて、“いちばんおいしい味”を追求してきました。
圧倒的な支持を集めながらも、基本のレシピをベースに、より良い材料や配合の調整、機械の改良など「勇気を持って変えることに挑戦しています」。
入社して24年、製造現場でそのこだわりを見てきた工場長の髙橋俊和さんは「知れば知るほどすごい煎餅。おいしくないわけがないんです」と力を込めます。

ピーナッツをのせた生地は焼き型に挟まれて、石窯の中で丁寧に焼かれていく
探究心と情熱が新たな商品づくりの原動力。
おいしさのために手間は惜しまない。

五月ヶ瀬やメイシャローズ以外にも豊富なラインアップ。「カップケーキ」はボリュームたっぷり。極薄煎餅にアールグレイ風味のホワイトチョコを挟んだ「ティーファー」(写真中央)は4年前に発売
“オンリーワン”追求の精神は、ほかのお菓子にも息づいています。
売り上げ2位の「メイシャローズ」は、ナッツ入りの生地にココア生地を挟んで焼き上げたクッキー。
ザクザクした食感と豊かなナッツの風味が好評のベストセラーです。
「愛(ai)」は、クリスピー生地に2種のチョコレートをサンドした食べ応えのあるクッキー。
2種の生地を一体化して薄く焼くのは難易度が高く、大手メーカーが手を離した課題に取り組んだ、同社の技術力を象徴する商品です。
そして「ア・ヌー 〜結〜」は、パイ生地の間にクッキー生地を挟んだ繊細な食感。
生地を結ぶ工程はすべて手作業で、手間を惜しまない企業姿勢が表れています。

「ア・ヌー」はリボン状に伸ばした生地を一つ一つ手で成形する
進化を止めない記憶に刻まれるお菓子。

「どら焼」はつぶあんだけでなく芋あん(右)も定番。桜や抹茶など季節商品も
坂井市丸岡町にある五月ヶ瀬の本社・工場に併設された直営店では、ほかにもさまざまなお菓子を販売しています。
「どら焼」は、手焼きで皮の両面をしっかり焼き上げ、あんを挟んだ人気商品。
定番のつぶあんと芋あん以外に「塩どら焼」や「栗どら焼」などの季節商品も投入されています。
チョコと栗の2種から選べる「カップケーキ」も贈答用として人気ですが、「日常のティータイムにもぜひ」と、工場長の髙橋さん。
ふるさと福井に根付いて半世紀、五月ヶ瀬は多くの商品を世に送り出してきました。
7月にウェブ上で実施したアンケートでは、それぞれの“推し”が思い出と共に寄せられました。
【プレゼント付♪】お盆の帰省・手土産の鉄板!みんな大好き「五月ヶ瀬」アンケート!人気の詰め合わせを10名様に《8/2(日)締切》
また「現在、『ア・ヌー』の新バージョンを開発中です。
皆さまからアンケートでアイデアを募集するので、ぜひお寄せください」と瀬川社長。
「おいしさは育てていくもの」が五月ヶ瀬のポリシー。
お菓子たちがどう成長していくのか、県民としても目が離せません。
御菓子処 五月ヶ瀬
福井県坂井市丸岡町舟寄9-1
☎0776-67-5600
【営】9:00~17:00
【休】年末年始
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