コーヒーの産地別特徴とプロ直伝のドリップ方法!「いつもの一杯」を至福に変えるコツとは?

    コーヒーの産地別特徴とプロ直伝のドリップ方法!「いつもの一杯」を至福に変えるコツとは?

    豆の産地から焙煎、抽出のわずかな違いで味わいは無限大に。

    「いつもの一杯」を「至福の一杯」に変えれば、コーヒータイムがより豊かなものになります。

      \教えてくれた人/
      山田和則さん
      コーヒーのことなら何でもおまかせ。日本コーヒー文化学会の理事であり、坂井市の「BETTER LIFE COFFEE」オーナー

      「おいしい」の先にあるコーヒーの深淵をのぞく。

      世界で親しまれるコーヒーの年間消費量はなんと約4千億杯(!)。

      需要は伸び続け、今や日本でも緑茶と並ぶ存在になっています。

      「カフェモカやカフェラテなどアレンジドリンクもあり、コーヒーが苦手な人でも好みの味を発見できる時代」とコーヒー博士の山田和則さんは話します。

      その魅力は底なしで、探求心を刺激されます。

      まずは産地ごとの風味の違いから解説していきましょう。

       

      コーヒー豆の産地と特徴

      ▼アフリカ
      …コーヒーのルーツともいわれるエリアで、有名な産地が多い。華やかな香りとフルーツのような明るい酸味が特徴。

      ・エチオピア
      コーヒー発祥の地。果実のような上質さがあり、フルーティーで華やか
      ・タンザニア
      アフリカ大陸最高峰「キリマンジャロ」が有名。世界三大コーヒーのひとつ
      ・ケニア
      力強いベリー系の酸味と柑橘の香りが特徴。芳醇なコクがあり、世界中で高く評価されている
      ・ウガンダ
      やわらかな酸味としっかりしたボディ。特に高品質のアラビカ種は甘味とコクのバランスが優秀

      ▼アジア
      …深いコクとどっしりした苦味、土やスパイスを思わせる独特な香り。酸味は控えめで、飲み応えがある。

      ・インドネシア
      「マンデリン」に代表される、独特な土のような香りと深いコクで濃厚な味わい
      ・ベトナム
      ロブスタ種の栽培が盛ん。麦焦がしのような香ばしさと強い苦味で重厚な飲み応え
      ・インド
      スパイシーで独特な香りと、酸味を抑えたマイルドな口当たり。深いコクがミルクとも合う
      ・中国
      雲南省産が主流。さわやかな酸味と紅茶のような軽やかさがあり、近年人気上昇中

      ▼中南米
      …言わずと知れたコーヒーの一大産地。酸味・苦味・甘味のバランスが非常に良く、ナッツ系の香ばしさがある。

      ・ブラジル
      世界最大のコーヒー生産国。ナッツやチョコレートと評される苦味と甘さがある
      ・コロンビア
      豊かで濃厚なコク、甘い香りと上品な酸味がある
      ・グアテマラ
      華やかな酸味とチョコレートのような甘い香り。火山灰土壌由来の力強く上品な風味
      ・メキシコ
      ナッツのような香ばしさと軽やかな酸味。クセが少なく、すっきりと上品な後味

      一杯の進化の過程とコーヒーのこれから。

      コーヒーは「コーヒーベルト」と呼ばれる、標高が高く適度な雨量と気温に恵まれた地域が生産を支えてきました。
      ※COFFEE BELT(コーヒーベルト)…赤道を挟んだ北緯25度 南緯25度のコーヒー適作地域

      1980年代の「ファーストウェーブ」は産地ごとの個性よりも、喫茶店などで苦くて濃い一杯が好まれました。

      後に「スターバックス」を代表とした「セカンドウェーブ」に突入。

      高品質な豆やエスプレッソをベースとしたドリンクが若者の心をつかみ、多くの世代に飲まれるようになりました。

      さらに、豆をフルーツととらえ本来の酸味を浅煎りで引き出す「ブルーボトルコーヒー」の登場もあり、自由に味を選べる「サードウェーブ」を迎えました。

      かつては製法に不安のあったデカフェ(カフェインレス)も、現在は薬剤不使用の技術により劇的な進化を遂げ、風味を損なわず楽しめるようになっています。

       

      しかし、豊かなコーヒー文化は今「2050年問題」という危機に直面しています。

      地球温暖化の影響で栽培適作地が2050年までに半減。

      将来的には富裕層の飲み物になる恐れがある」と山田さんは警鐘を鳴らします。

      コーヒーの実や葉など副産物を活用した商品や、「リベリカ種」のような温暖化の気候に合うとされる豆への注目、新たな産地に目を向けるなど、さまざまな角度からコーヒー業界を支えていきましょう。

       

      プロセスを知って味の違いを楽しむ

      店のこだわりで無限に広がる個性。

      コーヒーの味は、生豆で8割、焙煎・粉砕・抽出で残りの2割が決まるといわれています。

      また、果実のまま乾燥させ独特の風味を凝縮させる「ナチュラルプロセス」や、水洗によりクリーンで上質な酸味を引き出す「ウォッシュドプロセス」など、精製方法でも大きく変化します。

      「店によって仕入れる豆の産地や精製方法、焙煎度合いは千差万別。私の店では初来店のお客さまには、まず中煎りのバランスの良い豆を提案し、そこから好みの方向性を探ります」と山田さん。

      コーヒー通への第一歩は、無限に広がる選択肢の中から自分だけの組み合わせを見つけることから始めましょう。

      《コーヒーのプロセス》生豆→焙煎→粉砕→抽出

      【焙煎度】
      酸味→苦味 : [浅煎り]→[中煎り]→[深煎り]

      ・[浅煎り]
      フルーティーな酸味と華やかな香りが際立つ。紅茶のように軽やかな味わいも

      ・[中煎り]
      酸味と苦味のバランスが良く、ほのかな甘さやまろやかさもあり。初心者・アメリカン派向き

      ・[深煎り]
      ガツンと力強い苦味と濃厚なコクが特徴。芳醇な香ばしさと長い余韻を楽しめる


      【挽き方(粒の粗さ)】
      酸味→苦味:[粗挽き]→[中挽き]→[細挽き]

      ・[粗挽き]
      大きめの粒に仕上げる。苦味や雑味が出にくく、すっきりとした味わいに

      ・[中挽き]
      一般的でバランスの良い粒の細かさ。ハンドドリップなど、じっくり抽出する淹れ方に向いている

      ・[細挽き]
      粉に近い細かさで強いコクと苦味が抽出される。エスプレッソや水出しコーヒー向き


      【抽出時間(ハンドドリップの場合)】
      酸味→苦味:[短い]→[長い]

      ・[短い]
      酸味が際立ち、軽やかでさっぱりした味わいに。短かすぎると味が薄く感じる

      ・[長い]
      コクや苦味が出やすくなる。時間が長すぎると渋味や雑味の原因に

      おうちコーヒーを、もっとおいしく

      豆のポテンシャルを最大限に引き出す、基本の抽出方法「ハンドドリップ」を、山田さんが伝授。

       

      【ハンドドリップ】

      1.粉の分量と湯の温度

      [粉]
      抽出杯数によって挽いた豆の量を変えるのが、味を一定に保つ秘訣。

      1杯分…15g、2杯分…25g、3杯分以降は抽出時間が長くなることで味が濃くなりすぎるのを防ぐため、8gずつ増やす。3杯分…33g、4杯分…41g

      ・[湯]
      100度で沸かし、85~90度まで冷ます

      2.抽出プロセス(4杯分の場合)

      【1湯目:蒸らし】
      中心から円を描くように湯を乗せ、30秒間蒸らす。ペーパーの中で豆を均一に湿らせるイメージ。

      【2湯目:旨味成分を抽出】
      半量まで一気に注ぐ。もこもこと膨らむ粉が落ち着いた瞬間が湯を落とすタイミング。

      【3~6湯目:量の調整】
      3湯目は中央に500円玉大の円を描きながら、ドリッパーの水位が下がったら元の高さまで戻すのを繰り返す。4~6湯目は層を崩さないよう3秒数えてから元の高さまで注ぎ足す

      \おいしく仕上げるポイント/

      A:湯を注いだ時に粉が膨らむのは新鮮で良い豆の証拠

      B:雑味が入るのを防ぐため、湯が落ち切る前にドリッパーを外す

       

      【アイスコーヒー】

      急冷式
      濃いめに抽出したコーヒーを氷で一気に冷やす。サーバーにたっぷりの氷を入れ、ハンドドリップと同じ手順でコーヒーを抽出する

      水出し式
      水でゆっくりコーヒーを抽出する方法。コーヒーの粉を入れた不織布のフィルターを水に浸し、冷蔵庫に入れて8~12時間かけてつくる

      ※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

      ※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

      ふーぽ編集部
      writer : ふーぽ編集部

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