1日の過ごし方が睡眠の質を左右する
免疫力を維持するためには、質の良い睡眠をとって心身共にしっかり休むことが大切だと言われています。
「実際、寝不足の時に体調を崩したり、気分が落ち込んだりする人は少なくないんです」と三崎さん。
まずはこのメカニズムを説明しましょう。
人の「体内時計」が生体リズムを作っています。
体内時計は体温の調節やホルモンの分泌、免疫機能なども調節する役割を担っており、生体リズムが乱れると免疫機能に影響を与え体調を崩してしまいます。
この生体リズムに深く関わっているのが、「メラトニン」と「セロトニン」というホルモン。
人間が眠気を感じる時や深く眠れている時には、睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌され、セロトニンは日中の光や活動によってつくられます。
この二つのホルモンのバランスを整える手段として、睡眠の質の改善が挙げられます。
睡眠の質を改善すると、寝ている間に分泌されるメラトニンが増加し、朝目覚めてからスムーズに活動できるのです。
また、仕事や趣味、食事など日中の活動がセロトニンを増やし、体内時計が整います。
睡眠の質を高めるために寝る前の過ごし方や習慣に気を使うことはもちろん大切ですが、散歩などの運動を取り入れたり、食事のバランスに気を使ったりするなど、起きている間の活動も大切。
一日の行動を見直し、メリハリのある生活を送ることが免疫力を高める睡眠に繋がるといいます。
一方で、眠れない時は無理に「寝よう」と思いすぎないことも大切。
ベッドに入ってから15分経っても眠れない時はベッドから出てぼんやり過ごし、眠くなってから布団に入ると自然に眠れることも。
あまりにも眠れない日が続く場合や、十分寝たはずなのに日中に強い眠気を感じる場合は、医師へ相談しましょう。
自分に合う睡眠パターンを考え、生活に組み込んでいくことが快眠への第一歩なのです。