伝えたい郷土の食がある。“あばん”が届けるふるさとの味。小浜市のあばん亭・小谷清美さん【嶺南こんにちは通信】

伝えたい郷土の食がある。“あばん”が届けるふるさとの味。小浜市のあばん亭・小谷清美さん【嶺南こんにちは通信】

こんにちは、ふーぽ編集部です。

嶺南在住クリエイターがいま会ってほしいローカルピープル情報をお届けする【嶺南こんにちは通信】。

今回は、小浜市のあばん亭・小谷清美さんです。

お気に入りの嶺南スポットも教えていただきました。

伝えたい郷土の食がある。“あばん”が届けるふるさとの味。

新保に住む従業員の治郎左エ門さんが義母から受け継いだ伝承料理「なまぐさ汁」、地域に伝わる「れんぼ」や「麩の辛子和え」。依頼に応じてお届け

「『なまぐさ汁』は焼き鯖や蒲鉾(かまぼこ)を煮込んだ郷土料理。大根とごまめを煮た『れんぼ』も、昔からお祝いの席などで食べられてきたんですよ」。

築130年余りの古民家を改装した仕出し弁当店「あばん亭」は、のどかな里山が広がる小浜市宮川地区に佇みます。

2008年に暖簾(のれん)を掲げ、代表の小谷清美さんと、地区に住む60代から80代の13人の「あばん」(方言で「おばさん」)たちが心を込めて作る料理を届けています。

おおい町出身の小谷さんは30歳の時、結婚を機に夫の実家がある小浜市本保へ移住しました。

「地域の食文化を残し、活性化に貢献したい」という想いのもと、集まった住民と知恵や経験を持ち寄り、嫁ぎ先の空き家を生かして食の店を開きました。

 

宮川地区の米や従業員の畑で採れる旬の野菜を積極的に使い、手間を惜しまず作るおかずは、まさに「おふくろの味」。

38年間培ってきた食生活改善推進員のノウハウを活用し、栄養バランスと塩分控えめの味付けにこだわっています。

また、家庭の伝承料理を次世代に伝えるメニューも取り入れます。

弁当は注文を受け、市内を中心に企業や個人宅などへ届けるほか、「若狭ふれあい市場」でも製造して販売。

老若男女から「野菜が多くておいしい」と好評です。

店は農家の面影が残る古民家

以前、口名田(くちなた)地区の若い女性からの依頼で、お宮の行事に出す料理の再現を手伝ったそうです。

「途絶える物事が多い今、残す大切さを改めて実感しました」。

そんな熱意を抱き、さらに、食育の啓発に努める小谷さんは、長年の功績が認められて2022年に緑綬褒章を受賞しました。

「周りの助けのおかげ。同じ目的を持つ仲間が力を合わせると、思いがけない結果が生まれるんですね」。

 

今年5月からは毎月第1土曜、宮川食生活改善推進員連絡協議会が始めた「宮川こども食堂」に店を提供し、調理も協力しています。

食育を目指したこの取り組みでは、近隣から集まった親子が柏餅やおにぎり作りなどを楽しむ姿も。

 

一人でも多くの笑顔が見たいと活動してきた小谷さん。

「これからも店のみんなと生涯現役で働いていきたいわ」と元気な笑顔で語ってくれました。

あばん亭

福井県小浜市本保23-26
☎0770-57-1039
※店頭での販売は予約販売のみ

お気に入りの“嶺南”スポット

青戸の大橋から望む青葉山【高浜町】

小谷さん
高浜町と京都府舞鶴市にまたがる青葉山は、その美しい山容から「若狭富士」と呼ばれています。 おおい町の大島半島へと続く「青戸の大橋」の中央あたりから眺めるのがお気に入り。通る度に目を奪われ、晴れた日にはその壮大な景色に心がほっと和みます。

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