福井からオリンピック金メダリストが誕生する日も近いかも！ 高校生でアルペンプロスノーボーダーの山田莉園さん（福井市）【こたかな福井びと】

時速60kmを超えるスピードで、雪斜面に立てたポールを通過しながら滑り降りるウィンター競技「アルペンスノーボード」。

0.01秒という単位でタイムを競うシビアな競技性が見どころです。

福井工業大学附属福井高校3年生の山田莉園さんは、世界大会に出場経験のあるアルペンスノーボードのプロ選手です。

山田さんの夢は、「冬季オリンピックで金メダルを獲ること」。

そのために、放課後や休みの日を利用して日々努力を続ける‟こたかな福井びと”です。

山田さんとスノーボードの出合いは、5歳の頃。

地元のクラブチームに誘われて、スノースポーツを体験しました。

そこで雪の上を滑る楽しさを味わい、中学生から本格的にアルペン競技に没頭してきました。

より良い環境やコーチの指導を求めて、毎週末県外へ足を運び、練習のできないオフシーズンには、ジムでの基礎トレーニングを欠かさないなど時間の許す限り練習に打ち込みます。

同年代のプロ選手と比べると本格的に始めた年齢が遅いといいますが、2023年1月に17歳でスノーボードアルペン競技のプロ資格を取得。

3月には全日本ジュニア選手権大会で見事準優勝を果たしました。

続く、ブルガリアでの「世界ジュニア選手権大会」に出場するなど、日本という枠を超えて活躍する選手に成長しました。

オリンピックで金メダルを獲るという夢への道のりは決して平坦なものではありません。

国内外の遠征費や練習費を賄う必要があり、シーズンが限られるスノースポーツ競技はなかなかスポンサーがつきにくいという問題も抱えています。

そんな中、夢に挑戦することを応援する温かい人々の存在が山田さんの糧となっています。

「最終的な目標である冬季五輪出場に出場するためには、海外で開催されるワールドカップに出て良い成績を残すことが必須条件ですが、資金不足で大会に参加できないこともあるのが現状です。冬季競技はスポンサーがつきにくい中、県内企業様から温かいご支援をいただけることになりました。」

今年2024年の1月11～13日にアメリカ・コロラド州で開かれた「ノースアメリカンカップ」では、世界の強豪たちと競い、ベスト8入りを果たすなど着実に力を付けています。

昨年に行ったふるさと納税でのクラウドファンディングでは、目標金額を達成し想定を上回る2倍以上の支援金が寄せられ、夢に向けて大会へ挑戦するチャンスを掴むことができました。

「地元の人たちにはすごく感謝していますし、憧れられるような選手になりたいです。応援してくれている皆さんに恩返しできるよう、必ず世界で勝てる選手になります。」

これからの活躍に、北陸県民として期待に胸が膨らみますね。