地元食材の良さを次の世代へ。全国有数の清流・九頭竜川の鮮魚をカリッと揚げる永平寺町「さぎり屋」。

地元食材の良さを次の世代へ。全国有数の清流・九頭竜川の鮮魚をカリッと揚げる永平寺町「さぎり屋」。

こんにちは、ふーぽ編集部です。

全2回に渡り、福井生まれのスペシャルな唐揚げと作り手たちのストーリーを紹介する特集「ふくい唐揚げものがたり」。

厳選された食材との出合いや調理へのこだわりについて伺いました。

第1回目の今回ご紹介するのは、永平寺町の「九頭竜天然鮎茶屋 さぎり屋」。

全国でも有数の清流・九頭竜川で育った、淡白で身が締まった鮎を新鮮なまま調理し、塩焼きや天ぷら、唐揚げなどで提供する人気店です。

九頭竜天然鮎茶屋さぎり屋
サクサクの衣と柔らかな身の稚鮎の唐揚げ

清流で育まれた恵みをカリッと揚げて。

永平寺町の「さぎり屋」では、九頭竜川で獲れる新鮮な鮎や季節の魚を塩焼きや天ぷら、唐揚げなどで提供。

テイクアウトも可能で、地元の人々からも親しまれています。

店主の椛山さん。九頭竜川中部漁業協同組合の理事長も務めています

「川の恵みをたくさんの人に味わってもらいたいからね」と店主の椛山義洋(かばやまよしひろ)さん。

鮎の捕獲は川を下る瞬間を見定め、大きな縄を投げて狙う昔ながらの「さぎり漁」で行います。

椛山さんもさぎり漁の名人で、巧みな縄さばきで捕らえます。

 

九頭竜川の鮎は全国でも有数の清流で育つため、川魚特有の匂いがなく、淡泊で身が締まっているのだとか。

伺った6月末はちょうど解禁直後で、店外にあるいけすにはたくさんの鮎が放たれていました。

出来立てを味わってほしいと注文を受けてから1匹ずつ丁寧に揚げます

身が柔らかく、丸ごと食べられる稚鮎も人気で、甘みがあり、唐揚げにすることでカリッと香ばしい衣柔らかな身の絶妙な食感を味わえます。

衣に閉じ込めた鮎の旨味は、噛むほどに溢れます。

「おいしさを追求するため店では3種の唐揚げ粉を独自で配合し調理しています。火加減は180度に設定して、軽やかな食感に仕上げます」と椛山さんは話します。

(奥)ゴリの唐揚げ1皿税込1,100円(手前)アラレガコの唐揚げ1匹税込1,100円

その他、“幻の魚”と呼ばれているアラレガコも唐揚げにして提供しています。

岩に隠れているので捕獲しにくいのだそう。

コリコリとした食感とまろやかな味わいで、鮎とはまた違ったおいしさです。

 

永平寺町生まれの椛山さんは幼少期から川で遊ぶことが多く、釣りも自然と覚えたと話します。

「釣った魚は自分で食べたり近所に分けたり。それを繰り返していくうちに九頭竜川がかけがえのない場所だと気付きました」。

建設業を営んでいた椛山さんは定年後、会社を息子に託し2012年に「さぎり屋」を開業。

今では多くの人が足を運ぶ店となりました。

最近はSNSの影響で若い客層も増えたとのこと。

「鮎を通じて地元食材の良さを感じてもらい、孫の世代に伝統漁法を引き継いでいきたいです」。

九頭竜天然鮎茶屋 さぎり屋

福井県吉田郡永平寺町松岡上合月36-50
☎0776-61-1123
【営】10:00~17:00
【休】水曜
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