天高くそびえる福井新聞ビルの壁を登る謎の人影は誰だ！！ ユーチューバー「あいとら」の撮影現場に突撃したよ。

はい、いきなりネタバレです。

壁を登っていたのは福井県敦賀市出身で地元を中心に活躍しているYoutuberチーム「Aithra（あいとら）」の3人でした。

彼らは、中学時代からの友人同士。3人ともそれぞれ県外の大学に進学しましたが、そこで、福井のことが県外ではほとんど知られてないことにショックを受けたそう。

　　
その後3人はいったんは就職したものの、「映像を通して全国に福井の良いところを伝えよう」という野望のもと再び集い、２年ほど前からチームを組んで、Youtuberとして活動しています。

今では映像制作を仕事としても請け負っており、この8月には法人化し会社となる予定だとか。

まさに今、注目度ダダ上がりの映像クリエイターたちなんです！

今回、彼らが取り組むのは、アメリカの大人気ロックバンド「Panic! at the Disco」の楽曲「High Hopes」のミュージックビデオ(MV)の再現です。

本家のMVには、バンドのメンバーがロサンゼルスの高層ビルの外壁を駆け上がるシーンがあり、2018年8月にYouTubeにアップされると、なんと全世界で5億回以上も再生されたそう！（Wikipediaより）

＼本家の動画はこちら／

そのMVのカッコよさに魅了されたあいとらの3人。

以前から「これを福井県でやってみたい！」と企んでいましたが、ある時、ひょんなきっかけから初対面である福井新聞社の社長にその思いを伝えたところ・・・

「おー、いいよ」

と自社ビルで撮影することに対して、二つ返事でOKが出たとか。
さすが天下の福井新聞！ 太っ腹！！

さらにあいとらには、このＭＶを福井で撮りたい大きな理由が２つありました。

ひとつは、来たる法人化を前に、これからぶつかるであろういくつもの高い壁を軽やかに越えていこうという抱負を込めて。


もうひとつは、コロナ禍で暗くなっている世の中、そして福井県民のみんなに向け、頑張って困難を乗り越えていこうというメッセージを込めて。

そんな思いを胸に、事前の安全チェックやリハーサルを繰り返し、とうとう迎えた撮影当日でした。

「今までになかったような映像を届けられるよう頑張ります！」と挑戦前、あいとらリーダーの靏田さんは力強く語ってくれました。

実は、撮影は本当に難航しました。

宙づりになってみたものの壁面方向へ働く力がないため、体が壁面から離れてしまうんです。

またスーツに革靴という衣装では、なかなか足を壁面で踏ん張ることもできません。


真夏の炎天下の中、靍田さんらメンバーは1時間以上宙づり状態で試行錯誤を続けました。

その結果、下から手綱を壁方向に引っ張ることで壁面への定着に成功！

そして・・・

大変な撮影なのに、あいとらのメンバーも苦しい顔をまったく見せないのがミソですね。

一番目玉のシーンに力を入れ、なんどもテイクを重ねた結果、撮影は歩行シーンだけで10時間以上にも及びました。

結局、1日目は時間オーバーとなり、過酷な撮影は2日間に渡るものとなりました。

あいとらメンバーたちは、長時間の撮影でも集中力を途切れさせることなく、1つ1つのシーンの細かな描写や表情にまでこだわり抜いていました。

あいとらの映像へのこだわりは、きっと完成品の映像にもしっかり表現されていることでしょう。