【仁愛女子短期大学×ふーぽ第4弾】福井梅のシロップ開発に挑戦中! 食物栄養専攻ってどんなところ? 学生と先生に聞いてみた!

【仁愛女子短期大学×ふーぽ第4弾】福井梅のシロップ開発に挑戦中! 食物栄養専攻ってどんなところ? 学生と先生に聞いてみた!

こんにちは!

ふーぽ編集部です。

 

仁愛女子短期大学(通称ジンタン)の魅力をお届けする「仁愛女子短期大学×ふーぽ」のコラボ記事もいよいよラスト! 

今回は生活科学学科・食物栄養専攻の特色や魅力についてお届けします。

 

地元企業と共同で、将来的な商品化に向けた梅シロップ開発にも取り組んでいるそうで、コラボの詳細も気になるところ。

食物栄養専攻で、学生たちはどんなことをどんな風に学んでいるのでしょうか? 

 

ジンタンのキャンパスを訪ねて、詳しく調査してきましたよ! 

 

【⇒仁愛女子短期大学ホームページはこちら

\前回の記事はコチラ!/

【仁愛女子短期大学×ふーぽ第3弾】「ディノケールをもっと知って欲しい! 」学生たちが野菜のブランディングに挑戦! 生活情報デザイン専攻の実態を調査してみた!

ジンタン生×地元企業が梅シロップ開発に挑戦!

食物栄養専攻(左)清水さん、(中)谷口さん、(右)酒井さん

 

梅が特産品の若狭町の企業「エコファームみかた」と共同で梅シロップの開発に取り組むのは、生活科学学科食物栄養専攻小林ゼミの学生3名。

福井県による、福井の若者と地元企業が力を合わせて魅力ある地域の実現を目指すFAA学ぶなら福井!応援事業

梅シロップ開発はその一環として実施され、2021年度で3年目を迎えます。

 

梅シロップ開発とは、具体的にどのようなことを行ってきたのでしょうか? 

食品加工や食品学がご専門の小林先生、そして小林ゼミに所属する清水さん、谷口さん、酒井さんに詳しくお話を伺ってみます! 

 

梅のおいしさが引き立つ、ちょうどいいバランスを探る!

研究は3年目とのことですが、これまではどんな研究をされてきたのでしょうか。

 

小林先生

1年目は「どんな種類のどの時期の梅を使うか」、2年目は「梅をどのくらいの期間漬けると良いか」、そして3年目は「砂糖の量はどのくらいが良いのか、他の味も足せないか」ということをテーマに取り組みました。

卒業研究なので毎年1年で終わる研究テーマになっていますね。

 

1年の研究の成果を企業に共有し、商品作りに生かしてもらうのだそう。

最終目標の商品化に向けて毎年様々な研究に取り組み、研究結果を蓄積しているわけですね。

2021年度の研究はどのように進めたのでしょうか? 

 

清水さん

梅が収穫できる6月までは、前年度の先輩たちが作ったレシピを再現して確認したり、先輩たちの梅シロップのpH(​​水素イオン濃度指数)や糖度を調べたりしていました。

 

酒井さん

シロップ作りに取りかかったのは7月くらいだったかな。

6月に収穫された梅を冷凍し、冷凍梅を使ってシロップを作りました。

梅1kgと氷砂糖1kgのものを基準にして、それより砂糖が多いものと少ないものの全3種類を用意しました。

 
 
谷口さん

使った梅は「紅映梅(べにさしうめ)」。

これは前々年度の先輩たちが研究により導いた、梅シロップ作りに適した品種です。

コロナ禍で収穫体験ができなかったのは残念でした。

 

清水さん

あとは、他の味も加えてみたらどうだろうということで、レモンを加えた梅シロップにも挑戦しました。


氷砂糖と梅を約1ヶ月ほど漬けておけばシロップができるのだそう。

試飲してみてどうでしたか? 

研究室の冷蔵庫には、これまでに作った梅シロップがたくさん!

 

清水さん

レモンを加えたシロップは、レモン多めと少なめの2種類を作ったのですが、どちらもレモンの味が強すぎて梅の風味が負けてしまっていました。

梅シロップというより、レモンシロップのようでした(笑)

 

谷口さん

ちょうどいいバランスを目指そうとすると、レモンはもっと少なくて良いとやってみて初めて分かりましたね。

先生を含め10名くらいに試飲してもらって、官能評価も行いました。

 

酒井さん

11月には「エコファームみかた」さんに試飲してもらい、レモンの量や砂糖の量についていろいろな意見をいただきました。

「エコファームみかた」を訪問

梅酒を作る工場も見学させてもらいました!

 

この研究を振り返ってみて、一番の学びはどんなことでしたか?

 

清水さん

レモンを加えたシロップは、加えていないものよりやはり酸っぱくて、きっと酸度が高いのだろうと思っていたのですが、測ってみるとpHに違いはありませんでした。


「こんなに酸っぱいのに?!」とびっくりしたんですが、「レモンは酸っぱいもの」という固定概念による思い込みだったんです。

自分たちの感覚と、データとしての数値にズレがあるということに、3人とも衝撃を受けましたね。

 

小林先生

レモンの香りが大きいんでしょうね。あの香りで酸味を強く感じてしまう。

これも、やってみないとわからないことなので、身をもって学べたのではないでしょうか。

 

酒井さん

やはり砂糖の量にしてもレモンの量にしても、バランスが大事ということを改めて感じました。

 

小林先生

むやみに砂糖を減らすと、どうしてもカビが発生して傷みやすくなります。

また、どれだけの量のシロップを作れるかというのも砂糖の量で変わります。

砂糖は減らせばいいというものでもないので、そういう意味でもバランスは非常に大事ですね。

 

なるほど! バランスというのも、味だけでなく多角的な視点から考慮する必要がある訳ですね。

 

と、ここでふーぽ取材班も梅シロップを試飲させていただけることに! 

テキパキと手際よく、何種類ものシロップを用意してくれました。

甘さやレモンの量は好みもありそうですが、どれも濃厚な梅の味が口いっぱいに広がり、とってもおいしい!

 

「ジンタン生×エコファームみかた」による梅シロップ開発は次年度に引き継がれ、これからも続きます。

完成した梅シロップが店頭にならぶ日を楽しみにしていますね! 

 

食物栄養専攻ってどんなところ?

ここまで、梅シロップ開発のプロジェクトについて詳しくお話を聞きました。

生活科学学科と幼児教育学科の2学科を有する仁愛女子短期大学。

生活科学学科は、生活情報デザイン専攻と食物栄養専攻の2専攻で構成されていますが、食物栄養専攻ではどんな力を身につけることができるのでしょうか? 

小林先生、教えてください! 

2年間で栄養士の資格を取得できるのはジンタンだけ!

小林先生

食物栄養専攻の一番の特徴は、実験や実習といった実践的な学びの場を多く設けていることです。

調理実習にも多くの時間を当てており、調理実習で作るメニューはなんと2年間で500以上

座学の授業も、実践を通してより理解を深めることができます。

 

調理実習のメニューが500! それだけこなせばあらゆる調理法が身につきそうです。

和洋中あらゆるジャンルのメニューを作ります。

季節の行事にちなんだメニューも。

 

でも、2年間でそれだけの実験や実習、講義があるとカリキュラムも大変そうなイメージですが・・・

 

小林先生

そうですね。カリキュラムはかなり詰まっていると思います(笑)。

食物栄養専攻は、卒業と同時に栄養士の資格が取得できるのですが、2年間で取得できるのは福井県では本学だけなんですよ。

 

それほど濃密な2年間ということですね!

栄養士への最短ルートというのも魅力的です。

卒業後の就職先としては、どのような選択肢があるのでしょうか?

 

小林先生

病院や保育園、高齢者施設など、給食を提供する施設に栄養士として就職することが一番多いですね。

食品加工なども学びますので、食品メーカーに就職する学生もいますよ。

ちなみに、こちらの3人も栄養士としての就職が決まっています。どんな施設にいくのかな?

 

酒井さん

高齢者施設です。

 

清水さん

病院です。

 

谷口さん

私は、障害者施設です。

 

卒業生たちが、給食を通して地域の健康を支えてくださっているんですね。

栄養士の方々に改めて感謝の思いが湧いてきます。

 

小林先生

あと、本学が大切にしているのは人との繋がりです。

栄養士に限らずですが、仕事をしていく上で人との繋がりは欠かせません。

栄養士は人の栄養や健康を考え、人に健康指導をしていく仕事です。

知識や技術以上に、コミュニケーション力もしっかり身につけられるような教育を心がけています。


2年間の学びを経て、地域で活躍する卒業生の姿が想像できますね。

 

 

食物栄養専攻のココがイチオシ!

(左)酒井さん、(中)清水さん、(右)谷口さん

 

小林先生から専攻の特徴について伺ったところで、次は現在2回生という3人に2年間の学びを振り返ってもらい、食物栄養専攻の魅力をもう少し深堀りしてみます! 

まずは印象的だった授業を教えてください! 

 

酒井さん

「臨床栄養学実習」ですね。

病気の改善や重症化の予防のため、どのような食事をするといいかを学びました。

もちろん病状もありますが、人は年齢によっても栄養の摂り方が変わってきます。

それぞれの人に応じた献立を立てるのが勉強になりました。

 

清水さん

私は「給食管理実習」です。
給食を想定して約100人分もの食事を20人くらいのグループで作ります。

実際の施設にあるような大量調理用の設備が大学にもあるので、それらを使っての実習でした。

もともと給食作りに興味があったので、とても学びがいのある授業でした。

 

谷口さん

私は「調理学実習」です。

2回生の後期にある実技テストで緊張したことをよく覚えています。

当日その場で使用する食材を明かされ、60分以内に1品作るというテストなのですが、テスト開始まで食材が分からないし、用意される種類も人によってバラバラなので不安でした。

結局私の食材はイカとキャベツで、家で母親が作っていた料理を思い出してマヨネーズの炒め物を作りました。

 

清水さん

1回生の時のテストは、魚の三枚おろしと野菜の千切り、だし巻き卵で、みんな家でも練習してたよね。

 

調理学実習の様子。

さすが実験・実習に重きを置いているだけあって、みなさんの印象に残った授業も実践的で面白いですね! 

 

最後に3人に、ジンタンの「食物栄養専攻のココがおすすめ! 」というポイントを聞いてみました。

 

酒井さん

やっぱり実習や実験が多いところ

大変だったけれど、実際にやった方が絶対に力になります。

ちゃんとした包丁の使い方や調理法が身についたし、病院や施設での実習もあっていろんな経験ができたと思います。

 

清水さん

先生が優しいところです。ゼミの小林先生も優しいし、他の先生方も優しくて、自己肯定感を上げてくださいます。

学業以外の相談にも乗ってくださり、私も進路について相談しました。

私は給食を作りたいと思っていたので将来は給食センターを考えていましたが、他にも選択肢があることを教えてくださり、納得のいく進路を選ぶことができました。

 

谷口さん

4年制大学と比べて早く資格を取得でき、就職できるところが魅力だと思います。

専門的なことを短期間で学べ、すぐに社会に出て実践していけるのは短大ならではですよね。

 

小林先生

卒業すれば資格は取れるけれど、すぐにその道のプロになれるわけではありません。

そんな時こそ、学び続ける気持ちを持つことが一番大切だと思っています。

つまずいても、自分で調べたり大学や他の人を頼ったりしながら、常に新しいものを自分の中に取り入れていこうとする気持ちを持ち続けていれば大丈夫。

皆さんにはこれからもそこを忘れずにいて欲しいですね。

 

 


 

小林先生、清水さん、谷口さん、酒井さん、ありがとうございました! 

福井県内で唯一、2年で栄養士の資格を取得できるジンタンの食物栄養専攻。

その濃密な学びの特徴や実際の授業の様子など、理解を深めることができましたね。

 

コロナ禍での調理実習は、フェイスシールドなどの感染予防対策をしっかり行って実施しているそうです。

コロナ禍においてもしっかりと学びを自分のものにして、これからの社会で生かしていこうとする学生たちの姿がとてもたくましく見えました。

 

みなさんが卒業後、社会で存分に活躍されることを期待しています! 

 


 

普段なかなか入ることのないキャンパスの中に潜入し、その魅力を調査する「仁愛女子短期大学×ふーぽ」企画もこれで終了です! 

 

リアルなジンタン生の学生生活や授業の様子などはInstagramYouTubeでも随時情報発信されていますので、ぜひこちらもこまめにチェックしてみてくださいね。

 

県内唯一の女子大でもあるジンタン。

ここから社会に羽ばたいていく女性たちの活躍がこれからも楽しみです! 

仁愛女子短期大学

福井県福井市天池町43-1-1
☎0776-56-1133(代表)
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