【若新雄純の変点観測】地域のブランド戦略について、若新さん「ブランドはみんなの共創感覚でゆるくつくる時代」

【若新雄純の変点観測】地域のブランド戦略について、若新さん「ブランドはみんなの共創感覚でゆるくつくる時代」

こんにちわ、ふーぽ編集部です!

福井若狭町出身でプロデューサーや大学教員として活動する若新雄純さんに、ふーぽが密着する『若新雄純の変点観測online(オンライン)』。

福井の各メディアで若新さんが放つ、「普通」とは少し違ったスタンスの発言を観測していきます。

第9回は、7/9に放送されたFM福井の番組「Morning Tune」内のコーナー「若新雄純のふくいナナメ読み」での変点観測です!

新しくパーソナリティとなった山田有紀さんとの初めての放送でした!

今回のテーマは「ブランディング」

 

若新さんが関心を寄せたのは、越前町が新たに「越前温泉」として町内5つの温泉のブランド化を目指しているというニュース。

 

この話題について若新さんは「福井の温泉は大好き。そのうえで、越前温泉のブランド化を目指すのであれば、ぜひ時代に合ったブランディングをしてほしいですね」と話します。

 

なんでもブランドの考え方が、これまでとは大きく変わってきているそう。

 

「元々ブランドの発祥は『刻印』で、誰かのお墨付きのような価値の保証。それが続いて、伝統や歴史があるものってなっていったらしいんだけど、でもその考え方がちょっとずつすたれてきている。

誰でもそこそこの質のものを伝統とか関係なく作れるようになったことも大きい。そして、ブランドづくりのためには、お客さんとの信頼関係の構築が一番大事だと考えられるように変わってきたと言われてます。一方的ではダメ。だから歴史や伝統に固執しているとお客さんの変化に対応できず、逆にブランドが足かせになっちゃったケースが世の中でたくさんあります

 

生き残るために必要なのは、「信頼関係」にポイントをおいて柔軟に変わり続けること。

その「信頼関係」を深めながらブランド力を高めるためには、お客さんも作り手側にいれて巻き込んで、一緒につくっていくという関係が重要と若新さんは強調します。

 

「大事なのは最初に『うちのブランドはこういうものです』とつくり手で決めて発信するんじゃなくて、お客さんの声を取り入れながら『うちのブランドはこうなのかもしれない?』と進めながら、ちょっとずつ柔軟につくりあげていくのが最近のブランディングの考え方です」

 

越前温泉に絡めて、

「これまでは、温泉地って高級で立派で値段もそこそこっていう場所が多いじゃないですか。でも地元の人がそう思ってないなら、その逆もいいかもしれない」

「あくまで僕の意見ですが、激安でタオルも貸してくれないみたいな(笑)。だけど誰もが気楽に立ち寄れる場所。他には、まだ越前温泉がどういうものなのかちゃんと固まっていないので、たとえば『これが越前温泉だ!』ってみんなが勝手に自分の解釈で発信し始めたら、“偉ぶっていない温泉地”というブランディングができるかもしれない」

とも、若新さんは語りました。

福井の温泉を全部まわりたいくらい温泉が大好きな若新さん。

「越前温泉ってまさにこれからつくるブランドなので、そんな感じでみんなが自由に関係して意見を出し合って、
「越前温泉とは何か?」を探りながらゆるくつくっていけると面白いなって思いますね。」

「ブランド」はみんなでゆるくつくる時代

放送終了後には、深掘りトーク。

 

「放送中にも話したように、ブランディングで大事なのは信頼関係なんですが、
どうやってユーザーとの間に信頼が築けるかが、変わってきているんです。」

「ずっと昔は政府とか権力を持った組織や伝統とか歴史とかが、ブランドの価値を保証してきた。威厳のあるものが一方的に打ち出せばよかった。
でもそして、ブランドを継続していくためには、お客さんとの信頼関係の構築が一番大事だと考えられるようになってきている。
今は、ユーザーもともにつくっている、関わっているという『共創の感覚』が信頼を生んでいることが多いんです。」

 

信頼関係が醸成される空気感が変わってしまったため、
これまでと同じような一方向的なブランド戦略ではうまくいかないと若新さんは考えます。

そこに必要なのが、みんなで一緒にゆるくつくる「共創感覚」。みなさんにはその新しい感覚が分かりますか?

次回の変点観測もお楽しみに!


 

今回の変点観測、いかがだったでしょうか?

若新さんの話を聞いていて思ったのは、
ブランディングの方法の変化は、
インターネットなどのコミュニケーション技術の進歩と深く関わっているのかもということです。

インターネットやスマホのなかった時代と比べると、
いまでは一個人でも簡単に情報を発信できるようになりました。

この先、新たなコミュニケーション技術が登場すると、
また新たな形のブランディングが登場してくるかもしれませんね。

※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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writer : ふーぽ編集部

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