【ふくいの人と道具】中弥住建社長棟梁 中弥寛さん と「八寸ノコ・胴付きノコ」

【ふくいの人と道具】中弥住建社長棟梁 中弥寛さん と「八寸ノコ・胴付きノコ」

▲建具などが並ぶ展示室で、丸太用ノコギリを持つ中弥さん

 

こんにちは、ふーぽ編集部です。

いろいろな職人たちの技を支えている道具たち。その道具への思いを、使い手にお聞きする「ふくいの人と道具」のコーナーです。

今回は、福井市にある中弥住建の中弥寛さんにお話を伺ってきました。

 


 

福井県福井市勝見にある工場。2階に上がると、木の香りが強くなりました。

ところ狭しと展示されているのは、大工道具をはじめ、建具、内装の一部、寺社の彫刻や骨組みなど木造建築の技術の粋を集めたもの。

そう、工場の2階にあるのは、木造建築のすばらしさを伝えたいと、中弥さんが作った施設博物館。ノコギリだけでも様々な大きさ、形のものがなんと20本以上もあるんです。

特に思い出深いものは? と聞くと、中弥さんは2本のノコギリを取り上げてくださいました。

元は八寸の長さの「八寸ノコ」(写真右)と、木と木をぴったり合わせる部分を切断するため刃が薄い「胴付きノコ」(写真左)

「何度も目立てをしてもらって、40年ぐらい自分で使っていたものです」と中弥さんは語ります。

父親の後を継ぎ大工になって55年。八寸ノコは先が折れて短くなっていますが、よく切れたので、それでも使い続けたものだそうです。

「今は目立て屋さんも少なくなったし、刃ごと替えてしまうから、こういう使い方はしなくなったね。このノコも、使い潰してしまうより、使える形のまま置いといてやりたいと思って展示することにしたんです」

と中弥さん。
 

宮大工用カンナ。どれも長さ約10㎝

展示されている道具や建具は、自分で使っていたものだけでなく、引退した仲間から譲り受けたものや、骨董市などで集めたもの、お客さんの家を建て直す際にもらったものなど入手経路はいろいろ。寺社の建て替えで出た貴重な部材もあります。

30年ほど前から少しずつ集めるようになり、20年前から展示室を作り始めました。今後、一般への公開を予定しています(電話予約をすれば現在でも見学できますよ)。

中弥さんは、あちこちの木造建築を見て歩くのが趣味だといいます。

「美しいし面白い。私の場合、趣味と仕事が一緒だからね。現場に出ることも最近少なくなったんで、この展示館は私の人生の最終段階だと思っているんですよ」

中弥大工木文化館

福井県福井市勝見3-10-35
☎ 090-8966-2144(中弥)

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※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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