今回のお題は、広島Winkの沖本さんより頂戴した「和歌山の朝を彩るモーニング」。
…ぶっちゃけると、私、普段はほとんど外にモーニングを食べに行かないんすよね(遠い目)。
朝食はもっぱら自宅派です。
魚焼きグリルで焼いたトースト(だいたい焦がす)と、ハンドドリップコーヒー(日によって味がブレる)、自家製ヨーグルト(メーカーのタイマー任せ)の3点セットがいつもの定番。
正直にいえば、ここにスクランブルエッグとベーコンさえ添えておけば、その日1日ご機嫌で働けます。
そんな、いわゆる「映える」モーニングとは縁遠い生活を送っていますが、今回は和歌山に昔から根付く、素朴な朝食文化をご紹介します。
皆さんの思い浮かべるお粥はきっと真っ白ですよね?
けれど、和歌山のお粥はなんと「茶色」。
そのまま「茶がゆ」と呼ばれています。
幼い頃の我が家の食卓には、正体不明の鍋がいつも鎮座していました。
白ご飯やパンを私が頬張る横で、祖母だけが鍋から茶色の液体をすくい、ずるずるっとおいしそうにすすっていました。
それがいつの間にか自分にとっても当たり前の朝食になり、祖母の代わりに鍋を火にかけることも。
あの茶色の料理が「茶がゆ」という名だと知ったのは、今の仕事に就いてからのこと。
祖母は昔から親しみを込めて「おかいさん」と呼んでいたのです。
江戸時代、厳しい暮らしの中で「少ない米でもなんとかお腹をふくらませたい」と農民たちが生み出したのが、茶がゆのルーツです。
手早く食べられて空腹を満たせる茶がゆは、さしずめ和歌山のファストフード。
時にはお腹の足しに、さつまいもや里芋がゴロゴロと入れられることもありました。
思い返せばうちの祖母も、大きく切ったさつまいもを投入したり、香ばしい「はったい粉」をかけたりして食べていたっけ。
まあ、祖母は日頃から農作業をしているわけでもなく、むしろ立派な体格をしていましたが。
作り方はいたって簡単。
1)お湯を沸かして、茶袋に番茶を入れて、煮出す。
2)茶袋を取り出し、洗った米を入れて強火で炊く。
(ちゃんと作りたい人はどこかで検索してちょ)
ただ、カフェなどのモーニングで茶がゆが定番かというと、実はそうでもありません。
提供するお店も、以前よりは減ってしまったような。

南高梅の酸味、金山寺味噌の芳醇な旨味があっさり味の茶がゆを引き立てます
今ではどちらかといえば、宿泊施設の朝食で見かけることが多く、南高梅と金山寺味噌を添えた「和歌山らしいおもてなし」として、観光客に親しまれています。
疲れがたまった朝や、お酒を飲みすぎた翌朝(笑)、そっと胃を労わってくれる優しい味覚。
母の初盆だった今夏、久しぶりに茶がゆを食べました。
変わらない素朴な味に、昔の実家の食卓を少しだけ思い出す朝になりました。