日々身に着けるものこそ、長く愛せるものを。福井の目利きが選ぶおしゃれ愛用品。

日々身に着けるものこそ、長く愛せるものを。福井の目利きが選ぶおしゃれ愛用品。

こんにちは、ふーぽ編集部です。

日々身に着けるものこそ丁寧に選び、大切に使い続けたいものですよね。

今回は“自分らしさ”を合言葉に、大人のおしゃれを探ります

こだわりとは言わないまでも、好きなものには理由があるもの。

素敵な審美眼を持つ4人の方に、お気に入りの品々とそのストーリーを伺いました。

「裏付け」の奥を見つめる~リサーチコンサルタント光成章さん~

\紹介してくれた人/

光成 章(みつなりあきら)さん
福井市出身。
ジャートム株式会
社代表。
リサーチコンサルタント。
福井を拠点とする情報収集・
活用の勉強会「すご福」を主宰

ものづくりの奥のものがたりに惹かれて。


東京と福井を拠点に、リサーチコンサルタントやビジネススキルに関する実践講座を開催している光成章さん。

「人に会う仕事柄、おしゃれは自分本位ではいけないと思っています。でも、人と同じになってしまうのも、つまらないですよね」と話します。

 

普段はイタリア「ボルサリーノ」の帽子を愛用。眼鏡は「越前國甚六作」

 

ジャケットの内側からおもむろに取り出したのは、金色の懐中時計

「これは10年くらい使っています。元々腕時計が苦手で、大学時代から時計は懐中時計なんです」

 

リーバイスやシャネルの日本支社で約20年リサーチ及びカスタマーリレーションを担当。

「顧客の声を聞く」仕事を手がけてきた光成さんにとって、もの選びの決め手となるのは、店員と交わす会話。

「僕、うんちくが好きなんですよね(笑)。作り手の思いを知りたいんです。実際に見て、説明を聞き、納得してから買うようにしています」とは、“裏付け”のエキスパートらしい言葉。

 

「REGUNO」の懐中時計。ジャケット内側のウォッチポケットに入れることもある

 

愛用しているベストには、懐中時計用のウォッチポケットとフックが付いています。

「元々はジーンズの前ポケットについているものなんですが、僕が懐中時計を使っているのを知ったなじみの仕立て屋さんが、ベストに付けてみてはと提案してくれました」

 

歳を重ねて出合った福井メイドの名品。


東京と福井の二拠点生活を送る光成さんですが、ここ数年は福井メイドのものを意識的に身に着けるようになりました。

「父が生前『福井に恩返ししなさい』とよく言っていたんです。眼鏡や傘など、福井には技術力の高いものがたくさんある。自分が身に着けることで、少しでも周知できればと思っています」

 

「ARTPHERE」のかばんはスリムながらパソコンも入る優れもの

赤いラインがポイント。「オニツカタイガー」の『THEONITSUKA オクスフォード』はアルファゲルフォームのソールが歩きやすい

 

移動が多いため、キャリーケースに入る折り畳み傘は必需品。

東京の福井県アンテナショップで「福井洋傘(福井市)」の『ヌレンザ』を見つけ、骨数、持ち手の塗り色、生地などをフルオーダーしました。

撥水機能が落ちてきたら、メンテナンスをしてくれるところも気に入っています。

『ヌレンザ』は10年近く使い続けている

 

帽子に丸眼鏡、傘をさして颯爽と歩くスーツ姿がさながら英国紳士のような光成さんですが、「自分に何かを強いるようなおしゃれはしたくない」と言います。

「無理せず、ラクに身につけられるものが一番。普段はスニーカーです」

晴れた日の日曜日には靴磨きをするのが習慣

 

【紹介したブランド・商品のホームページ】
・ボルサリーノ 公式HP Amazon
・REGUNO 公式HP Amzon
・越前国 甚六作(株式会社 米谷眼鏡) 公式HP Amazon
・ARTPHERE 公式HP Amazon
・オニツカタイガー 公式HP Amazon
・ヌレンザ(福井洋傘) 公式HP 

 

心が嬉しくなる“特別”を大切に~「parcel design works 」店主 藤澤琴絵さん~

\紹介してくれた人/

藤澤 琴絵さん
インテリアコーディネーター。
リネンや真鍮アクセサリー、海外文具を扱う「parcel design works 」(坂井市)店主
 ホームページ

インテリアコーディネーターで小さなセレクトショップを営む藤澤さんの愛用品は、リサイクルウールのストールと腕時計、ブラスビーズのロングネックレス

ストールはイギリス「TWEEDMILL」のもの。「大判なのでアウターやピクニックシートにも洗濯してたくさん使ってます」

 

ストールはピュアウールの残り糸を集めて作る一点ものです。

使ううちに肌なじみがよくなるストールは7年来のお気に入り。グリーン系と気分で使い分ける

 

腕時計は母親の引き出しにあったものを譲り受け、「傷んでいたクロコダイルのベルトを本革に替えて使っています」

 

色あせるとアンティークのような風合いになる真鍮ビーズのネックレスは、結び目を作って長さを調整したり、華やかにしたいときは二連に、またはブレスレットにと自由自在。

その日のスタイルに合うようにアレンジして楽しんでいるのだとか。

安定の「SEIKO」腕時計は、故障することなく活躍

「fog linen work 」のブラスビーズネックレス。「手入れすればピカピカになります」

 

仕事をしながら年を重ねるうちに、「本当にいいもの」を考えるようになったという藤澤さん。

「独身のときは流行第一で、長く使えるものより見た目を重視。いつも違うものを身に着けたくて、質より量でした」と振り返ります。

2人の子どもを育てる今は、素材のいいもので、多少雑に扱っても大丈夫なもの。価格帯も高すぎないものを選ぶようになりました。

 

補修したり、手を加えたりしてでも使い続けたいものは、人生でほんの少し

「使っていて心が嬉しくなる、特別だと感じるものを大切にしていきたいです」

 

【紹介したブランド・商品のホームページ】
・TWEEDMILL 公式HP Amazon
・SEIKO 公式HP Amazon
・fog linen work 公式HP  Amazon

 

 

決め手は、遊びごころ~「Inside her head 」店主 島嵜有美さん~

\紹介してくれた人/

島嵜 有美(しまさきゆみ)さん
越前市のセレクトショップ「Inside her head 」店主。
 Instagram

使い勝手の良さよりもときめきで選ぶ。


JR武生駅のほど近く。青と白のストライプの屋根が目を引く「Inside her head(インサイドハーヘッド)」は、店主の島嵜有美さんが一人で営むセレクトショップ。

店は今年で7周年を迎える。島嵜さんのセンスと人柄に、幅広い年齢層のリピーターが多い

 

「ベーシックでありながら、どこか遊び心があるものが好きなんです」と島嵜さん。

コンサバティブになりすぎないシルエットや、ディテールの面白さなど、島嵜さんの琴線に触れた色とりどりの服や小物が、店内を彩っています。


ここ数年愛用しているのは、展示会で出合ったアンティークの「ピューターバッグ」

北欧ラップランド・サーミ族の伝統工芸品の一つで、トナカイの革に細かな刺繍が施されています。

「見たことのないデザインと質感にひとめぼれでした。軽くて、季節を問わずどんな服にも合うところが気に入っています」。

以来ブレスレットなど、少しずつサーミ族アイテムを買い足しています。

「ブランド物にはまったく興味がない分、こういった買い物は自分に許しているんです」と島嵜さんは笑います。

エイジングされたトナカイレザーの質感が味わい深いピューターバッグ

 

実は“ひとめぼれ“が島嵜さんのもの選びの基準だといいます。

「tamas」のビーズ刺繍ブローチは大きめサイズが装いに華を添える

 

「他の服と合わせやすいかなど、使い回しがきくかは二の次なんです」。

頭で考えるのではなく、ときめきで決める。

その潔さも何だか心地良い。

手元のアクセントとして存在感大のピューターブレスレット。錫と銀の合金の糸で刺繍が施されている

 

捨てられない気持ちも大切にしたい。


他にもパッチワークのバッグや陶器のイヤリング、ビーズのブローチなど、島嵜さんの愛用品には手仕事で作られたものが多いそう。

「値段じゃないな、としみじみ思います。リーズナブルでも気に入ったものはいつまでも飽きない。作り手の遊び心が見え隠れするものは、使っていても楽しいんです」

15年間愛用している日傘。大胆に描かれた絵柄がキュート

青バージョンと色違いで買ったパッチワークバッグ

「PLANT/PLANT」のイヤリング。陶器の質感が洗練された印象

 

仕事柄、服や小物のストックは多く、「愛情がある分、なかなか捨てられなくて・・・」とぽつり。

収納は目下の課題だが、心からファッションを愛する島嵜さんにとって、コレクションは自分を映す鏡でもあります。

「これからも長く、大切に身に着けたいと思っています」

【紹介したブランド・商品のホームページ】
・tamas 公式HP 
・PLANT/PLANT 公式HP

 

 

人生観も変える、面白いもの~「coto」店主 田中圭允さん~

\紹介してくれた人/

田中 圭允(けいすけ)さん
敦賀市にある雑貨&カフェ「coto」店主。
2022年3月にケーキ&カフェの店をオープンする予定   
Instagram

県内外の工芸品や食器など日用雑貨を取り扱う「coto」店主の田中さんが愛用するのは、意外にも“大量生産品”。

というのも、ものはそれぞれ1つしか持たない主義だからそう。

「直せるものは直して、ボロボロになるまで使うので、一点ものより替えがきく方が安心なんです」と笑います。

3年ものの「SIWA」のクラッチバッグ。「くたびれ感も味があるでしょう? 収納力が抜群なので、これひとつでお出かけできます」

 

田中さんの琴線に触れるのは「面白いもの、変なもの」。

山梨県にある和紙製品のブランド「SIWA」もその一つです。

「雑誌で見て、和紙なのに防水、しかも糸で縫うのに破れにくいなんて、どんな強い紙なんだ! と興味が湧いて。4年前の開店時に一番に仕入れの電話をかけました」。

 

今ではクラッチバッグをはじめ長財布や小銭入れ、名刺入れまで「SIWA」で統一。

「使うほどに退色し、毛羽立って、“革”のような柔らかい手触りになる。この育てる感じも好みですね」

好きすぎて店でも多色展開するという「クラッチバッグ wide」は税込4,400円で販売中

「SIWA」の長財布と2代目の小銭入れ。軽くしなやかなのに防水、耐久性も上々

 

トレードマークのメガネも10年愛用中。

「前職で営業職だった時に、インパクトが欲しくて『いかに胡散臭い人に見えるか』で選びました(笑)会話の糸口になったり、覚えてもらえたりするのが嬉しい」。

イタリアブランド「アルマーニ」のメガネは鯖江で購入 

 

そこから人生のテーマも「胡散臭い人になること」に変わったそう。

選んだ“もの”がきっかけで人生観が変わることもあります。

もの選びって、奥が深い。

【紹介したブランド・商品のホームページ】
・SIWA 公式HP Amazon
・エンポリオ アルマーニ  Amazon

 


いかがでしたか?

大切モノを大切に使う。

モノで溢れている今だからこそ、長く身に着けられるものを探してみるのもいいかもしれませんね。

※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

ふーぽ編集部
writer : ふーぽ編集部

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