すごい眼鏡屋さんになってやろう。そう思って、電話帳を抱えて福井にやってきた。「田中眼鏡本舗」の田中昌幸さん(福井市)【こたかな福井びと】

    すごい眼鏡屋さんになってやろう。そう思って、電話帳を抱えて福井にやってきた。「田中眼鏡本舗」の田中昌幸さん(福井市)【こたかな福井びと】

    こんにちは! ふーぽ編集部です。

    連載「こたかな福井びと」では、福井県に住んでいて夢をかなえた人、夢にチャレンジしている人をミニインタビューで紹介します。

    この連載は、FMふくい、FM石川、FMとやまの北陸3局がお送りする番組「CHIKOのこたかな」(制作・FMとやま)とのコラボ企画。

    各ラジオ局で同じ内容を北陸3県で放送しています。

    FMふくいでは、毎週日曜日の13:55~14:00に絶賛放送中。

    第22回は、福井市にある「田中眼鏡本舗」の田中昌幸さん

    FMふくいでは、2025年1月12日(日)に放送予定です。

      すごい眼鏡屋さんになってやろう。そう思って、電話帳を抱えて福井にやってきた。

      眼鏡は、かけるだけでルックスや印象をアップデートしてくれるアイテム。

      自分にぴったりの一本を探すことは簡単なことではありませんが、中には、とても似合った眼鏡をかけている人がいます。

      そんな方々に「どこで買ったの?」と尋ねるたび、高い確率で返ってくるのが「田中眼鏡本舗」です。

      そこは、多くの著名人や眼鏡愛好家、眼鏡がトレードマークの芸能人たちが特別な一本を求めて全国各地から足を運ぶ、眼鏡のセレクトショップ。

      心地よい木漏れ日が差し込むアンティーク調の店内に並ぶのは、店主の田中昌幸さんがセレクトするジャパンメイドの眼鏡たち。

      繊細な作りの気品漂う眼鏡から、カジュアルにハマりそうな眼鏡まで、それはもう、試着せずにはいられないラインナップです。

      全国各地から人が訪れるのは、単に「良い眼鏡が揃っているから」だけではありません。

      田中さんの、福井で作られた眼鏡に対するド直球な愛深い敬意が求心力になっています。

      「クラシックなものをかけたいけど、人とは違う絶妙なクラシックを欲している人にはこの眼鏡の……」

      チャーミングな笑顔で語ってくれる眼鏡トークには、「好きで好きで仕方ない」思いと、眼鏡に関する奥深い情報が満載で、「そうなんだ!」と驚きっぱなしです。

      そんな田中さん、実は、生まれ故郷は福井でないのだそう。

      福岡県出身の田中さんが福井で眼鏡店を開いたのは、とある出来事がきっかけだといいます。

      豊富なラインナップ。眼鏡選びに迷う人には、その人と対峙したときの第一印象、服装、持ち物、仕事、使用目的などの情報と、田中さんがこれまで培ってきた情報をすりあわせて提案します

      田中さんは、18歳で福岡の眼鏡量販店に就職しました。

      といっても、眼鏡に対して特別な思いもないまま、販売の業務に取り組む日々。

      慣れてくると単にこなすだけになっていき……。

      「だんだんつまらなくなってきて、23歳頃に転職を考えるようになったんです。でも、次は逆に転職について深く考えるのも面倒になっちゃって……で、ある日突然、ふっきれたんです。もう、とにかくすごい眼鏡屋さんになろう!って(笑)

      すごい眼鏡屋さんになるには、「まずは聖地を見よう」

      ということで、福岡から寝台列車に揺られ鯖江に降り立った田中さんは、見学先の工場で雷に打たれたような衝撃を受けます

      「びっくりですよ。驚愕したのは、製造工程の多さ。眼鏡がひとつ出来上がるまでに、何十工程とあるんです。これはなんですか? あれは? それは? って質問するうちに思い知るわけです。わかったつもりでいたけど、俺、眼鏡のこと何にも知らないじゃん!って

      技術の高さと作り手の情熱に打ちのめされた田中さんは、鯖江への思いが募りすぎて……。

      「鯖江駅の公衆電話に置いてあった電話帳の眼鏡に携わる会社のページが異次元に分厚かったんです。それでどうしても欲しくなって、あらゆる手を尽くして、なんとか手に入れました(笑)」

      福岡の自宅でそれを眺める頃にはすでに福井行の決意を固めていました。

      その後、当時勤めていた会社で上司に直談判して、福井への転勤に見事成功。

      プライベートでオリジナルの眼鏡をつくるなどして、技術や知見を深めていきました。

      そして会社をやめて独立し、2001年に田中眼鏡本舗を開業しました

      田中さんがオリジナルでつくった幻の一本。アポロ11号の有名な映像でNASAの女性職員がつけていた跳ね上げの眼鏡をイメージ

      福井にいれば、眼鏡の最新情報が向こうから自然と集まってくる。メーカーさんがお店にやってきて、実は今これこれこういう眼鏡作ろうとしてるんですよ、ええ、マジですか! みたいな。そんなことが日常的に起こる。かなり刺激的です」

      眼鏡に関しては、福井に来なければ何も始まらない。

      福井以外をあえて「地方」と呼ぶ田中さんの地図では、福井が首都であり、シリコンバレーなのです

      「いくらデザインが良くても技術がなかったら品質は伴ってきません。福井の技術力は半端じゃない。世界的に見ても、福井が一番の眼鏡の産地だと思っています」

      田中さんが眼鏡を販売する上で大切にしていることは、その製品のバックボーンを知ってもらうということ。

      「うちの店で販売するアイテムって、他でも買えるんです。でも、並んでいるものは全て、ここにくるまでのストーリーを伝えることができます。デザイナーがどういう価値観の人間なのか、どういう趣味を持っていて、どういう生活をしている人間なのか、どういう趣向で、どういう環境でその一本がつくられたのか。本物を売るってそういうことだと思うんです」

      そう話す田中さんのレンズ越しのまなざしには、福井で初めて眼鏡づくりに触れたあの日に灯った炎が未だ消えずに、いや、さらに大きく燃えさかっているようです。

      眼鏡を買った人のなかには、購入後、自分でさらにリサーチをしたりして、しまいには田中さんより詳しくなってしまう人もいるのだとか

      「最初は何も知らなかったのに、いつのまにか俺を超えてくる人も出てきたりして。そんな情報どこで仕入れてきたんだ? みたいな(笑)。でも、そういうのが嬉しいんですよね」

      ちなみにどれだけ眼鏡のコレクションを持っているのか尋ねると「人の眼鏡選びに忙しくて自分はそんなに持っていないんです」とはにかみます。

      そんなチャーミングな田中さんの、眼鏡に対する真摯な姿勢。

      それこそが、あの日決意した「すごい眼鏡屋さん」の答えなのかもしれません。

      田中昌幸(たなかまさゆき)

      福岡県出身。眼鏡量販店での販売を経て、福井に移住。

      2001年に『田中眼鏡本舗』をオープンし、ジャパンメイドで高品質な眼鏡を提供する。

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      「CHIKOのこたかな」(制作・FMとやま)は、FMふくい毎週日曜日の13:55~14:00に絶賛放送中。

      「田中眼鏡本舗」の田中昌幸さんをご紹介した第22回は、1月12日(日)に放送されます。

      なお「放送時間にラジオを聞けない」という方や聞き逃してしまった方も、ご安心を。

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