知っておきたい、女性の心とカラダの健康のはなし。~vol.3「不調がなくても定期検診へ!」婦人科との付き合い方~

知っておきたい、女性の心とカラダの健康のはなし。~vol.3「不調がなくても定期検診へ!」婦人科との付き合い方~

こんにちは、ふーぽ編集部です。

女性のみなさん、どれだけ自分の心や体のことを知っていますか?

生理や更年期など、一生を通じて女性ホルモンの影響を受け、心と体に大きな変化が起こる女性の体。

そんな女性特有の悩みと付き合いながら、毎日を健やかに過ごすため、私たちはどうすればいいのか。

20~60歳台の女性512名のアンケート結果(※)を参考にしながら、産婦人科医の知野陽子先生と、アナウンサーの山田恵梨子さんが考えます。

全3回でお届けする第3回目のテーマは「婦人科との付き合い方」です。

【⇒vol.1「『みんなのふつうって何?』生理について話そう」はこちらから

【⇒vol.2「『天気のせい?更年期のせい?』女性に多い『なんとなく不調』」はこちらから

※記事内にあるアンケートは、ふーぽや月刊ふうFacebookで回答を募集し、20~60歳台512名の回答結果をまとめたものです。(回答受付期間:2022年9月22~28日)

 

<プロフィール>
(左)知野陽子さん:日本産科婦人科学会専門医・指導医。公立丹南病院勤務。49歳。
(右)山田恵梨子さん:
福井放送(FBC)アナウンサー。「おじゃまっテレ ワイド&ニュース」水曜担当。40歳。

 

婦人科=内診というわけではない。

―アンケートでは、全体の4割が「体の悩みがあっても婦人科に行かない」と回答。その理由として多かったのが「忙しい・面倒」「怖い・痛そう」という結果に。

山田
婦人科受診に一歩踏み出せない気持ちは分かります。内科や眼科とは違う、特有の勇気がいりますから…。

知野
それで病気の発見が遅れる人もいて、危機感を抱いています…。

山田
私が初めて婦人科に行ったのは社会人1年目のとき。不正出血(※)したからです。当時は婦人科にいったら何されるか分からないし、恥ずかしいし…って躊躇していたら友人に「はやく行きなよ! 」って背中を押されて。結果、1回行ってしまえばもう何とも思わなくなりました(笑)。健康を守る方が大切だと今は強く思います。

知野
婦人科の診察イコール内診と思っている人は多いです。内診が一番よく分かりますが、必ず内診をするわけでもないんですよ。お腹からの超音波や血液検査で分かることもあります。最初は相談だけに来てもいいですしね。

山田
もっと気軽に行ける場所なんですね。そういう情報を知っていれば、受診のハードルも下がりそうです!

 

不正出血…生理期間中以外に性器から出血すること。生理中であってもいつもより極端に量や期間に違いがある場合は不正出血の可能性が。
(参照:女性の健康推進室 ヘルスケアラボ|厚生労働省研究班監修

後悔する前に、一歩踏み出して。

知野
私は大丈夫、と思っていても病気は隠れているもの。「病気が見つかるのが怖い」「時間がない」という理由で受診しない人も多くて、どうにか意識を変えたいです。

山田
まさにそのことで友人や同僚から相談を受けることも多いのですが、今では私が「今放っておいて後から病気って分かるより、ちょっと勇気出して受診してはっきりさせた方が落ち着くよ!? 」って、何人も婦人科へ送り出しています。やっぱり周りからの後押しって大切だと思って。

知野
ありがたいです!そういう方が増えたら嬉しいですね。

山田
婦人科を受診したことのある経験者が、「大丈夫だよ」「こういうところだよ」って言えると、受診する人も増えそうな気がします。家庭でも話せるといいですよね。

知野
そうですね。中高生でも生理の悩みをもつ人はいますから、親御さんは子どもの不調に気づいたら、若いうちからの婦人科受診をすすめてほしいです。

山田
やはり中高生でも、内診をすることになるのでしょうか?

知野
セックスの経験がなければ、お腹からの超音波で診察をしますよ。さらに必要であれば内診以外の方法で、画像検査を行います。内診する場合は、初めての時は緊張すると思いますが看護師とともに声かけをして緊張をほぐしながら進めていくので、不安になりすぎないでほしいです。

 

何も症状がなくても、最低2年に1回の定期検診を。

―定期的な婦人科検診について、「3年以上受けていない」「受けたことがない」と答えた人が4割を占めた。

山田
受けたことがない人も結構いるんですね…。自覚症状がなくても病気が見つかる可能性があるから、定期検診はすべきですよね?

知野
もちろん。なのでとても残念な結果となってしまいました…。

山田
どれくらいのペースで受けるのがベストでしょうか?

知野
体に不調があったり、ピルを服用している人は、必要に応じて定期的に婦人科で診察を受けていると思います。何も症状がない人は2年に1回、子宮頸がん検診を兼ねて婦人科を受診してほしいです。市町によっては、2年に1回子宮頸がん検診のクーポンが送られてきます。同時にオプションにはなりますが、経腟超音波(エコー)検査を受けると、子宮筋腫や卵巣腫瘍といったほかの婦人科の病気のチェックもできますよ。

山田
なるほど。オプションを付けると、ひと通りの検診ができて安心ということですね。

知野
ええ。こういった定期的な検診を受けていない未受診者から、進行がんが見つかるケースも少なくなく、症状がなくても2年に1度受けていただきたいです。今はネットから予約できるようにもなりましたし、面倒くさがらずに必ず受けてほしい。

山田
ちなみに私は今、会社の健康診断に含まれているのもあって毎年受けています。毎年受けていればより安心ですよね?

知野
はい。私たちもできれば1年に1回の定期的な検診をすすめているんです。例えば毎年お誕生日月は定期検診、という風に決めて、受ける人が増えてくれたらいいですね。

山田
それいいですね! 忘れにくいし、1年に1度自分の体を見つめなおすのって素敵なことだと思います。

 

女性が健やかに過ごせる社会って?

山田
こうやって話していると、婦人科のハードルがどんどん下がっていくような気がします。

知野
正しい知識が広まって、もっとオープンな世の中になれば、婦人科のハードルも下がり、女性の体の悩みも減っていくはず。

山田
そうですよね。だからこれからも、まずは身近な人から、体の悩みを気にかけて話をきいてあげられる環境をつくっていきたいな。特に若い人たちには私の経験談も話しながら、婦人科受診のハードルも下げていきたいです。

知野
ええ。女性の体の悩みに対する対処法や治療法はどんどん選択肢が増えています。生理痛も更年期障害も我慢しなくていいんです。

山田
本当に、知らないことばかりでした! 心と体は直結しているからこそ、ストレスが一つ減るだけで、より健やかに、毎日を過ごせそうです。

 

 

※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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