【犬と猫と人間(僕)の徒然なる日常。】第4話:猫は手を貸してくれない。

【犬と猫と人間(僕)の徒然なる日常。】第4話:猫は手を貸してくれない。

こんにちは、ふーぽ編集部です。

福井新聞社が発行するローカルライフマガジン「月刊fu」で連載中のエッセー《犬と猫と人間(僕)の徒然なる日常。》

福井県出身の編集者、小林孝延さんが、犬1、猫2との暮らしを、のんびりと綴っています。

この春、築30年マンションのリフォームを始めた小林さん。

4回目の今回は、犬猫と暮らしながらの作業のようすを語ってくれています。

福・とも・もえの反応はいかに…?

小林孝延
こばやし・たかのぶ

編集者。福井県出身。扶桑社発行の雑誌「天然生活」「ESSE」元編集長。石田ゆり子著「ハニオ日記」(扶桑社)、「保護犬と暮らすということ」(扶桑社)などを編集。犬1、猫2と暮らす。釣り好き。公式Instagram

 

第4話:猫は手を貸してくれない。

わが家は築30年。

体裁よく言えばヴィンテージのマンション。

いまどきの分譲では絶対にないような風変わりな間取りと内装、そして敷地内にうっそうと茂る緑がたいそう気に入って中古で手に入れた。

しかし、暮らし始めると、当たり前ながら先住の方の趣味と自分の好みがしっくりといかないところがところどころ見えてくるようになった。

いつかタイミングがきたらリフォームをしなければなるまい。

いや、必ずしよう。

ずっと心に決めていた。

この春、娘が巣立ちいよいよ時はきた。

福井を出て東京へやってきて何度も引っ越しして、家を手に入れたのはこれで二回目だけど、これまでは家族のための家でありインテリアだった。

しかし今回はこれからのじぶんのために、毎日心が躍るような部屋をじぶんにプレゼントしようと思った。

リフォームにあたっていちばんの問題点は一緒に暮らす犬猫たちのストレスである。

野良出身。

ただでさえ臆病で超敏感。

ハイリー・センシティブ・ドッグ&キャッツ。

HSD&C。

どこかに家を借りて仮住まいしてその隙に一気にリフォームという手もあるが今回はコツコツとゆっくり手を入れる。

犬猫と暮らしながら作業する方法を選んだ。

たくさんの職人が入るようなことはせず、来てもらうのはひとりだけ。

トンカン音の出る作業は短時間。

作業と作業の間は彼らが落ち着くための時間を取る。

そして僕ができるところは自分でやるという試みだ。

* * *

手始めにトイレをリフォームして彼らがどう反応するかを確認した。

木工家 吉川和人さんの曲線が美しい鏡が映えるよう、元あった壁紙を剥がし木とコンクリートだけのシンプルな空間をつくる。

作業期間は一週間ほど。

犬猫たちも最初はびくびくと奥の部屋で肩を寄せ合っていたのだが、何日か経つにつれて次第に緊張がほどけてきた。


これならなんとかなりそうだということで、いよいよリビング、さらにキッチンの作業へ。

こちらはトイレと違って大掛かり。

既存のキッチンの撤去やタイル貼り、レンガ積みにペンキ塗り。

普段はデスクワークだからきっと楽しいはずと思った作業は根気もいるしなかなかにしんどい!

やりながら、ああでもない、こーでもないと右に行ったり左に行ったり。

海外に発注した資材が税関を通過できずに届かなかったり…、一筋縄ではいかない。

けど、それがなんだか楽しくてしかたがない。

作業開始からすでに3カ月以上経過して今では作業中も側でぐーすか寝ているくらい慣れた。

* * *

作戦は大成功?

ただ、問題はいつになったらリフォームがおわるのか。

それは僕にもわからない。


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※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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