「裏付けのある“情報”は、時に言葉や熱意を超えます。」リサーチコンサルタント・光成 章さん【ふくい人に聞く】

【⇒ Amazonで詳しく見る】

大学卒業後、在京の印刷会社のプランナーを経て、大手市場調査会社や広告会社で約10年間、ビジネスリサーチや消費者リサーチに携わった。

その後リーバイスやシャネル日本支社で20年以上にわたり「顧客の声を聴く」責任者を務めた。

「調査会社側とクライアントに当たるブランド側では、どの情報をより重視するかの判断基準が時に異なる。その両方の視点でリサーチの経験を積めたというのが私の強みでしょうか」と光成さん。

家庭の事情で東京と福井を頻繁に行き来する必要があったことから、2018年に独立。

現在は、東京のコワーキングスペースと福井の２拠点にオフィスを置き活動し、リサーチ実務のほかビジネスパーソン向けの実践的な講座を開催している。

情報を生業にし続けて30年以上となるキャリアの中で、最大の変化はインターネットの普及だという。

「かつて相当なコストをかけ得ていた『二次情報』は、無料であっという間に手に入るようになった。その反面、玉石混交の情報の海の中で本当に大切なものを選び、見極める眼が必要となりました」。

また検索ではたどりつけない、人とのつながりの中で得る「一次情報」の重要性が増したと話す。

昨年春、自らが発起人となり福井で「すごい福井人になる！ ゼミ」をスタートさせた。プレゼンやグラフィックファシリテーションなど多彩なビジネススキルの第一人者を講師に招き、好評を得ている。

福井での活動に重きを置く根底には、亡き父の「福井に恩返ししなさい」という言葉があるという。

「これまで好きなことをやりながら、多くの人とのつながりを得られたことが財産です。人と人をつなぎ、福井が今よりもっともっと面白くなるお手伝いをすることが、私の役目だと思っています」と光成さんは話す。