【2026年】若狭の秘仏、33年ぶりの御開帳!三方石観世音など注目の寺院や八ヶ寺巡りをガイド

    【2026年】若狭の秘仏、33年ぶりの御開帳!三方石観世音など注目の寺院や八ヶ寺巡りをガイド

    古くは飛鳥時代からの仏像や寺社が数多く残る若狭は「みほとけの里」と呼ばれています。

    特に2026年は、10月に三つの観音像が御開帳を迎える「若狭観音巡礼奇跡の年」。

    歴史に名を刻む人物との縁にも触れながら、その由緒と受け継がれる祈りを予習します。

      三方石観世音(みかたいしかんぜおん)

      巨岩に刻まれた知られざる姿を訪ねる。

      本堂は巨大な花崗岩(かこうがん)を覆うように建っています。

      裏手に回ると、岩肌がそのまま姿を現し、その岩に彫られているのが、今年33年ぶりに御開帳となる「観世音菩薩」です。

      約1200年前、弘法大師が一夜で観音像を彫ったが、夜明けを告げる鶏の声を聞き、右手が未完のまま下山したといいます。

      そこから「片手観音」とも呼ばれ、手足の病にご利益があると伝えられています。

      前立観世音菩薩。後ろの扉の奥に、本尊の観世音菩薩が鎮座します。

      参道中央にある大きな石は、観音様の不思議な力が宿るとされ、妙法石と呼ばれます。鶏の像が目印。

      病の回復を願う人々が絶えず訪れる「御手足堂(おてあしどう)」では、江戸時代から奉納されてきた手形・足形が約8万点見つかり、うち約3500点は有形民俗文化財に指定されています。

      堂内には今も参拝者が納めた手形・足形が無数に積み重なり、その祈りの強さに圧倒されます。

      観音像の写真などの記録は一切残っておらず、長年守ってきた地域 の人々でも、その姿を見たことがある人は少ないそう。

      33年に一度の貴重な機会に、ぜひヴェールに包まれた御尊顔を拝したい。

      御手足堂に奉納された手形や足形の一部。痛む場所などに、回復を願う言葉が書き込まれています。

      三方石観世音(みかたいしかんぜおん)

      福井県三方上中郡若狭町三方22-1
      ☎︎0770-45-0017
      拝観無料
      《御開帳》10/16(金)~20(火)参拝時間8:00~16:00(16日のみ9:00~)
      ホームページ

      法順寺(ほうじゅんじ)

      観音堂。御開帳の際には、厨子の奥深くに本尊が安置されます。

      地域とともにある穏やかな秘仏。

      国指定史跡の古墳群で知られる若狭町脇袋(わきぶくろ)。

      「若狭富士」と呼ばれる青葉山を望む法順寺の境内には、地域の人々が大切に守り続けてきた観音像「十一面観世音菩薩立像(じゅういちめんかんぜおんぼさつりゅうぞう)」が祀られています。

      真言宗正法寺の本尊であり、浄土真宗の法順寺へ改宗した後も寺宝として受け継がれてきました。

      高さ約105cmの十一面観世音菩薩立像(写真はパネル)。平安時代末期の作と伝わります。

      観音像を腐朽(ふきゅう)や盗難から守るために建てられた収蔵庫。

      檜(ひのき)の寄木(よせぎ)造りで、均整のとれた姿に、手首や足先まで繊細な表現が施され、国の重要文化財にも指定されています。

      深い慈悲で人々の苦しみを取り除くとされ、子授けや安産、厄災除けの仏として信仰を集めてきました。

      穏やかで柔和な顔つきを眺めていると、ふっと心がほぐれるよう。

       

      本尊の管理や御開帳の準備・運営は地域の人々が担います。

      17年に一度の御開帳は、脇袋の地に息づく祈りに触れる機会にもなっています。

      法順寺(ほうじゅんじ)

      福井県三方上中郡若狭町脇袋27-21
      ☎︎0770-62-0521
      拝観無料
      《御開帳》10/3(土)、4(日)※10/3(土)13:00~拝観可能

      馬居寺(まごじ)

      馬頭観世音菩薩坐像。ガラス玉ではなく木を彫り出した目は、平安期の馬頭観音の特徴(写真:高浜町郷土資料館提供)。

      煩悩を噛みくだく力強き“馬頭(ばとう)さん”。

      澄んだ空気と静けさに包まれる馬居寺は、聖徳太子が約1400年前に創建したと伝わります。

      かつては七堂伽藍を備えるほど栄えていたといい、今も地域の人々から「馬頭さん」と親しまれています。

      参道を進むうちに「空気が変わったと感じる」という声もあり、最近はパワースポットとして訪れる人も多い。

      山門へ続く石段。木々がトンネルのように覆い、神聖な空気が流れます。

      観音堂横の斜面に佇む約300体の石仏群。鎌倉時代から江戸時代にかけて造られました。

      本尊は、頭上に馬の頭をいただく国指定重要文化財の「馬頭観世音菩薩坐像(ばとうかんぜおんぼさつざぞう)」。

      怒りを表す忿怒相(ふんぬそう)で、逆立った髪は「焔髪(えんばつ)」と呼ばれます。

      「馬が干し草をむさぼり食うように、人間の煩悩を噛みくだいて救ってくださる観音様。交通安全や無病息災のご利益でも信仰されています」と住職の杉本龍心(りゅうしん)さんは話します。

      12年ごとの「中開帳」と24年ごとの「本開帳」が午年に行われ、今年は本開帳の年。

      穏やかな観音像とはひと味違う、力強い表情に会いに行きましょう。

      馬居寺(まごじ)

      福井県大飯郡高浜町馬居寺3-1
      ☎︎0770-72-1264
      拝観無料
      ※御開帳時は税込500円《御開帳》10/17(土)、18(日)参拝時間8:00~17:00(御開帳期間のみ)

      【八寺八様の祈りに触れる】
      八ヶ寺巡り

      小浜市に現存する寺院のうち、国宝や重要文化財を有する八つの寺を巡る「八ヶ寺巡り」。

      それぞれ異なる趣を持つ境内の風情や、間近に仏像を拝めます。

      「八印集め」の印譜(いんぶ)に八ヶ寺の印影をそろえるのも楽しい。

      印譜を片手に寺を巡り、じっくりと“海のある奈良”を感じましょう。

      明通寺(みょうつうじ)

      坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)が平和を願い建立。

      本堂と三重塔は県唯一の国宝建造物で、本尊である薬師如来坐像の両脇には降三世明王(ごうざんぜみょうおう)と深沙大将(じんじゃだいしょう)が立ちます。

      明通寺(みょうつうじ)

      福井県小浜市門前5-21
      ☎︎0770-57-1355

      神宮寺(じんぐうじ)

      714年創建の全国的にも珍しい神仏習合の寺院で、本堂にしめ縄や神棚を備えます。

      毎年3月には東大寺へ香水を送る「お水送り」が行われます。

      神宮寺(じんぐうじ)

      福井県小浜市神宮寺30-4
      ☎︎0770-56-1911

      多田寺(ただじ)

      薬壺を持たない薬師如来立像を本尊とし、「多田のお薬師さん」「出世薬師」と親しまれています。

      眼病平癒や出世のご利益で有名。

      多田寺(ただじ)

      福井県小浜市多田29-6
      ☎︎0770-56-0894

      羽賀寺(はがじ)

      元正天皇の御影といわれる十一面観音菩薩立像は、当時の色彩が美しく残っています。

      「若狭一のべっぴんさん」と親しまれています。

      羽賀寺(はがじ)

      福井県小浜市羽賀83-5
      ☎︎0770-52-4502

      妙楽寺(みょうらくじ)

      本尊の二十四面千手観音菩薩立像は、頭上面を合わせて二十四面あります。

      手は実際に千本あり、珍しい姿の千手観音として知られています。

      妙楽寺(みょうらくじ)

      福井県小浜市野代28-13
      ☎︎0770-56-0133

      圓照寺(えんしょうじ)

      金色に輝く高さ251.5cmの大きな大日如来坐像は、北陸随一ともいわれます。

      春日大社のお告げを受けて彫られ、奈良の三笠山から運ばれました。

      圓照寺(えんしょうじ)

      福井県小浜市尾崎22-15
      ☎︎0770-56-1902

      萬徳寺(まんとくじ)

      国指定名勝の庭園は、苔がむす石段と白砂に季節の花木が美しく映え、「紅葉寺」とも。

      罪人が入寺すれば助かるとされる若狭唯一の「駆け込み寺」でもありました。

      萬徳寺(まんとくじ)

      福井県小浜市金屋74-23
      ☎︎0770-56-2308

      国分寺(こくぶんじ)

      奈良時代に聖武天皇の勅願で全国に建立された国分寺の一つ。

      薬師如来坐像(写真)と釈迦如来坐像を祀ります。

      拝観は事前予約がおすすめ。

      国分寺(こくぶんじ)

      福井県小浜市国分53-1
      ☎︎0770-56-2519

      お問い合わせ▶
      若狭おばま観光案内所

      福井県小浜市駅前町6-1
      ☎︎0770-52-3844
      ホームページ

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