秋の味覚といえば、やっぱり柿。
福井県南越前町今庄では、そんな旬の味を楽しめるイベント「第2回 今庄つるし柿フェスタ」が、2025年11月30日(日)に開催されます。
昨年初めて開かれ、大好評だった本イベント。今年はさらに内容を充実させてパワーアップして登場します!
今回は、イベントを主催する今庄特産柿振興会とJA越前たけふの皆さんに、開催への想いや見どころを伺いました。
今庄のうまいもん集結

土本さん(左)と赤星さん
――11月30日の「つるし柿フェスタ」、今年はさらにパワーアップするそうですね。
赤星 昨年は天気が悪くて想定より客足は伸びなかったのですが、用意したつるし柿は早々に品切れ。天気が良かったら…、と冷や汗ものでした。今年はJA越前たけふさんにも協力をお願いして、量を確保しています。
土本 柿縄に編まれた出来立てのつるし柿は、まだ柔らかさが残り格別の味。他ではなかなかお目にかかれませんよ。
赤星 つるし柿は作り手によって、色や柔らかさ、粉の吹き具合などが違います。フェスタで試食しながら好みのものを見つけてください。
土本 当日はつるし柿のスイーツやおろし蕎麦、地酒に打ち豆汁、伝統料理の茶めしなどもあって、今庄のうまいもんが一堂に集結します。
赤星 もうひとつの目玉はつるし柿づくり体験で、皮むきや種もみなど作業の一部をやっていただきます。
この時期はつるし柿生産の繁忙期で人員の手配が難しいのですが、今回は引退したOB・OGの方々に協力をお願いしました。作り方以外にも面白い話が聞けるかもしれません。

使用するのは「長良柿」という品種。柿縄でつるし、1週間ほどかけて燻し小屋で燻す。煙突から立ち上る煙は今庄の初冬の風物詩
つるし柿を未来に伝えたい
――今庄特産柿振興会は近年、いろんな挑戦をしているそうですね。
赤星 今、後継者が減って今庄つるし柿そのものが絶えてしまう心配があります。
それで今年、JA越前たけふさんの協力を得て、生産サポーターを募集しました。

柿の処理も手作業。1つひとつ軸を整え皮をむき、わらに編み込んでいく。熟練の技術が生きる
土本 農家は高齢化でどこも後継者不足。この生産サポーター制度は「しらやま西瓜」などでも行っており、期間限定で外部から労働力を補うものです。JA越前たけふの役割は生産者と消費者をつなぐことですが、希少な農産物の保護も重要な仕事です。
今庄つるし柿は450年の歴史と、他の産地にはない「燻し」製法で作られる唯一無二の逸品。地域の知的財産として、「吉川ナス」のようにGI登録をという思いもあります。
赤星 私たちも何とかして次世代に伝えたい。それで体が続かなくて引退したベテランの方の知識や経験と、やる気のある若いサポーターさんで、つるし柿を未来につなげていけないかと。
また作っている人間は、意外と価値を実感しにくいんです。フェスタで多くの人に求められていることが分かれば協力してくれるOB・OGがいるかもしれない。もっと本腰を入れてやろうという生産者が出てくることも期待しています。
土本 4月に大阪・関西万博でつるし柿を食べていただく機会があったのですが、1時間で300人近くの方が来られて試食は品切れ。
外国の方にも「ワインのおつまみにいい」と好評で、つるし柿の販路はまだまだあると思っています。
赤星 今回のフェスタは、生産者と地元商工会や婦人会、そば道場など今庄全体が一致団結しておもてなしします。
土本 ちょうど紅葉も美しい頃。ぜひ遊びに来て、目と舌と体験で今庄の秋を楽しんでください。

ひとつずつパッケージされたつるし柿は日持ちもする。今庄つるし柿は贈答用としての需要も高い
出来立てのつるし柿、食べたい人はチャンス!
《イベントの問い合わせ》
今庄つるし柿実行委員会(古民家レストランらんたん内)
☎0778-45-1710
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