越前和紙づくりの最前線! 長田製紙所(越前市今立地区)でジモト工場見学してきたよ。

    越前和紙づくりの最前線! 長田製紙所(越前市今立地区)でジモト工場見学してきたよ。

    こんにちは、ふーぽ編集部Kです。

    福井県越前市今立地区といえば、言わずと知れた伝統工芸「越前和紙」の産地。

    越前和紙ってお土産ショップとかでよく見聞きするけれど、実際に作っている現場を見たことがある人って少ないんじゃないでしょうか?

    なので、今回は今立のとある製紙所さんにお邪魔して、和紙づくりの現場をちょっくら見てきました!

      そもそも和紙って?

      以前「ふーぽ」にアップされたこちらの記事を読んでいただくと、今回の僕の記事の内容をより楽しんでいただけると思います。

      そもそも和紙ってなんだぁ? という方もぜひ。

      越前和紙が出来上がるまでをイラストで解説! 和紙の基礎知識をがっつり紹介しますよ。

       

      長田製紙所

      今回お邪魔したのは越前市大滝地区にある「株式会社 長田製紙所」さん。

      創業から100年以上で、いまの社長さんで四代目です。

      100年というのは十分驚きなのですが、越前和紙の歴史はさらに長く、1300年続いてきたといわれています。なので長田製紙所のように長い歴史を持った製紙所が、大滝地区にはほかにもいくつかあるそうです。

      この工場の近くには、紙の神様を祀り、国の重要文化財に指定されている大滝神社・岡太神社があります。

      看板娘 長田泉さん

      四代目社長の娘さんであり、長田製紙所の看板娘、長田泉さん。

      今回はこの泉さんに工場の中を案内していただきました。

      泉さんは大学卒業後に旅行代理店に勤めたあと、長田製紙所に入社。旅行代理店に勤めていたときには、秘境専門の添乗員として毎月海外ツアーに同行し、これまでに41カ国に行ったことがあるという異色の経歴の持ち主です。

      見学開始!

      泉さんに案内され、早速工場の中へ。

      ちょっと入って右手をみると、木製の水槽が。

      これは「トロロアオイ」から、「ネリ」を取り出すためのもの。

       

      ▲このネリがきれいな紙をつくる秘訣!


      次に目にしたのはこの装置。

      こうぞの繊維を細かくするための「なぎなたビーターです。なぎなた状の回転ブレードで、こうぞを刻んでいきます。

      ビーターにかける時間によって、繊維の長さを調節でき、繊維の長さによって和紙の風合いに違いが生まれます。その風合いの違いが各製紙所のつくる和紙の特徴となっているとのこと。


      奥へ進みます。

      和紙づくりの代名詞ともいえる「紙漉き」の作業が、今まさに行われようとしていました。

      大きな紙をすくということで、ふたりがかりで簀桁(すけた)を上下にゆすり、繊維をどんどん積み重ねていきます。

      原料が入った漉き舟は、車一台分くらいはあろうかという大きさです。「ザッパン、ザッパン!!」とダイナミックな動きで、なかなかの見ごたえ。


      さらに奥へ。

      ん? 誰かいるみたいです。

      職人の方が作業中。ちなみにこの製紙所では、勤続年数30年以上のベテラン職人が、バリバリ働いているとのこと。

      この職人さんは、繊維の中から、木の節の部分で繊維が硬い所や、色の濃い部分を取っています。この作業を「ちりより」と言います。

      和紙に使われるメインの原料のこうぞは繊維が丈夫なため、ちりよりは機械化されておらず、手作業で行っているのです。

      工場の片隅には和紙が山積みにされていました。一口に和紙といっても、さまざまな模様やつくりをしたものがあるものです。


      工場のほかのところもぶらっとひと巡り。

      漉いた後の紙から水分を抜くための圧搾機。およそ50年物とのこと。

      この枠を使って和紙に柄をつけるのでしょうか?

      右手には大きな和紙が。タペストリーに使われるそうです。

      往時の国民的アイドルが写ったポスター。

      さすが創業100年以上だけあり、あちらこちらに年季の入ったものが。

      歴史を感じさせてくれます。

      和紙のモノ、売ってます

      長田製紙所では和紙づくりだけでなく、月に一度の蔵開きを行っており、和紙や和紙でできたグッズの販売もしています。


      様々なグッズが並ぶ蔵は、ちょうど工場の入り口の前。

      もともと物置スペースだったところを再利用しているらしく、古い木材の風情と和紙の質感がマッチして、なんともシックな装い。

      和紙でできた小さな靴は「ファーストシューズ」。社長の奥さんが手作りしています。出産祝いとして買う人が多いそうです。

      そのほかにも、封筒や名刺入れ、手下げ袋やイヤリングなど、和紙製の小物が顔を揃えます。

      蔵で販売されているグッズの一部は、長田製紙所のオンラインショップなどでも購入できますので、ぜひお買い求めを!

      四代目社長、長田和也さん

      今回お邪魔した長田製紙所の四代目社長で泉さんの父、長田和也さん。大学を卒業して東京の内装問屋に務めた後、泉さんと同じように福井にもどり長田製紙所に入社しました。

      入社した次の年にアメリカへわたり、1カ月間滞在したそうで、アートとファッションの中心地になっていたニューヨーク・ソーホー地区を目にし、とても影響を受けたといいます。

      それ以来、本業のかたわら和紙をつかったアート作品を制作し、今立で行われている和紙の現代美術展をはじめ、県内外だけでなく国外の展示会にも作品を提供しています。

      伝統的な紙漉きの技術を大切にしつつ、和紙の可能性を追い求めているアーティスティックな職人さんです。

      記憶の家(KIOKU NO IE)

      工場のすぐ横には古民家が。

      「記憶の家(KIOKU NO IE)」と呼ばれ、長田製紙所さんが運営・管理しています。

      4月に開催された「今立現代美術紙展1300展」では展示会場のひとつとして使用され、普段からも社長が制作した作品などが展示されています

      越前市の「今立現代美術紙1300年展」で、和紙アートに触れてきました。 5月13日まで!

      記事の冒頭で書いたように、秘境専門の添乗員というなかなかできないような、ユニークな仕事をしていた看板娘の泉さん。

      そんな泉さんに「どうして福井に帰ってきたの?」と聞いてみると、

      「せっかくなら福井にある資源や資産(長田製紙所を含めて)をつかって、なんかおもしろいことをやりたいと思ったんです。」

      そういう泉さんには、なにやら考えていることがある様子で・・・。

      「この記憶の家を外部の人を気軽に呼べる、大滝地区の拠点にできたらと考えています。」

      と、話してくれました。

      例えばそれが民泊のようなものになるかもしれないし、そうじゃないかもしれないと。まだはっきりとしたことは決まっていないみたいでしたが、月に一度の蔵開きを自ら企画した泉さんからは、「なにかやってやる」という意気込みがじわじわと伝わってきました。

       


      あまり見ることのない和紙づくりの現場はいかがだったでしょうか?

      社長の和也さんや、泉さんのような、伝統工芸のなかで新しいチャレンジをしている人をみると、なんだかワクワクしますね。

      「自分も和紙に触れてみたい!」という方は、一度蔵開きに足を運んでみてはいかがでしょうか? 蔵開きの日はHPFacebookで告知しています。気になる方は定期的にチェックしてくださいね。

      株式会社 長田製紙所

      福井県越前市大滝町29-39
      ☎ 0778-42-0051
      【HP】https://osada-washi.jp/

      ※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

      ※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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