【開催済】福井県立美術館で好評開催中! 「手塚雄二展」のブロガーナイトで現代日本画の魅力を満喫してきました。

    【開催済】福井県立美術館で好評開催中! 「手塚雄二展」のブロガーナイトで現代日本画の魅力を満喫してきました。

    こんにちは、ふーぽ編集部のMKです。

    2019年10月6日(日)まで福井県立美術館で開催中の「手塚雄二展 光を聴き、風を視(み)る」

    9月7日に開催されたブロガ
    ーナイトに参加して、椎野学芸員のギャラリートークのもと、眼福の作品の数々を堪能してきました。

      まずは手塚雄二氏の経歴を簡単にご紹介。

      1953年、神奈川県鎌倉市の友禅染付師の家に生まれる。
      1976年、東京藝術大学に入学。
      1989年、第74回再興院展で初の日本美術院賞(大観賞)を受賞し、以後3回連続受賞!!
      1992年、日本美術院同人に推挙される。
      2004年、東京藝術大学教授に就任。
      2013年、福井県立美術館特別館長に就任。

      一言でいうと、「現代日本画壇をけん引するトップランナー」。
      東京藝術大学の教授で、日本美術院の同人・理事。指導者として後進を導きつつ、自身も作家として精力的に制作を続けています。

      ▼▼ちなみに、「日本美術院」とは▼▼
      福井ゆかりの岡倉天心が橋本雅邦らと1898年に設立した美術家団体で、その公募展が「院展」。かの有名な日本画家、横山大観や菱田春草なども作品を発表しています。

      今展では、手塚氏の卒業制作から近年の院展出品作まで約70点にも及ぶ代表作のほか、初公開となるスケッチや下図など約80点を展示。

      6章にわたって、光と無限の世界を描いた画業の全貌に迫ります。

       

      第1章 「シュール」への憧れから自然へ

      《迷宮》1982年、個人蔵

      シュルレアルな作風に惹かれたという、幻想的な構成の作品には風刺やメッセージが込められているそう。
      《迷宮》は、皆が好き勝手を言い合う会議を皮肉った作品。議長である女性の後ろには迷宮が広がります。

      身の回りの人々を動物にたとえた不可思議な世界観がおもしろいですよね!

      《潤》1989年、誓念寺(福井)蔵

      在学中に結婚し、長女が生まれ、自然への想いを強くした手塚氏は、代名詞ともいえる風景画へと歩みを進めます。

      《潤》は日本美術院賞・大観賞を3回連続受賞した作品のひとつ。舞台は日光の戦場ヶ原。緑が鮮やかで、空気中の水分まで感じられるよう。

      誰も見向きもしないような「名もない風景」に光を当てる手塚氏。椎野学芸員いわく、池に映る光は“希望”を表しているのだといいます。

       

      第2章 大胆、かつ繊細な視点

      《雷神雷雲》(部分)1999年、今井美術館蔵

      《風雲風神》(部分)2000年、今井美術館蔵

      大自然の威力や神なる力などスケールの大きいテーマに大画面で挑んだ作品は力強く重厚感に満ちていて、見る者を圧倒します。

      一方で、虫食いの枯葉や散りかけの花など儚く小さい“かそけきもの”に共感し、同時進行で描いていたというから、その表現の広さに驚かされます。

      《幻の瀧》1994年、セレネ美術館蔵

      《幻の瀧》があるのは、黒部峡谷の奥深く。
      ヘリから飛び降り、沢登りをし、サバイバルの末、描き上げたそう。

      瀧を横に傾ける斬新な構図から、見上げると迫り来る瀧の美しさと怖さを感じます!

       

      第3章 自分探しの旅――「軽井沢」シリーズほか

      《海霧》2003年、個人蔵

      手塚作品を象徴する風景画で制作のかなめとなる“スケッチ”。
      軽井沢を中心に、氏が出合った「絵になる風景」が並びます。

      《海霧》は、一直線に描かれた波際が印象的で心に残りました。

      椎野学芸員

       
      家紋のような絵にこそ力があると考えた氏は、波際を“一”の文字になるように描きました。

      続く第4章は、明治神宮の内陣に安置される屏風作品、第5章は茶道との出合いで内面へと向かう画境を示す作品や棗、香合が展示されています。

       

      第6章 光を聴き、風を視る

      《風宴》2004年、個人蔵

      手塚作品で象徴的な光の表現
      超自然的な光、大気中の光、ほのかな光など、神の気配を自然に探し、画面に描きこむのだとか。

      音のない光を聴き、形をもたない風を視る
      、超自然的な感性をうつしとった作品が、心に訴えかけます。


      穏やかな風にとんぼが舞う《風宴》。絵に金箔や銀箔、プラチナ箔(!)を使う手塚作品は、見る角度によって、様々に表情を変えます。

      椎野学芸員
      しゃがんで見上げたり、横から見たり、いろいろな角度から見てみてくださいね。

       

      そして、初公開だという、素描(デッサン)も見ごたえ抜群でした!

      《奥入瀬 阿修羅の流れ》(上:2005年、下:2007年)

      手塚氏はスケッチの際、「描くべき場所はスポットライトを浴びたように浮かび上がる」そう。

      実は《奥入瀬 阿修羅の流れ》の2枚のデッサンには2年の隔たりがあるのに、期せずして同じ場所を描いていたというから、その言葉に納得。
      すこーし天才の狂気のようなものも感じた瞬間でした…。

      大きく絢爛豪華で動きのあるパワフルな作品の一方で、静かな月や儚いものを描いた「静と動の世界」は、現代日本画の美しさや面白さを発見できる大満足の内容。

      ハッとするほど美しい作品の魅力は画面では伝えきれないので、ぜひ本物を感じに、美術館へ足を運んでくださいね♪


      また、ブロガーナイトの参加者からは「作品に宿る物語や制作秘話を聞くことで、より深く作品を見ることができた」との声が多数。
      担当学芸員によるギャラリートーク見どころ解説会への参加をおすすめします!

      盛りだくさんの関連イベントもまとめてご紹介します▼▼

      ◆学芸員によるギャラリートーク(申し込み不要・要観覧券)
      9/15(日)、29(日) 各日14時から

      ◆プレミアムナイトツアー(要事前申し込み) ※各日、定員80名。申し込みはHPから
      閉館後の美術館で、手塚作品をイメージしたフルートの生演奏(浅川由美氏)を聴き、学芸員の解説付きで会場を巡ります。
      9/14(土)、22(日) 各日17時半から
      料金:一般・大学生1,200円、高校生700円、中・小学生400円(観覧券とプチギフト付き)

      ◆日本画の巨匠・手塚雄二の世界と福井の食を楽しむ会
      (要事前申し込み・会費制)※定員50名

      手塚雄二とともに作品をイメージした特別ディナーを味わいます。
      9/20(金)19時から<ユアーズホテル2階・桜の間>
      会費:15,000円(予定)

      ◆記念鼎談「手塚先生に聞きたい10のこと」
      (申し込み不要・聴講無料)

      10の質問から製作の秘密に迫ります。
      9/21(土)14時から
      登壇者:佐藤道信氏(東京藝術大学教授)、手塚雄二(県美特別館長)、椎野晃史(県美学芸員)

      ◆トークサロン「展覧会ができるまで」
      (要事前申し込み・ドリンク代別途必要)

      本展を担当した学芸員が展覧会の苦労話や裏話を話します。
      9/15(日)17時から<美術館喫茶室ニホ> ※申し込みはHPを確認

      ◆見どころ解説会
      (申し込み不要・聴講無料)

      鑑賞のツボを学芸員が20分程度で分かりやすく話します。
      会期中の土日・祝日 各日10時から ※9/21(土)は除く

      <手塚雄二展 光を聴き、風を視る

      9/6(金)~10/6(日)9時~17時(入館は16時半まで)
      【当日券】一般・大学生1,200円、高校生700円、中・小学生400円 ※団体料金あり

      福井県立美術館
      福井県福井市文京3-16-1
      ☎0776-25-0452
      HP:http://info.pref.fukui.jp/bunka/bijutukan/bunka1.html

      ※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

      ※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

      MK
      writer : MK

      「おいしいものしか食べたくない」がテーマ。
      主に、ふくいの食べもの、飲みもの、うつわ(職人)について書いてます。ときどき、オシャレもしたくなります。
      エジプトと古墳時代、ジブリも好きです。県内のアート情報にも目を光らせています。

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