放送終了後には、深掘りトークをしていただきました。
「全国各地で地元の魅力のアピール合戦が行われてますけど、
そのアピール合戦って不毛なものになりがち」
「地域の人が当たり前に思っていることを、
魅力として言語化するのは難しいし、言語化できないものも多い。
それに言語化できるものは、どうしても横並びなものに見えてしまう」
放送中にも触れた、『?』(予想できない状態)についても、若新さんは語ります。
「何も分からない状態、つまり『?』の状態のほうがいいというのは理由があって、
自分の中にないものを知ったり、体験したりという、
巷でよくいう『0→1(ゼロからイチ)』を楽しめる能力って、みんな持っているはずだと思うんです。
1を実現できるかどうかは別として、そのプロセスは誰でも楽しめる」
「また、『?』が多いほど、新たに何かを発見する余白も増えます。
それに、移住して仕事や活動で成果を出せるっていうのは約束することが難しいけど、
何かを発見できるってのは誰にでもできることだと思うので、
そこを大切にすべきかなと」
「しばらくの間は、そんなにお金がなくても暮らせたり、
とりあえず生活できるっていう環境が保証されて、
『0→1』のプロセスを経験し、発見を楽しめる環境にしてあげると、
地方のまちにも意外といろんな人が集まってくれるっていうのが、
これまでの取り組みで分かったことですね」
今回の変点観測、いかがだったでしょうか?
今回の若新さんのお話、
まさに若新さんのこれまでのスタンスを表すような内容でした。
いろいろお話をうかがってふーぽ編集部が感じたのは、
若新さんは「実験」とそれによってわかった「発見」を重視しているということ。
ビジネスでもなんでも、何かをやるときには「成功」や「失敗」がつきもの。
だけで実験なら、たとえ予想と違った結果になったとしても、
「このやり方ではこうなる」という発見がある。
そういう発見を大切にし、価値を見出してあげれば、「失敗」することはない。
移住でも、何もわからない場所に飛び込むという実験をして、これまでの自分になかった新しいものを発見する。
それを楽しみ、価値を見出して評価できれば、
移住を選んだ自分にも納得感が持てそうですし、自己肯定感も高まり、移住を続けれるのかも。
移住政策の新たなキーワードとして、「発見」に注目すべきではないでしょうか?
次回の変点観測もお楽しみに。
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【若新雄純の変点観測】地域のブランド戦略について、若新さん「ブランドはみんなの共創感覚でゆるくつくる時代」