ミヤザキ靴店 4代目店主・宮崎友博さんと「クリーム」【ふくいの人と道具】

ミヤザキ靴店 4代目店主・宮崎友博さんと「クリーム」【ふくいの人と道具】

こんにちは、ふーぽ編集部です。

いろいろな職人たちの技を支えている道具たち。その道具への思いを、使い手にお聞きする「ふくいの人と道具」のコーナーです。

今回は、福井県福井市にあるミヤザキ靴店の4代目店主・宮崎友博さんにお話を伺ってきました。

 


 

クリームは、女性のメイクで言うと化粧下地みたいなもの。塗りがしっかりしていないと、思ったように光らないんです」と話す宮崎さん。

 

宮崎さんが愛用しているのは、仏のメーカー「サフィール」のクリーム


光沢を与えるのはいわゆるワックスの役目ですが、その前にクリームで革をコーティングして表面をなだらかにする必要があります。

ワックスは水で伸ばしながら使うため、十分に覆えていない箇所があればそこから水が革の内部に浸み込み、うまく光らなくなるそうです。

 

要望に合わせ、光り具合を調整します。こちらは通常よりも抑え気味に仕上げたものだとか


ひと口に革靴と言っても、履く人によって汚れや汗の浸み込み具合が異なるため、宮崎さんのもとにやってくる靴は一足一足状態が違うと話します。


指を使い、体温で溶かしながらクリームを塗りこんでいくと同時に、表面の傷の深さや乾燥の程度を感じ取り、ワックスを何回塗り重ねるかなど磨き方を決めていきます


客の求める光り方に応えるためにも、手を抜けない大切な工程です。

 


100年以上続く靴店を継いだのは3年前

店を背負ってきた祖母の他界がきっかけでした。

「途絶えさせてはいけないと、強く感じたんです」と宮崎さん。

店主になるにあたり、それまで靴修理のおまけだった靴磨きを商品として前面に押し出しました
サービスとして本格的に行っている店は、今でも県内にはほとんどない。

「魅力的で独自性がないと、こういう店は生き残っていけないですから」と話します。

靴磨きは美しく光らせるだけでなく、靴を長持ちさせます。
「長年履いていると靴がその人に馴染み、なくてはならないものになる。胸を張ってより長く使ってもらえるようにするのが、僕の仕事です」と宮崎さん。

店の歴史も靴の命も、宮崎さんの手で紡がれていきます。


 

「もっと気軽に利用してもらえたら」との思いから、靴磨きのことをより知ってもらうため、毎日ブログで情報発信をしています。


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ミヤザキ靴店

福井市松本4‐4-6
☎0776‐23‐1830

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writer : ふーぽ編集部

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