夏に浴衣を美しく着こなそう。美しい所作と、涼しく浴衣を楽しむためのポイント。

夏に浴衣を美しく着こなそう。美しい所作と、涼しく浴衣を楽しむためのポイント。

こんにちは、ふーぽ編集部です。

夏はお祭りや花火大会などで浴衣を着る機会も増えますよね。

今回は、浴衣を美しく、そして涼しく楽しむポイントをお伝えします。

\教えてくれた人/

山下 和子さん
和流礼法家元。
「山下和子着物学院」院長。
県内外でマナーセミナーや着付け教室を開催する

思いやりを意識し和の心をまとって。

浴衣は木綿や麻などでできた夏の着物です。

着物と違って長襦袢を着ないので、涼しく過ごせるのが特長。

どの浴衣も形は同じですが、色や柄、帯との組み合わせで印象がガラリと変わります。

浴衣を選ぶときは、着ていくシーンに合わせて帯や小物を選んでみましょう。

 

和装は日本にしかない文化だからこそ、美しい所作が肝要になってきます。

所作の基本は、脇や足の内側が相手に見えないようにすること。

相手に気持ちよく過ごしてもらおうという、日本人らしい心づかいが大切です。

「自分をどう見せるか」ではなく、「相手からどう見えるか」を考えて行動すると、自然と上品な仕草になりますよ。

 

所作は、和装をする時だけで身につくものではありません。

普段から意識すれば、洋服の時でも自然に美しく見えるので、日頃から心がけておくことをおすすめします。

 

基本の所作

美しい所作は着崩れの防止にも繋がります。

和装をより美しく見せる所作を教えてもらいました。

歩く

 気持ち内股気味に、両膝をすり合わせ、親指に向かって真っすぐ歩くイメージで。

足先に力を入れると草履が脱げにくい。

 歩幅が大きすぎると裾が広がって品のない印象になる上、着崩れの原因に。

裾が広がらないくらいを意識し、小さめの歩幅を意識して。

 曲がり角など、歩く方向を大きく変えるときは、角の外側に来る足を行きたい方向に向け、それからもう片方の足を揃えて歩きます。

座る

 椅子の左側に足をそろえて立つ。

このとき、背もたれにそっと手を添えるとエレガントな印象に。

食事会などのシーンでは座る前に同席者に一礼することを忘れずに。

 左足を踏み出し、椅子の前へ。

裾が広がらないように、無理のない範囲で踏み出せばOK。

くるぶしの内側を相手に見せないよう心がけて。

 背もたれに置いた手を離して右足も踏み出し、左足と揃えてから浅めに腰掛けます。

深く腰掛けてしまうと帯が崩れるので注意。手は膝の上に揃えます。

気崩れの直し方

(えり)元のゆるみが気になるときは、お端折り(帯の下側にある着物を折り上げた部分)の端を優しく引っ張って調整します。

着崩れないよう少しずつ整えて。

背中側のゆるみが気になる時には、背中側のお端折りを引っ張るとたるみを伸ばせます。

お端折りがたるんで見えてしまうときは帯に手を入れ込んで整えます。

 

 

暑さ対策

夏場は汗ジミ防止や、熱中症への対策が欠かせません。

涼しく和装を楽しむポイントをまとめました。

浴衣はゆったりとした着付けで涼しげに。

もともと夏の着物である浴衣は、風通しをよくするためにゆとりのある着付けを意識して。

衿は着物より広めに合わせ、後ろをしっかり抜くこと。

抜きすぎると品のない印象になるので、こぶし1つ分くらいを目安に抜くと◎。

裾も着物に比べて少し短めに着付けて。

 

季節感のある涼しい素材を選んで。

着物なら長襦袢、浴衣なら汗取り用の肌着が必要。

なるべく通気性の良い素材を選びましょう。

また、腰回りの補正で使うタオルも、吸湿性、速乾性に優れたものだと、浴衣や帯を重ねても涼しく過ごせます。

綿などの天然素材は肌にも優しい。

浴衣は木綿のものが多いですが、着物や帯も通気性のよい絽や紗、麻を選ぶとさらに涼しさが増します。

 

扇子やうちわを使えば見た目も夏らしく。

暑いときに便利なのが扇子やうちわなどの風を起こすアイテム。

浴衣の色や柄に合わせたデザイン選びも楽しんで。

女性は浴衣や着物の脇が開いているので、脇を閉め、手首をつかって小さめに仰ぐとエレガント。

 

 【扇子の開き方】

帯の前くらいで扇子を持ち、左右の親骨(一番外側の骨)をそれぞれおさえます。

 右手をゆっくりと手前に押して開きます。相手に扇子の柄が見えるように持ちます。

 

汗をこまめに押さえて冷え対策やシミ予防を。

汗をかいたときは、こまめにハンカチや手ぬぐいで押さえることを忘れずに。

流れた汗をそのままにしておくと、体が冷えて体調を崩したり、浴衣のニオイやシミの原因にも。

袖にハンカチを入れておくといつでも取り出せます。

 

 

快適に過ごすための、夏の和装持ち物リスト

 ☑ 扇子・うちわ 


どちらも帯に差し込んでおけば、手に取りやすい。

扇子の場合は右衿の延長線上に、うちわは帯の結びの上にさします。

 

 ☑ ハンカチ・手ぬぐい 


汗をかいたらすぐ取り出せるよう、袖に入れておきましょう。

食事の際は膝に広げることで汚れ防止にも。

通気性、吸湿性ともに優れたガーゼ素材のものがオススメ。

 

 ☑ 日傘


日焼け対策としてはもちろん、日光を遮るだけでも体感温度は大きく変わるため、暑さ対策としても持ち歩きたい。

 

 ☑ 保冷剤


お祭りや花火大会など、かなりの暑さが予想される場面では、ハンカチで保冷剤を包み、首筋やこめかみを冷やすと、体にこもった熱をとれます。

 

 ☑ 薄手のショール


袖や衿の風通しが良い和服は、屋内の冷房で肌寒く感じることもあるので、さっと羽織れるショールがあると便利。

 


いかがでしたか。

少しの工夫で美しさと涼しさを両立できる浴衣。

ぜひ試してみてくださいね。

 

 

※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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