人参の特徴やおいしいレシピを紹介!意外と知らないアレコレも解説!【野菜ソムリエ旬だより】

人参の特徴やおいしいレシピを紹介!意外と知らないアレコレも解説!【野菜ソムリエ旬だより】

こんにちは。ふーぽ編集部ともきです! 

地元福井で活躍する野菜ソムリエのみなさんが、旬の野菜や果物の栄養、保存方法、食べ方のポイントなどを教えてくれる、【野菜ソムリエ旬だより】。

野菜ソムリエコミュニティ福井とは? 
野菜ソムリエの修了生が中心になり、ボランティアベースで活動する協会認定の福井の地域コミュニティ。スキルアップの勉強会や食育イベント参加など、修了生の交流と学びの場になっています。野菜ソムリエコミュニティ福井は約80名が活動しています。
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第6回目のテーマは「ニンジン」

【⇒過去の連載はこちらから

 

緑黄色野菜の1つとして知られるニンジンですが、1年通してスーパーで見かけますよね。

値段もお手頃で、毎日の食卓にも並ぶことが多いニンジンは、栄養の宝庫。

比較的手に入りやすい食材であり、福井でも獲れるんですよー。


そこで今回は改めて産地、特徴やニンジンを使ったおすすめレシピについてご紹介します!

 

\今回の先生/

野菜ソムリエ・健康管理士
田嶋 鈴子

【プロフィール】

いつまでも健康で、料理するのが楽しいと感じるように年を重ねたいと体幹を鍛えるようにバランスボールとストレッチを頑張っています。普段から孤食(一人で)、小食(少しの量)、固食(好きなもだけ)にもならないよう心がけている野菜ソムリエです。

 

ニンジンのいろいろ

ニンジンはセリ科ニンジン属の根や葉を食用とする野菜で、一般的にニンジンと言えば実は「根」を指します。

代表的な「緑黄色野菜」で和洋中問わず普段よく使う食材の一つですよね。

以前はよくニンジンと聞くと子供に限らず苦手な人もいましたが、今は品種改良も進み、あの独特の香りも弱くなり、食べやすくなっているんです。

 

ニンジンの原産地

ニンジンの原産は中東のアフガニスタンと言われ、そこからヨーロッパに伝わった「西洋系」と中国などアジアに伝わった「東洋系」とに分かれました。

日本には16世紀江戸時代初期にやってきたと伝わっており、歴史ある野菜なんです。

 

ニンジンの種類

ニンジンには一般的なオレンジ色の「五寸ニンジン」(西洋系)や、おせち料理でお馴染みの「金時ニンジン」(東洋系)

他にも沖縄で作られている黄色い「島ニンジン」さらには紫色のものなどがあり、また最近はスリムなスティックタイプのニンジンもよく見かけるようになりました。

 

 

収穫時期

ニンジンは生育適温が15~20℃と比較的冷涼な気候を好みます。

春と秋が生育に適していますが、夏まきで秋冬どりが家庭菜園でも栽培しやすいようです。

購入する際は、表面につやがあり、色が濃く鮮やかなものが良いです。

葉がついていた部分が全体の大きさに対して細いものほど繊維質も少なく柔らかいです。

栄養価

ニンジンの栄養素は何と言っても、βカロテンが豊富なこと。

βカロテンは、強い抗酸化作用もあり、免疫力アップの効果も期待できます。

粘膜を強くして、ガン、心臓病、動脈硬化などを予防する働きもある大切な栄養素とも言えます。

さらに、女性が嬉しいアンチエイジング効果も期待できるとか♪

カロテンが最も多く含まれているのは皮と葉の部分なので、なるべく皮は剥かずに、そして葉付きがあれば
葉も炒めて食べるようにしましょう。


油との相性が良いので、揚げ物や油炒め、ソテーなどのように共に取ることでビタミンAの効果も得られます。

 

選び方と保存方法

ニンジンを選ぶ際は、なるべくオレンジ色が濃い物を選ぶのがポイント。

茎の切り口は小さいものが甘味が強いにんじんとされており、さらに丸みがあり黒ずみがなく細かいひげが少ないものを選ぶと良いとされています。

 

保存方法としては、新聞紙がキッチンペーパーで1本ずつ包み、それらをポリ袋に入れて口を軽くしめて、冷蔵庫で立てて保存。

新聞紙が湿ってきたら新しい新聞紙と交換しましょう。

 

福井県内での取り組み

福井県内での最大産地は坂井北部丘陵地。

坂井北部丘陵地と三国町砂丘地(浜四郷地区)で合わせて約15ヘクタールの作付面積で、10月末から2月頃までに450~600トンを出荷されています。

形の良い【彩誉】(あやほまれ)という品種を多く生産しており、県内のスーパー、直売所などで販売しているそうです。

ちなみに東京ドームの広さは、およそ 4.7ヘクタールとされており、その3倍以上の広大な土地でニンジンが作られているんです。

 

 

福井生まれの「きゃろふく」

実は、福井県内でも新しいニンジンが生まれているのをご存じですか?

福井市園芸センターでは、平成9年から市民の健康増進を図るためニンジンの新品種の育成に取り組み、交配と選別を重ねた結果、黄色やオレンジ色のカラフルニンジンが完成。

平成28年に「サラダのヒロイン・きゃろふく」と命名され、販売されています。

 


「きゃろふく」は、色鮮やかでニンジン臭が少なく、サラダとして生でおいしく食べられます。

また、ゆでると甘くなる特徴から、煮物などの料理にも良く合うんですよ~。

さらに、黄色のものは眼病予防に効果のあるルティンが、一般的なオレンジ色のニンジンより高いという特徴があります。

11月中旬からは市内の直売所で手に入るかも!ぜひ探してみてくださいね。

 

ニンジンの葉っぱ

直売所などでは時おり葉つきのニンジンが売られていることがあります。

葉はつい捨ててしまいがちですが、おいしい上に栄養価も高いので、捨てずに使い道を考えましょう。

また間引きの為、若採りされたものや葉の部分を食べるように栽培されたニンジン葉も売られているので、探してみたいですね。

 

おすすめレシピ

冷蔵庫に常備されていることも多く、どんな料理にも登場するニンジン。

ここで簡単に出来るレシピをご紹介します。

ニンジンの炊き込みご飯

材料 (2合分)

・米          2合
・ニンジン       1本(150g)
・鶏ももひき肉     75~100g
・ショウガ       1/2かけ
・サラダ油       小さじ1

【A】
●塩          ふたつまみ
●こしょう         少々

【B】
●醤油(あれば薄口)    大さじ2
●みりん          大さじ2
●酒            大さじ2

作り方

先ずは米を研いで炊飯器にセットし、1.5合くらいの水を加えて、30分~1時間ほど浸水させる。
※水加減はあとで調整。

① ニンジンは切りやすい千切り(3~4cmほど)にして、後で長さを半分に切る(短い方が食べやすいので)。ショウガはみじん切りにする。

② 具材はすべてフライパンで炒めて下味をつける。
フライパンにサラダ油とショウガを入れて中火で熱し、香りが立ってきたらニンジンを加え、さっと炒める。続けて鶏ひき肉を加え、ほぐしながら色が変わるまで炒め合わせ、「A」で下味をつける。

③ 米の浸水が完了したら、「B」の調味料を加えてさっと混ぜ、2合分の目盛まで水を足す。
そこに炒めた具材を汁気も全部を加える。

④ 炊飯器にセットして普通コースで炊けばOK。

 

田嶋さん
ニンジンと鶏ひき肉、ショウガを合わせて作ります。
鶏ひき肉からコクが出るのでだし汁は使いません。

 

 

キャロットラペ

材料 (2人分)

・ニンジン       1本
・干しブドウ      35g

【A】
●オリーブオイル    大さじ4
●酢          大さじ3
●はちみつ       小さじ2
●塩          小さじ1/2
●練りからし      小さじ1


作り方

① ニンジンをスライサーで千切りにする。

② ①のニンジンと【A】を入れてよく混ぜる。干しブドウを加えて混ぜたら出来上がり。

保存容器に入れて冷蔵庫で4~5日ほど日持ちします。

 

田嶋さん
ラペとは千切りのサラダのようなもの。作り置きが出来る重宝なおかずです。

 

 

ニンジンとパプリカの煮込みスープ

材料 (2人分)

・固形コンソメスープの素       1コ
・ニンジン              10cmほど
・パプリカ              1/4個
・ミニトマト             4~5個(大きければ2~4つに切っておく)
・水                 カップ2

作り方

① ニンジンは長さ半分にして1cm角の棒状に、パプリカは1cm幅に切る。

② 鍋に水と固形コンソメスープの素、①を入れて、弱めの中火で15分ほど煮込む。

③ 最後にミニトマトを加え、粗びき黒こしょうを少々ふる。

 

田嶋さん
仕上げにミニトマトを加えるので爽やかな酸味が味を引き立ててくれます。

 

 

料理に使いきれず、余ったニンジンは、切り口から乾燥してすぐに傷んでしまいます。

ニンジンは生のままで冷凍が出来る野菜なので、使いやすい形に切って、必要な量ずつ冷凍しておくと便利です。

【冷凍する時のポイント】

皮をむいたニンジンを、細切り、スライサーで薄くスライスなどして、冷凍用保存袋に薄く平らになるように入れる。
(千切り、輪切り、いちょう切り、ささがきなどもOK。)
 冷凍・解凍すると食感が変わるが、薄切りだと気になりにくく、冷凍庫で約1ヶ月保存可能。

ごぼうやキノコと一緒に冷凍しておくと、そのまま炊き込みご飯やみそ汁、炒め物に。
 また、ごぼうとニンジンで「きんぴら」にしてから冷凍もOK。

ニンジンを冷凍することでお弁当や、時短夕飯の一品、急な来客に重宝します♪


明るいオレンジ色でお弁当や料理に彩りを与えてくれる、ニンジン。

たくさんの栄養が含まれており、私たちの体には必要不可欠なニンジンをレシピなどを参考に食卓に並べてみて下さいね。



旬の野菜や果物を楽しみながら味わうには、いろいろと工夫して”野菜をとる”という意識を持ち習慣づけることが大切

四季折々の野菜や果物に触れながら、自分のライフスタイルにあった野菜の摂取方法や楽しみ方を見つけていきましょう! 


また来月をお楽しみに~。

 

過去の連載はこちらから

 

野菜ソムリエとは? 
一般社団法人日本野菜ソムリエ協会が認定する民間資格。

野菜や果物の目利き、栄養、素材に合わせた料理法など毎日の食生活に欠かせない野菜・果物の幅広い知識をもちつつ、それぞれのおいしさ、楽しさを伝えるスペシャリスト。

全国で5万人以上の有資格者が料理教室、セミナー講師、食育活動、コラム執筆、青果販売など、さまざまなフィールドで活動しています。
(日本野菜ソムリエ協会HPより)

※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

ともき
writer : ともき

ふくいの食に関することが大好きな、ふーぽ編集部おいしい「食」担当。
ふくいのおいしい情報を中心に、野菜ソムリエとしての視点も活かした記事をお届けしま す。 最近のマイブームは農家さんや漁師さんからの情報収集。ふくいの食は奥が深い!

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