精進料理なのに和洋折衷メニュー!? 美浜町にある曹洞宗 陽光山 徳賞寺の「ハイブリッド精進料理」を訪れました。

    精進料理なのに和洋折衷メニュー!? 美浜町にある曹洞宗 陽光山 徳賞寺の「ハイブリッド精進料理」を訪れました。

    こんにちは、ふーぽ編集部です。

    精進料理と言えば、どちらかというと華やかさとは離れたイメージの食事ではないでしょうか?

    けれど今、禅の教えに基づいた精進料理を“彩り豊かな新しいスタイル”で提供し、県内外から注目を集めるお寺が美浜町にあるということでおじゃましました。

    今回は話題のお寺、美浜町にある曹洞宗 陽光山 徳賞寺(とくしょうじ)「ハイブリッド精進料理」を紹介します!

      新しい精進料理を求めて

      海と山に囲まれた美浜町の東部。

      かつての山城・国吉城址の近くに県内外から参拝客が訪れる曹洞宗陽光山「徳賞寺」があります。

      住職の粟谷正光(あわやまさみつ)(大雲道人(だいうんどうじん))さんは世界的にも権威のあるフランス世界公募展「ル・サロン」で9年連続入選を果たした禅画家。

      そして同じく注目を集めているのが、院代 粟谷一智(あわやいっち)さんの作る「ハイブリッド精進料理」です。


      仏教の戒律に基づきながらも新たなエッセンスを加えた料理の数々は、これまでの精進料理の常識を覆します。

      驚きと感動に溢れ、遠方から食べに訪れる人も多いといいます。

      ハイブリッド精進料理とはこれいかに。

      その真髄を知るべく、山の中に立つ厳かな山門をくぐり抜けました。

       

      仕込みに12時間。手間暇かけ食材と向き合う。

      トマトのコンポート、ロールキャベツ、マリネ、スイートポテト・・・。

      和洋折衷のメニューが並ぶお品書きを見て、これが精進料理!? と思う人も少なくないでしょう。

      そもそも精進料理とは、殺生や煩悩への刺激を避けることを目的に生まれた料理

      お品書きは住職が筆を取る

      曹洞宗では生きることすべてが修行。特に食事は重要な修行の一つであり、食事の前には必ず禅宗の心得である「五観の偈(げ)」を唱える

      徳賞寺の「ハイブリッド精進料理」は肉や魚介類を使用せず、野菜や穀物、海藻、豆などを使う精進料理の基本は忠実に守りながらも、僧侶が修行のために作って食べる本来の精進料理とは少し異なります。

      出汁を引く時は昆布に加え、椎茸ほど味を主張しない大豆を使うことが多い 


      彩り豊かに盛り付けられた料理は中華やフレンチ、イタリアンなどの調理方法も取り入れられ、さまざまな味わいが堪能できると評判を呼んでいます。

      食の楽しみを感じてほしいという想いから、徳賞寺ではうなぎやかまぼこなどに似せた「もどき料理」が登場する


      厨房にお邪魔すると、ちょうど一智さんがお膳に盛り付けている最中。作った品数は20種類以上。

      仕込みにはなんと12時間かかっているといいますが、調理方法を伺うと納得。

      精進料理は事前予約必須。人数や予算に合わせ、季節の食材を取り入れた献立を組み立てる。団体で参拝客が訪れる時はお膳ではなく、弁当形式になる


      例えば、大根やニンジン、椎茸、高野豆腐など8品の炊き合わせは、食材を一つずつ下茹でした上で、食材によって鍋を分けて昆布だしと大豆だしで煮るという手間のかかり具合。

      きれいに面取りされた野菜、美しく盛り付けられる料理に期待が高まっていきます。

       

      変わることのない「精進」のこころ。

      一智さんがハイブリッド精進料理を作り始めたのは15年ほど前のこと。

      欧米からの来客に精進料理を提供したところ、多くの人が残してしまった料理を見て、「人の心に響くもの、喜んでもらえるものを作りたい」と、精進料理のあり方について考え直したといいます。

      スタイルは違っても、精進料理に対する姿勢は住職も副住職も同じ


      本来の精進料理の教えや住職と考えが異なる部分もあり、当初は衝突したことも。

      しかし、解釈は違えど道元禅師の教えである「喜心(人のために喜んで行う心)」「老心(細部にまで気を配る心)」「大心(とらわれを捨てた大らかな心)は同じ。

      一智さんにとって、彩りある料理を作ることも精進の道の一つなのです。

       

      目で楽しみ、食べて満足。相手を想う料理の真髄。

      お膳が運ばれてくると、美しく盛り付けられた料理の数々に思わず感嘆の声が漏れます。

      「本来の精進料理は品数は少なく一皿の量が多いのですが、徳賞寺ではたくさんの品数を少量ずつ盛り付けています。まずは目で楽しんでいただき、これは何だろうと箸が進み、すべて食べ終わった時に満足してもらいたい」と一智さん。

      和洋折衷の献立は20種類以上用意され、一品ごとに多くの食材が使われている。「目でも楽しんでもらいたいので、彩りを増やすようにしています」と一智さんが言うように、お膳に並んだ料理は色とりどり。食材が少なくなる時期でも、その工夫は変わらない

       

      手に入るもので工夫し、無駄を出さずに物を生かす精進料理は、まさに禅の教えである「工夫弁道(くふうべんどう)そのもの。

      その手間こそが食べる人のことを想う気持ちにつながることを知り、感謝の気持ちが溢れてきます。

       

      「誰かのために作る料理は、例え出来合いのものであっても器を変えるだけでひと手間になります」。

      相手を想い料理をすることは、自分にとっても豊かな時間になることを教わりました。

       

      曹洞宗 陽光山 徳賞寺

      福井県三方郡美浜町佐柿25-18
      ☎0770-32-1345
      精進料理は要予約。1人税込5,000円~応相談
      ホームページ
      Instagram

       


      いかがでしたか。

      禅の教えを忠実に守りながらも、食べる人のことを想い工夫を凝らして作られた料理は、きっと美味しいだけでなく温かい気持ちになれるはず。

      「ハイブリッド精進料理」を味わってみたい方は事前予約必須なのでお忘れなく。

       

      ※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

      ※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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