勝山のお母さん達が守る“ほんこさん”のごちそう。地域で受けつがれる報恩講料理レシピと思い出も。

    勝山のお母さん達が守る“ほんこさん”のごちそう。地域で受けつがれる報恩講料理レシピと思い出も。

    こんにちは、ふーぽ編集部です。

    秋から冬にかけて行われる浄土真宗の法要・報恩講(ほうおんこう)で食べられる料理は福井の和食のルーツの一つだと言われています。

    今回は勝山のお母さん達に、地域で受け継ぐ料理のレシピや“ほんこさん”の思い出をうかがいました。

      作り手の優しさ伝わる勝山のほんこさん。

      浄土真宗の教えが浸透している福井では、秋から冬にかけて宗祖である親鸞聖人の命日を偲ぶ「報恩講」と呼ばれる法要が行われます。

      「ほんこさん」の愛称で親しまれる報恩講では、その年の収穫に感謝し、地域で採れた旬の食材を使った料理をいただくといいます。

      えちぜん鉄道勝山駅の近くにある「ふるさと茶屋 縄文の里」では勝山の報恩講料理を提供しています。

       

      本膳と二の膳に分かれており、本膳には「お平(へら)」と呼ばれる煮物に紅白なますと呉汁、ご飯、そして親鸞聖人の好物だったと言われる小豆を炊いた「おつぼ」。

      二の膳にはぜんまいのお和えやきんぴらごぼうなど、地元食材で作られた取り肴が並びます。

       

      作ってくれたのは「縄文の里料理研究会」の太田紀子さん、酒井幸子さん、仲村志津子さん。

      幸子さんと志津子さんは生まれも育ちも勝山市で、報恩講料理の作り方は食べて、見て覚えたといいます。

      お互いの手元も確認しながら、必要な材料や道具を手渡すなど、「あうん」の呼吸で調理を進める


      幼いうちはすり鉢で大豆をすりつぶしたり、包丁で豆を細かく切ったりと細かい作業の手伝いから始まり、母親や親戚に教えてもらいながら徐々に作り方を学んでいったそう。

      「当時は20人分を一度に作ることもあったから、子どもの手を借りるほど大変だったんだと思いますね。でもお客さんがたくさん来るから楽しかった」と志津子さん。

       

      大野市から勝山市に嫁いだ紀子さんは、周りの先輩方から作り方を教わったといいます。

      調理は食材の下ごしらえもあるため前日から準備することがほとんどで、大勢の料理を作る時は数日前から準備することもあったとか。

      品数も10品以上あるため、調理や盛り付け、後片付けも大変な労力がかかります。

      奥越地方の里いもで作るころ煮。ほんこさんでは大きな鍋いっぱいに作ったそう


      本膳のお平は唐の芋、人参、大根、ゴボウの上に厚揚げ1枚をまるごとのせたインパクトある一品。

      それぞれの食材に合わせて調味料の配分を変え、素材のおいしさを生かす。

      「品数が多くて食べきれないから、厚揚げはお土産に持って帰る方も多かったんですよ」と幸子さん。

      二の膳のぜんまいの煮物は程よい歯ごたえと甘めの味付け。

      大豆を挽いてぜんまいと和える“じんだ和え”は煮物とはまた違う食感を楽しめます。

      季節によって山菜の天ぷらやすこが並ぶことも。

       

       

      「ふるさと茶屋 縄文の里」の報恩講料理は本膳(写真右)と二の膳(左)に分かれ、報恩講の時期の食材を使った料理が並ぶ。5人以上から受け付ける(夏季を除く)。1人税込3,000円~、2日前までに要予約。郷土料理が並ぶ「おまかせランチ」税込950円も人気


      本膳の内容は決まっていますが、二の膳の献立はその年の旬の食材をもとに地元のお母さん達で考えるそう。

      素材の良さを生かした料理の数々は、調理する人が地元のことを良く知るからこそ作れるもの。

      どの料理も作り手の優しさを感じられる味わいです。

       

      食べてくれる人の笑顔が一番のやりがい。

      近年は報恩講の文化も少しずつ変化し、親戚が揃って報恩講料理を食べる機会は減っています。

      「ほんこさん自体、知らない子もいるんですよ」と話す紀子さん。

      「ふるさと茶屋 縄文の里」では、地元に根付く料理や文化を残したいという想いから、店での提供をはじめ、親子向けの報恩講料理のイベントも開催しています。

      「大きなお揚げにかぶりつく子や、小豆をおかわりする子もいます」と笑う3人。

      「一度にたくさんの料理を作るのは大変だけど、やっぱり“おいしい”って言ってもらえるのが一番嬉しいね」

      子どもからも人気の小豆。優しい甘さでお茶にも合う


      優しい味わいの料理だけでなく、おっとりした勝山弁で話すお母さんたちとの会話を楽しみにお店を訪れる人も。

      帰り際に「懐かしかったよ、ありがとう」と声をかけてもらうことも多く、一番のやりがいになっているそう。

      幸子さんは「家庭料理で喜んでもらえるなんて最高よ」と朗らかです。

       

      地元のお母さんたちの温かい人柄が見える、手間暇かけて作られる料理は、まさに地域のごちそう

      作り手の真心とともに、“ほんこさん”の味が受け継がれていってほしいです。

       

      “ほんこさん”の料理レシピ

      \教えてくれた方々/

      縄文の里料理研究会

      左から仲村 志津子さん、太田 紀子さん、酒井 幸子さん
      14人のメンバーがおり、勝山の郷土料理や伝承料理を市内外で発信する。

      ぜんまいのお和え

      【材料】4人分)

      干しぜんまい 40g
      みりん 大さじ1
      しょうゆ 大さじ2
      酒 大さじ1
      砂糖 大さじ1
      だし汁 適量

      「和え衣」
      大豆 50g
      砂糖 大さじ3
      白みそ 15g
      みりん 大さじ2

      【作り方】
      1.  干しぜんまいをもどし、4㎝幅に切り、だし汁、砂糖、しょうゆ、みりん、酒で煮て下味をつけ、さましておく。
      2.  呉汁の1同様、大豆のペーストを作る。
      3.  すり鉢に2を入れ砂糖、白みそ、みりんを混ぜたら、1を混ぜ合わせて完成。

       

      厚揚げの煮たの

      【材料】(4人分)

      厚揚げ 2枚
      だし汁 800ml
      酒 大さじ3
      みりん 大さじ2 
      砂糖 大さじ大3 
      醤油 大さじ3

      【作り方】
      1. 厚揚げは丸のまま味がしみやすくするため熱湯で油抜きをする。
      2. 鍋にだし汁、酒、みりん、砂糖、しょうゆを入れて煮立たせ、1を入れて弱火で15分ぐらい煮る。

       

      呉汁(ごじる)

      【材料】(4人分)

      大豆 150g 
      だし汁 適量 
      味噌 適量
      絹ごし豆腐 1パック 
      ネギ 1本

      【作り方】
      1. 洗って一晩水につけておいた大豆を、たっぷりの水で青臭みがなくなるまで煮て、皮を取り除きミキサーにかける。
      2. 鍋に入れただし汁で1をのばして煮立ててから味噌で味を整える。ふきこぼれないように注意。
      3. 絹ごし豆腐をさいの目に切って鍋に入れる。火が通ったらお椀によそい刻んだネギをのせて完成。

      ふるさと茶屋 縄文の里

      福井県勝山市遅羽町比島33-1
      ☎0779-88-3666
      ホームページ

       


      いかがでしたか。

      お母さんたちが「食べてくれる人の笑顔が一番のやりがい。」とにこやかに話す笑顔が印象的でした。

      皆さんも、ご紹介した料理レシピで“ほんこさん”の味を試してみてはいかがでしょう。

       

      ※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

      ※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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