福井に本のある小さな広場を。「わおん書房」店主の廣部貴子さん(福井市)【こたかな福井びと】

    福井に本のある小さな広場を。「わおん書房」店主の廣部貴子さん(福井市)【こたかな福井びと】

    こんにちは! ふーぽ編集部です。

    連載「こたかな福井びと」では、福井県に住んでいて夢をかなえた人、夢にチャレンジしている人をミニインタビューで紹介します。

    この連載は、FMふくい、FM石川、FMとやまの北陸3局がお送りする番組「CHIKOのこたかな」(制作・FMとやま)とのコラボ企画。

    各ラジオ局で同じ内容を放送しています。

    第16回は、福井市にある「わおん書房」の廣部貴子さん

    FMふくいでは、2024年9月8日(日)に放送予定です。

      文化を中心にあらゆる人が集う場所をつくりたい。

      北陸新幹線の延伸にあわせ再開発が進み、近代的な変化を見せる福井駅前エリアの一角。

      未だ昭和・平成の懐かしい風景が残り続ける「新栄商店街」に、その小さな本屋さんはひっそりと佇んでいます。

      「わおん書房」という名前には「わぁ!」という感動「おぉ!」という驚き「ん?むむっ!」という発見に出会ってほしいという思いが込められているのだそう。

      ガラス扉を開けると、20坪ほどのこじんまりとした空間にスロウで澄んだ時間が流れています。

      自分だけの一冊に出合う予感に気持ちの高まりを感じます。

      本棚に並ぶのは児童書とアートブックを中心に文芸、人文、実用書などのユニークなセレクトの本たち。

      そのどれもが知的好奇心をくすぐり、思わず手に取ってしまいます。

      そんな本たちを一冊一冊セレクトしているのはひとりでお店を営む店主の廣部貴子さん。

      「並べているのはすべて自分の好きな本です。私、遅読でしつこく読むタイプなので、選書は結構大変ですね(笑)」

      そんなわおん書房、ただの本屋ではありません。

      この小さな店内でワークショップや講演会、著者を招いての講演会や作品の展示など様々なイベントが催され、あらゆる人がそれぞれの嗜好によって集う開かれた空間になっています。

      お店の奥はカフェスペースになっている

      店内を見渡すと、熱心に本棚と向き合う人だけでなく、ふらっと立ち寄っておしゃべりを楽しむ人、併設のカフェスペースで珈琲を片手に読書に耽る人、作業に没頭する人など、思い思いの過ごし方を楽しんでいます。

      もともと本とは関係のない仕事をしていたという廣部さんがこのような本屋を開くまでには、「人が集まる場所」について見つめ直した過程があります。

      福井出身の廣部さんは、公務員を経たのち、30歳を前に上京。

      “いつか何かをつくる側になりたい”という漠然とした思いを抱えながら、会計士として忙しなく働く日々を送っていました。

      しかし、体調を崩したことをきっかけに廣部さんは帰郷。

      福井の監査法人で務めたのち、9年前にふと立ち止まり、仕事を辞めました。

      「次何をしようとかは考えていなかったですね。とりあえず辞めないと何も考えられないと思って勢いで辞めました。無謀だけど、そこからゆっくり考えてみようと思って。小さくてもいいから、自分でできる何かを」

      廣部さんが東京から帰郷後、感じていたのは、“街の中に気軽に立ち寄れる文化的な場所があればいいのにな”という思いでした。

      「舞台を見たり、音楽を聴いたり、古典芸能に触れたり……。そういったことが好きだったのですが、福井では日常の中で文化的なものに触れる機会が少ないなと感じたんです。実はいっぱいあったんですけど、当時はまだ知らなくて(笑)。それで、小さくてもいいから何か文化の拠点となるような場所をつくろうと思ったんです

      思い描いたのは、文化を中心として、様々な人が出会い交錯する場所。

      だけど一人でもできることって、一体なんだろう?

      そんなとき、廣部さんは一冊の本に出合います。

      平田オリザの『新しい広場をつくる』。

      著者は、街のそこかしこに趣味や嗜好によって集まり、集合離散を繰り返す集団のようなものが豊かな社会形成には必要ではないかと説きます。

      かつて村の広場で祭りをし、話し合い、踊ったように。

      「本棚には時代や地域を超えて、あらゆる文化が集まります。本屋ならここに書いてある“文化的な広場”を一人でもつくれると思ったんです」

      探し続けていた“何か”が見つかった瞬間でした。

      そんな思いから始まったお店も今年で6年目。

      ワークショップや講演会のほかに2カ月に1回開催される「歌会」や、誰もがイベントの主催者になれる「大人の課外授業」などが催され、固定のファンもついてきました。

      様々な人が出入りするわおん書房は、今や人々から愛されるチャーミングな場所になっています。

      最近のイチオシは森田真生さんの新刊『センス・オブ・ワンダー』。取材当日は売り切れだったため、『数学の贈り物』(同著)を手に取って撮影に応じてくれました

      「これからもっと間口を広げて、10代や20代の若い人たちも入りやすい場所にしていきたいですね。みんながもっと楽しめる場所に。あと、まだ何かは言えないのですが、実はずっとあたためている企画もあって……」

      小さな本屋ではじめた大きな夢。

      わおん書房の未来について、まだまだ廣部さんの企みは続きます。

      廣部貴子(ひろべたかこ)

      福井市出身。公務員、会計士を経て、2019年に「わおん書房」をオープン。
      本の販売以外にも、ワークショップや講演会、著者を招いての講演会や作品の展示を行う。

      ホームページ
      Instagram
      オンラインショップ


      「CHIKOのこたかな」(制作・FMとやま)は、FMふくい毎週日曜日の13:55~14:00に絶賛放送中。

      「わおん書房」の廣部貴子さんをご紹介した第16回は、9月8日(日)に放送されます。

       

      なお「放送時間にラジオを聞けない」という方や聞き逃してしまった方も、ご安心を。

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