“発酵食天国”ふくいのみそ物語。福井ならではのみその歴史や特徴をガイド。

    “発酵食天国”ふくいのみそ物語。福井ならではのみその歴史や特徴をガイド。

    こんにちは、ふーぽ編集部です。

    “発酵食天国”であるふくい。

    今回は、身近な調味料であり、滋味深い「みそ」について、あらためて魅力を深堀りします。

      福井のみその個性を味わって感じよう。


      日本人の伝統食であるみそ。

      大豆、麹、塩とシンプルな材料で、家庭でも気軽につくられてきた馴染(なじ)み深い調味料です。

      その歴史は1300年以上。江戸時代には庶民の生活に馴染んでいたといわれます。

       

      福井にも長い歴史をもつみそ蔵があります。

      1520(永正17)年創業の「国嶋清平(くにじませいべい)商店」は、もともとは朝倉家の家臣で、朝倉氏滅亡後に商人となって福井城下に店を構え、みそや醤油をつくりはじめたといいます。

      【⇒国嶋清平商店Instagram


      1831(天保2)年創業の「米五」は、曹洞宗大本山永平寺御用達のみそ蔵で、市内の学校給食にも使われています。

      【⇒米五ホームページ

       

      全国各地、土地柄によって味わいが異なるのもみその特徴。

      一般的に北陸は「辛口みそ」に分類されるますが、福井県は京都に近いことから白みその影響を受けたこと、有数の米どころでもあることから、米麹がたっぷり使われたやや甘めのみそが特徴です。

       

      また小規模な蔵が多い福井では、「福井の特徴はあくまで傾向にすぎず、各蔵元それぞれの想いがみそに込められている」と、福井県醤油味噌工業協同組合理事長の多田和博さんは話します。

      「地産地消にこだわっていたり、蔵見学やみそづくりワークショップを開催したり、独自のやり方で地域の方々と交流を深めている蔵元も多いです」。

       

      みその味わいは多彩。原料の大豆、麹、塩のバランスや熟成期間の違いに加え、つくり手の想いや“蔵ぐせという蔵付きの微生物が生み出す特徴など、さまざまな要素が集まっています。

      「県内のみそを食べ比べしてみるのも面白いですよ」(多田さん)

       

       

      ふくいのみそ物語

      地域や蔵ごとに多彩な味わいがある“みそ”。

      福井ならではのみその歴史や特徴をガイドします。

      《その一》米麹を使う「米みそ」が主流。

      みそは大豆と塩、麹を合わせてつくられますが、使用する麹の種類によって米みそ、豆みそ、麦みそに分けられます。

      日本の生産量の8割を占め、福井でも主流なのが米麹を使った「米みそ」です。

      \豆知識/
      県内で流通するみそのうち、福井でつくられているみそは1/3ほどだとか。地元産の素材が活かされており、スーパーや道の駅などでも購入できます

       

      《その二》つぶつぶがミソです。

      福井の米みそは「こうじみそ」とも呼ばれます。

      これは大豆や麹の粒をこして口当たりをなめらかにした「こしみそ・すりみそ」よりも、粒感を残した「粒みそ」が多い特徴からきています。

       

      《その三》全国的には辛口だけど…。

      同じ米みその中でも、熟成期間や塩分濃度の違いで甘口から辛口まであります。

      日本のみそは北は塩辛く、南は甘めとされていて、福井を含め北陸は「辛口みそ」といわれます。

      嶺南地方では、京都の西京みそなど関西の影響を受けているため、甘めのみそも日常的に使われます。

      \おみそ豆知識/
      嶺南地方では、 関西地方でよく食べられる白みそなど甘めのみそもよく使われます

       

      《その四》米麹をたっぷり使っています。

      大豆に対する麹の割合「麹歩合」と呼び、例えば、大豆の量が10kgに対して麹が7kgなら「7割」、10kgに対して麹が20kgなら「20割」となります。

      一般的に麹歩合が高いと甘みが強くなるといわれ、関西地方でつくられる甘みその麹歩合は20~30割です。

      一方、辛口みそに分類される東北が3~4割、生産量日本一の信州が7割なのに比べて、福井は平均10~12割と、同じ北陸の石川や富山と比べてもやや高め

      これはかつて都のあった関西に近かかったことや、米どころでもあったことから、贅沢品の米を多く使用できたからだとされます。

      \みそ豆知識/
      北前船の寄港地として栄えた三国。大豆・米・塩の調達が容易だった利点も手伝い、かつて3軒のみそ蔵があったといいます(現在は1軒)

       

       

      《その五》じっくりと、天然醸造で。

      みその熟成方法には、「速醸法(そくじょうほう)」と「天然醸造」の2種類があります。

      全国メーカーの量産品のみそは、安定して供給できるメリットがあることから、加温して短期間でみそを熟成させる速醸法が主流。

      一方、福井のみそ蔵は温度操作をせず、季節の温度変化で約1年かけて熟成させる天然醸造を行うところが多いです。

      熟成温度は天候によって変わるため、年によって「みそ」の味わいに違いがでますが、天然だからこそ風味も豊か。

      昔ながらの製法であり、小売店だからこその強みです。

      \みそ豆知識/
      比較的気温の低い奥越地方でつくられるみそは、熟成期間が長くなるといわれます

       

       

      《その六》みそは禅の教えとともに。

      日本の精進料理発祥の地、曹洞宗大本山永平寺。

      なかでもみそは精進料理に欠かせない貴重なタンパク源として、修行僧の心身を健やかに支え続けてきました。

      永平寺の台所である大庫院(だいくいん)では、食事の用意とともに、みそなどの保存食作りを行っていましたが、量の多さや建物の諸事情から、1965年頃にみその仕込みを外部に託すように。

      福井市の老舗みそ屋「米五のみそ」がみそ蔵を預かり、永平寺御用達の認証を授かっています

      \みそ豆知識/
      全国から修行僧が集う永平寺。厳しい修行のなかで食す精進料理において、みそは味の決め手であり大切な栄養源です。

       

       

      《その七》福井の伝統的おかずみそ。

      福井の冬の郷土料理「はまなみそ」は、茄子・丸大豆・ゴマ・シソの実が入った、ほんのり甘い“おかずみそ”。

      由来は諸説ありますが、徳川家康が好んでいた大豆発酵食品「浜納豆」を、家康の次男である結城秀康が越前に赴任した際に家臣や村人に広めたものが、福井の風土にあった越冬食へ変化したといわれます。

      ちなみに関所のあった浜松でつくられていた「浜納豆」は全国の大名によって各地に広められましたが、そのつくり方は秘伝ともあって、地方ごとに味も見た目もさまざまに派生しています。

      「はまなみそ」と名を残し、現代まで県全域で親しまれているのは福井独特です。

      県内のみそ・醤油店で製造しており、各店オリジナルのはまなみそが味わえます。

       


      いかがでしたか? 

      ぜひ、スーパーで地元のみそを手に取った際に、みその歴史に思い出してみてくださいね。

       

      ※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

      ※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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      writer : ふーぽ編集部

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