【ふくいデザイン探訪Vol.6・若狭の空と海とものづくり】自然豊かな若狭から新風を巻き起こす、伝統工芸の職人集団。

【ふくいデザイン探訪Vol.6・若狭の空と海とものづくり】自然豊かな若狭から新風を巻き起こす、伝統工芸の職人集団。

こんにちは、ふーぽ編集部です。

デザインセンターふくい(公益財団法人ふくい産業支援センター デザイン振興部)が展開している「DESIGN CONNECT」事業。

今年11月25日からの約1カ月間、県内企業のデザイン活用事例等を紹介する「デザインコネクト展」を、福井ものづくりキャンパスで開催予定です!


展示会に先立ち、ふーぽ上では「ふくいデザイン探訪」と題して、デザインの観点を取り入れ、企業ブランディングや商品・サービスの開発を行った、県内企業の先進事例を、全10回にわたり紹介していきたいと思います。

 

今回は、デザインを活用した伝統工芸や地域の魅力発信に取り組む、若狭の空と海とものづくりをご紹介します。

 


デザインの活用によって成長が期待される製造業・農林水産業・飲食業・サービス業等、様々な企業やクリエーターに向け、デザイン導入事例や先進事例を紹介する「オンライン講座」や「デザイン展」を開催。

新しい時代を切り拓く、人の心を魅きつける商品やサービスはどのようなものか、どのように生み出されるのか、県内外で活躍するクリエーターや県内企業とともに考え、そこからはじまる新たなアクションを応援します。

【⇒過去のデザインコネクト関連記事はこちらから】

◆ 異ジャンルの伝統工芸職人たちがタッグを組む

海・山・川の自然があふれ、時がゆるやかに流れる若狭地域で、江戸時代に生まれた伝統工芸や郷土工芸。

伝統美と技を継承する職人10人で活動する「NPO法人若狭の空と海とものづくり」は、じっくりと地域に根ざしたものづくり、それぞれの工芸が持つ魅力の発信を行っています。

 

メンバーは若狭塗、若狭めのう、若狭パール、組子細工、若狭和紙、蒔絵、陶芸、ガラス、木彫りの職人たちで構成されています。

「定期的に勉強会を開き、ノウハウを共有し合っています。伝統工芸業界は後継者不足やライフスタイルの変化とともに衰退しています。

工芸や産地の魅力発信、販路拡大など、一人ではなかなか出来ないこともありますが、みんなと一緒ならば実現できます。

異ジャンルで活躍するお互いがアイデアを出し合い、力を合わせ、何か新しいこと、面白いことをしたいと一歩ずつ進んでいます」と代表の飛永さん。


伝統工芸の世界に新たな息吹を吹き込みます。

 

◆ 伝統的技術と、知識、アイデア、感性を掛け合わせて新たな価値ある商品開発を

2019年、メンバーは若狭の伝統工芸の魅力を広く伝えるために、デザイン性を重視したコラボレーションブランド「一歩~IPPO Japan~」を立ち上げました

 


若狭めのう、組子細工、若狭パール、組紐を組み合わせて考案した一歩ブランドのアクセサリー「こころもよう」は、近畿経済産業局の「クールジャパン商品」に選ばれました

 

開発した新商品や、各職人たちの工芸は、仏パリのルーブル美術館近くのギャラリーに2年連続出展。

「嬉しいことも厳しいことも、現地での反応、評価は次の作品作りに活かしています」と飛永さん。

一歩ずつ海外での道を切り開いています。

 

◆ 世界へ発信。海外進出を視野に入れたデザインロゴ

「みんな、若狭の自然が大好きなんです。メンバーひとりひとりがそんな思いを込めて創作しています」。

 

 

一歩ブランドのロゴには、若狭の空と海、若狭湾から望む青葉山、桜の花をあしらい、自然豊かな産地であることが伝わるデザインに。

 

海外の人からも一目で日本を意識してもらえるようなブランドデザインを採用しました。


「デザインの力で伝統工芸を手にとってもらうきっかけにつなげる魅せ方にしています」

 

◆ クラウドファンディングにチャレンジ

増加する外国人観光客、国内外での新たな顧客を開拓しようと、外国語表記のあるパンフレットと看板を制作するために、福井新聞社などによるクラウドファンディングサービス「ミナカラ」で資金を募ることに挑戦。

合計745,000円の支援を集めプロジェクトは成功しました。

 

同じ志を持つ職人たちが、若狭の地で力を合わせて新たな一歩を踏み出すきっかけにつながりました。


若狭のものづくりの魅力を世界中に伝えたい。ものづくりを通して若狭を盛り上げたい。

パンフレットのデザインにはそんな想いや、若狭のゆったり、のんびりした雰囲気が伝わるようにつくりました。国内外から好印象です」。

 

◆ 魅力をいかに伝え、海外での反応をどう取り込むか

後継者不足などで苦境に直面している伝統工芸。

ただ守り伝えるだけでなく、時代に合わせて変化し、発展させていこうとするメンバーたち。


事務局があるのは、国内外から観光客が訪れる旧鯖街道の若狭町熊川宿で、代表の飛永さんが構える工房兼店舗の「若州窯」。

若狭の工芸の展示販売と、魅力発信を行っています。

 


「若狭の職人技や、産地の魅力をどのように国内外に伝えるのか。

海外での展示会で得た感触をどのように消化し、新たな商品開発に取り組んでいくのか。

今後ターゲットやコンセプトを明確にし、パッケージなどデザインでの魅せ方を向上させたいです

 

より完成度の高いものづくりを行い、デザインを充実させていきたいと、飛永さんたちは、デザインの考え方やノウハウを学ぶために、デザインセンターふくいで開催されるデザインセミナーなどにも積極的に参加しています。

また、同センター 「ふくいのものづくりキャンパス」の会場で、展示会も行い、PRをしています。

 

 

現在コロナ禍が続く中で、これからの産地の在り方に変化が生まれようとしています。

「本来ならイベントや、後継者育成のために子ども向けにワークショップを開催したいのですが、今はなかなか動けません。

これから新たにECサイトを開設し販売しようと思っています。

実際に手にとって商品を確認できないからこそ、サイトデザインや写真のクオリティにこだわり、商品をより魅力的に見せることに力を入れていきます」

NPO法人 若狭の空と海とものづくり

福井県三方上中郡若狭町熊川21-8
☎0770-50-7969

公式ウェブサイトはこちら

※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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