【オンライン博物館・前編】福井市歴博の「明智光秀と越前 ー雌伏のときー」をおうちで鑑賞しよう! 【解説動画付き】

【オンライン博物館・前編】福井市歴博の「明智光秀と越前 ー雌伏のときー」をおうちで鑑賞しよう! 【解説動画付き】

こんにちは、ふーぽ編集部です。

大人気のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」では、いよいよ5月17日(日)から福井県が舞台の≪越前編≫がスタートしますね!

福井市立郷土歴史博物館では、今最も注目を集めている武将・明智光秀と越前の地のつながりを紐解く明智光秀と越前—雌伏のとき—」を令和2年3月20日から春季特別展として開催していました。

しかし!
新型コロナウイルスの流行のため、残念ながら会期途中の4月3日で終了に・・・。

 

「本当は見に行く予定だったのに、間に合わなかった~!」と悔しい思いをした人もいるのではないでしょうか。

そこで!!
今回、担当学芸員さんの全面協力のもと、光秀ファン・歴史ファンをはじめ、展示を見逃してしまったみなさんを、本展のオンラインギャラリーツアーへご案内します。

 

実際の企画展の流れに沿った、章立てでご紹介します。

企画展担当者の解説動画も必見です。

 

いざ、出陣~!

福井市立郷土歴史博物館とは
福井市宝永にある古代から近代に至る福井の歴史を学べる博物館。【⇒詳細はこちらから
福井藩主・越前松平家を中心とした福井藩の関係資料、市内の古墳から出土した考古資料などを展示しています。

常設展示室では、古代から近代にいたる福井の歴史を、「ふくいのあゆみ」「古代のふくい」「城下町と近代都市」「幕末維新の人物」の4つのテーマに基づき、分かりやすく紹介。松平家資料展示室では、年6回程度の企画展を開催し、福井藩主松平家伝来の歴史資料や美術品をテーマごとに展示しています。また、屋外展示として江戸時代の福井城の門「舎人門(とねりもん)」と外堀が復元され、江戸時代の雰囲気を体感することもできます。

 

プロローグ ~明智光秀~

明智光秀は、本能寺の変で主君の織田信長を討った天下の謀反人として知られる武将です。

そんな光秀ですが、変を起こした理由を始め、出自が不明なこと等、謎が多い武将でもあります。

また、経歴の初期に朝倉義景のもとにいたと考えられていることや、信長軍の一員として度々越前に侵攻するなど、越前ゆかりの人でもあります。

今回の展示では、光秀の屋敷跡と伝わる場所など、関わりのある場所の紹介や、本能寺の変の後、翻弄されながら越前の領主になった武将たちを紹介し、光秀と越前の関係に迫ります

明智光秀像 本徳寺蔵

 

第1章 光秀の出自 ~光秀と朝倉氏~

織田信長に仕えるまでの光秀の出自については様々な説がありますが、残された史料が少なく明らかではありません。

一説では、美濃守護土岐氏の一族である明智氏に生まれるも、その後に起こった美濃の内乱に巻き込まれて破れ、越前の朝倉氏のもとに逃れてきたとされています。

越前に来た理由についても明らかではありませんが、越前と美濃は隣国であり古くから政治・経済の面で深いつながりがあったことが可能性として考えられます

朝倉孝景像 心月寺蔵、福井市立郷土歴史博物館寄託

 朝倉氏の菩提寺である心月寺に伝わる肖像画 

越前守護・斯波氏を追放し、越前一国を支配した孝景

その根拠地として一乗谷を選定し、城下町の整備を行ないました

後に関係を深くする美濃守護・土岐氏の根拠地の一つである大桑城下町は、一乗谷をモデルに整備されたと考えられています。

 

 

朝倉義景像 心月寺蔵、福井市立郷土歴史博物館寄託

 越前朝倉氏最後の当主義景の肖像画 

義景は、美濃斎藤氏の一族とも考えられている家臣・斎藤兵部少輔の息女である小少将を側室としていました。

小少将の屋敷跡とされる一乗谷の「諏訪館跡」の庭園には美濃から運んだとの伝承がある巨大な立石があります。

 

 

太刀 無銘(伝朝倉貞景・義景所用) 心月寺蔵、福井市立郷土歴史博物館寄託

 朝倉貞景・義景所用と伝わる刀 

義景の祖父・貞景は美濃守護代・斎藤利国の娘を妻とし、その娘は美濃守護・土岐頼武に嫁ぎました

朝倉氏と土岐氏は強固な同盟関係にあり、美濃の内乱に朝倉氏が出兵することもたびたびあったようです。

 

 

一乗谷朝倉氏遺跡出土瀬戸・美濃焼 福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館蔵

 一乗谷朝倉氏遺跡で出土した瀬戸・美濃焼 

瀬戸・美濃焼は越前でも広く流通しており、一乗谷でも多く出土していることから、その交流の深さがうかがえます。

 

 

 

第2章 越前での光秀 ~雌伏のとき~

越前には称念寺(坂井市丸岡町)と東大味町(福井市)に光秀が住んでいたという伝承が残る場所があります。

称念寺では門前に住み、寺子屋を開いていたとの伝承、東大味町には織田信長による越前攻めの際、かつて暮らした村を戦禍から守ったとの伝承が残ります。

そのため、両地域では光秀は昔から慕われる存在でした。

その他に、どのような記録・伝承が残っているのでしょうか。

この章では、その記録類を紹介します。

後の活躍をみると、越前にいたとされる時期は、“雌伏のとき”といって良いでしょう。

弘治二年九月廿二日銘石板彫二仏併立像 福井市立郷土歴史博物館蔵

 一乗谷にあった「極楽寺」の跡地から採取されたもの 

「弘治二年九月廿二日」の銘があります。

『明智軍記』には、光秀は弘治2年に斎藤氏に攻められて明智城を追われ、諸国を遍歴後、越前に来て朝倉義景に仕え500貫の地を拝領したと記されています。

また、称念寺の寺地に妻子とともに住んだとも記録されています。

 

 

越前国名蹟考(写本) 福井市立郷土歴史博物館蔵

坂井郡浜坂浦(あわら市)にあった汐(潮)越の松(現在は枯死)は、古来から名所として名高く、多くの歌に詠まれました。

越前にいた光秀もこの松を題材に以下の歌を詠んだとされています。

みつしほのこえてやかゝるあらかねの土もあらはに根上りの松

 

 

越前国古城跡并館屋敷蹟(写本) 福井市立郷土歴史博物館蔵

 享保5(1720)年に第8代福井藩主・松平吉邦の命で藩が作成した、城館を中心とした地誌 

「城跡考」とも称され、越前でつくられた地誌の中で、光秀に関する記録としては最初のものになります。

この書では東大味村に、明智日向守(光秀)など3人の屋敷跡が3箇所あるとし、その規模も記されていますが、その比定地については不明です。

 

 

足羽町史 福井市立郷土歴史博物館蔵

昭和46(1971)年に旧足羽町が福井市に合併したことに伴って編纂。

東大味地区史の項で光秀の屋敷跡についての記述があり、礎石や「天正十年六月」銘の光秀の墓石の存在について触れています。

また、「稚児の森」と呼ばれる場所は、朝倉氏が滅亡の時、光秀の幼い子供を生き埋めにした所という、他の書物には見られない記述があります。

 

 

東郷村誌 前編 個人蔵

現在の福井市東郷地区にあたる旧東郷村が、当時の足羽村に合併される際、過去の地誌類や地元の古文書などを参考に作成されました。

栃泉町の地籍「坊ノ城」に幼少の光秀が母と共に住んだとされており、他にも光秀と家族がこの周辺で薪割りをして暮らしていたという伝承が残ります。

 

 

明智館跡の調査で見つかった堀の一部

東大味町の光秀屋敷伝承地は、「明智館跡」という遺跡名で登録されています。

平成7年(1995)年に開発行為に伴って実施した試掘調査では、堀の痕跡が確認されましたが、光秀の館のものかは不明です。

 

 

明智神社周辺地籍図 「福井市史」より

光秀の屋敷跡と伝わる明智神社周辺の字名は、城館跡でよくみられる「土居之内」となっています。

地籍図で見てみると、土塁の跡が四角く残っているのがわかります。ここに城館があったことは確かですが、誰のものかは不明です。

明智神社には町内の3件の農家により400年以上守られてきたという光秀の木像が伝わります

 

 

一乗谷朝倉氏遺跡(御所・安養寺跡)

将軍になる前の足利義昭は、協力者を求めて各地の有力者のもとを転々とし、一乗谷には永禄10(1567)年10月から翌年7月まで滞在しました。

一乗谷にあった大規模寺院・安養寺は迎賓館的な役割を担っていたこともあり、付近に義昭が滞在する“御所”が設けられたと考えられています。

ここで光秀と義昭が面会した可能性も考えられます。

また、後に光秀の盟友となる細川藤孝(当時は義昭の家臣)も滞在していたと思われます。

 

 

担当学芸員・白嶋祐司さんによる
「明智光秀と越前 ー雌伏のときー」解説動画【前編】

 

 ★前編まとめ★ 

越前に残る明智光秀の痕跡をみてきましたが、信長に仕えるまでの一時期に称念寺にいたということは確かなようですが、具体的な場所や東大味町との関係、また、どのような立場でいたのかなど、まだまだ謎に包まれているのが現状となっています。

6月以降公開の後半記事では、織田信長の家臣としての光秀の活躍や、本能寺の変によって光秀に翻弄された越前ゆかりの武将たちを紹介していきます。


光秀と越前の関係に迫るギャラリーツアー、いかがでしたか?

光秀のように名の知られた人物とのつながりが分かると、そこからさらなる地域の歴史に目を向けるきっかけにもなりますね。

後編の公開もお楽しみに~!

ふーぽでは福井県内にある光秀ゆかりのスポットをまとめた記事も公開しているので、合わせてお楽しみください。

※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

ふーぽ編集部
writer : ふーぽ編集部

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