名前に「丹(に)」の文字がつく土地の“秘密”とは・・・!?【ちょいネタ】

名前に「丹(に)」の文字がつく土地の“秘密”とは・・・!?【ちょいネタ】

こんにちわ、ふーぽ編集部です!

みなさんは漢字の「丹(に)」のつく地名って、どこか心当たりありますか?

福井県だと、

 ・大丹生町(福井市)
 ・小丹生町(福井市)
 ・丹生郡(越前町)
 ・丹生郷町(越前市)
 ・丹生郷(小浜市)

などなど。

実は「丹」という漢字は、とある鉱物を指すらしく・・・

それが、この「辰砂(しんしゃ)」です。

硫化水銀からできており、赤(朱)色の顔料や釉薬の原料として使われたほか、水銀を精製するのに用いられました。

そうです。「丹生(にゅう、にう)」と名の付く土地は、古に文字通り辰砂が産出した土地であったり、
水銀の精錬など辰砂の加工に関わる人たちが住んでいた土地であったと言われています。

そしてそして、この辰砂は「不老不死の薬を作る原料になる」など、いろいろな言い伝えや伝説が残っているいわく付きの鉱物でもあり、錬金術でいう「賢者の石」のモデルとも言われます。

そして、福井県内の各地にも辰砂がらみの噂や伝承がさまざまに伝わっているんです。

 

その中でおもしろいと思った話と、ふーぽ編集部の邪推をばひとつ。

毎年3月2日に行われる、小浜の風物詩「お水送り」。

その舞台となる川は遠敷川(おにゅうがわ)と呼ばれ、この川が流れる土地のかつての名は「遠敷」であり、
奈良時代までは「小丹生」と書かれていたようです。

お水送りで送られた水は遠敷川を経て、奈良の東大寺にある「若狭井」から沸いてくると言い伝えられています。
あちらでは「お水取り」という行事があるんです。

そして奈良の東大寺といえば、大仏さん。
この大仏さん、かつては全身に金メッキが施されていたというのですが、メッキ加工の際には大量の水銀が使われました。

奈良とつながる小浜。
「小丹生」という地名。

かつてふたつの土地は、水銀を通じて強く結びついていたのでしょうか。
お水送りも、もしかすると本来は水銀と関わりのある神事なのかも。

ちなみに、90年代初頭の調査で、現在の小浜市遠敷にある古い洞窟から辰砂が発見されたそうです

 

・・・そそられます。

 

(メイン画像の著作権者:JJ Harrisonさん、ライセンス:CC by-sa JJ Harrison、<https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BE%B0%E7%A0%82>)

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