こんにちは、ふーぽ編集部です。
東南アジア諸国からの移住者が増えている福井県。
職場や学校、お出かけ先でも出会うことが多くなりました。
そこで今回は、東南アジアから移住した8名に「福井県での暮らし」について本音をインタビュー!
母国を離れて慣れないことが多い中、福井で暮らすみなさん。
話を聞いてみると、意外な福井の魅力や共感できる悩みも教えてもらえましたよ。
\インタビューに参加してくださったみなさん/
ベトナム出身
ゴウさん(20代/学生)・リンさん(20代/学生)・ジュウさん(20代/学生)・フックさん(20代/会社員)・イェンさん(40代/会社員)
フィリピン出身
メリンダさん(50代/会社員)・ミアさん(50代/主婦)・マリカルさん(30代/会社員)
福井に移住したきっかけを伺うと、『県内の学校への入学』や『日本人との結婚』などさまざまでした。
学校や職場での日常会話は日本語。
今回も、覚えるのが難しい敬語を使って、丁寧に話してくれました。
人気のおでかけ地は海! お寺やお洒落なカフェも。
インタビューでは、福井の豊かな自然に魅力を感じるという意見をたくさんいただきました。
県内で行ったことがある観光地を伺うと、三国サンセットビーチ(坂井市)や三方五湖(美浜町)、気比の松原(敦賀)など、海や景色がキレイなスポットが一番人気。
イェンさん「福井の海は整備されてキレイです。ベトナムにはアウトドア好きが多いので、母国の友人が来たら海でバーべーキューしてみたい! 」
リンさん「移住したばかりのとき『福井には何もないよ』と聞いていましたが、ネットで調べてみたら、三方五湖の絶景を見つけて、さっそくでかけました。山と海両方を満喫できるのは珍しいです。」
ベトナムでは雪が降らないため、季節ならではの景色は珍しいのだとか!
そのほか、お寺に魅力を感じるという意見もありました。
福井に来て2年半になるゴウさんは、日本らしい雰囲気を味わえるスポットがお気に入りです。
SNSで投稿した際、お友達から『行ってみたい! 』とコメントをもらったそう。
ゴウさん「モミジが美しい永平寺がお気に入りです。ベトナムでは華やかな朱色の外観が主流なので、日本の渋いデザインは独特です。」
平泉寺を挙げる方もいて、『母国から友人が遊びに来たらぜひ連れて行きたい』と話してくれました。
福井ならではの四季の情景や文化が、海外の方にも評価されているのは嬉しいですね。
また、『これから行ってみたい場所は?』の質問には、こんな回答も。
フックさん「カフェがあるお洒落な本屋に行きたいです。カフェなら勉強にも友人と話すときにも便利。
以前、ちえなみき(敦賀市)に行きましたが、面白い本や読みやすい英語の本があるだけでなく、インテリアが素敵でとっても気に入りました。」
ベトナムの本屋は地味な内観が多いのだとか。
たしかに日本では、カフェと一体化したお洒落な本屋が増えてきていますよね。
長時間滞在できて、友人とおしゃべりできるお店は県内でも人気。
海外の方も同じように、お気に入りスポットとして選んでくれていました。
母国へのお土産は薬局やスーパーにある●●だった!
お土産について聞くと、ベトナムとフィリピン両者で圧倒的多数を誇ったのはチョコレート。
イェンさん「いちごや抹茶など種類豊富なチョコレートは喜ばれます。
ベトナムでは、少しでも関わりのある人がいればお土産を渡す文化があるんです。安価でおいしくて、たくさん入っているお菓子が手に入るので、スーパーやドラッグストアで小包装のお菓子を買います。」
日本のスーパーやドラッグストアは、安価なのに質の高い食品を売っていると話すイェンさん。
また、フィリピン出身のミアさんは、福井土産ならシーフードも欠かせないそうです。
ミアさん「福井は海鮮が美味しいので、お土産にするなら安価で買える缶詰。いろいろな味がある鯖缶やイカの缶詰を買っています。」
メリンダさん「大好きなへしこを買います。実はフィリピンにも、発酵させた魚料理を食べる文化があって、味がへしこに似ているんです。」
そのほか、梅もフィリピンでは好まれるのでお土産にしたいとのこと。
へしこや梅のように日本独特のものは、海外ではあまり好まれないように思っていましたが、意外な意見でした。
福井の暮らしでのお悩みは?
暮らしで一番困ったのは、移動手段。
東南アジアの方にとって、日本は海外。異国で運転するには国際免許を取得する必要があるのです。
2人のお子さんを持つメリンダさんは、日本で国際免許を取得して自家用車を購入。
ジュウさんのように免許を持っていないので、遠くへ移動するときは友人にお願いしているそう。
ジュウさん「普段は学校の友人や先輩の車に乗せてもらって移動しています。車が無い時は駅周辺で遊びます。」
メリンダさん「バスは本数が少ないのでおでかけしにくいです。
小浜に住んでいるのですが、福井にでかけるときも小浜から出ているバスが無くて困りました。」
イェンさん「福井から東京行きの夜行バスもなくなってしまって不便です。」
レンタカーは高くついてしまうので、必ず運転できる知人とスケジュールを合わせておでかけするそう。
車以外の交通機関が不便なのは、共感です。改めて、福井が車社会であること実感しました。
ほかにも、福井の暮らしで困ったことを調査。
フックさん「日本語は日々勉強中ですが、早口や長文だと聞き取りにくかったり、読むのに疲れたりします。飲食店のメニューは写真があるとわかりやすいです。」
メリンダさん「子どもの受験を願ってパワースポットに行ったのですが、日本語だけで説明が書かれていたので、何のご利益があるのか理解するのが難しかったです。
観光地やイベントの情報を収集するときも、日本語以外の表記が少ないように感じました。」
最近、県内でも『やさしい日本語』で書かれたメニューがあるお店や、観光用リーフレットを多言語で作成している市町もありますよね。
海外の方がもっと快適に過ごせれば、より福井の魅力に気づいてもらえるかもしれません。
子育て環境は海外移住者からも高評価
最後に、福井の良いところについて聞いてみました。
マリカルさん「陶芸を一緒に作ったり、箸の展示を見たり、子どもと一緒に体験できる施設が多いのが嬉しいです。」
フックさん「職場ではフレンドリーな人が多く、母国の雰囲気と似ています。数年前に退職したアルバイト先の店長には、今でもすごく良くしてもらっています。」
ミアさん「福井に来る前はもっと都会的な場所に住んでいました。福井は自然が豊かで、人が優しい。田舎ならではの良さがあって、子育てにはピッタリです。」
今回、東南アジアのみなさんに福井の暮らしについて聞いてみましたが、意外な意見よりも共感できることの方が多かったです。
つい、言葉がわからないからと特別視しがち。
でも実は同じ悩みを共有し、同じまちで伴走する仲間であることを改めて理解しました。
また、みなさんとのお話を通して、長く暮らしていると気づかないような福井の魅力を改めて実感。
これまでよりもさらに、福井のことを好きになりました!
\ご協力、ありがとうございました!/
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