今回は「京都の人気の秘密を教えて」。
たしかに、年々、京都は大人気です。
世界各国、日本全国からの旅行客もたくさんお越しいただいていますが、近隣の関西エリアの皆さんも旅行ではなく、日帰りでふらっと気軽に来てくださっています。
思えば約15年前、京都の地元人のためにフリーマガジン『ハンケイ500m』を創刊したときにも私は京都の人気を目の当たりにしました。
観光から離れて、地元目線に編集すればするほど、通の観光客の皆さんの目に留まりマガジンの問い合わせは増えていきました。
この人気の秘密はなんなのか。
神社仏閣が多いこと。
伝統文化に関わる世界が折に触れてあること。
たくさんの特徴はありますがやはり私は街のコンパクトさもあるのかなと感じています。
そしてそこには、多様な考えで生きている人が多い。
その考えを貫いて生きられる街なんだと思います。

たとえば、西陣のど真ん中。京やさい 佐伯。
軒先で無農薬野菜を売っている大人気の八百屋さん。
農学部出身の聡明な農夫の魅力と野菜のおいしさでこだわりの料理屋さんも購入されています。
農地は自然の営みを感じる場所。都会における農地は、ただそこに在るだけで見る者の心にも栄養を与えてきたそう。
都会に農地があった方がいい。
そう言って今も続けておられます。
取材時にいただいたトマトの味は秀逸でした。忘れられません。


他にもたくさん変わった人はいます。
哲学の道まで200mくらい。
今出川通に面してはちみつがずらーーーーっと並ぶお店。
Au Bon Miel(オボンミエル)。


オーナーは京都市内の某所で養蜂をする大久保さん。
ニホンミツバチが住んでいる場所は緑化が進んでいて環境がいいそう。
まずはミツバチの住める環境を整えて、日本の都市養蜂も盛んになればいいと10年以上前から、はちみつの魅力を発信すべく店を営んでおられます。

常時約50種もあるので、試食も目移りし時間がかかります。
種類によって、はちみつはこんなにも香りや風味がまったくちがうって私は知りませんでした。
こんな多様な考え方の方が自分のこだわりある商売を営める街。
それが京都の人気の秘密なんじゃないでしょうか。