「熊川で一刀入魂。木に生命を吹き込む。」若狭町の新野彫刻店の木彫師・新野佑一さん【嶺南こんにちは通信】

「熊川で一刀入魂。木に生命を吹き込む。」若狭町の新野彫刻店の木彫師・新野佑一さん【嶺南こんにちは通信】

こんにちは、ふーぽ編集部です。

嶺南在住クリエイターがいま会ってほしいローカルピープル情報をお届けする【嶺南こんにちは通信】

今回は、若狭町の新野彫刻店の木彫師・新野佑一さんです。

お気に入りの嶺南スポットも教えていただきました。

熊川で一刀入魂木に生命を吹き込む。

若狭と京都を結ぶ鯖街道の宿場町、熊川宿。

風情ある町並みに「新野彫刻店」は佇(たたず)みます。

築約150年の古民家を改修した工房の引き戸を開けると、木彫師の新野佑一さんが柔和な笑顔で迎えてくれます。

その手が生み出すのは、県内にある寺の荘厳な仏像や社殿の龍の彫刻から、家宅の表札、指輪まで多種多様。

さまざまなノミを使い分け、培った技術と感覚を研ぎ澄ませて緻密な作品に仕上げています。

時にはひと月を費やす大作もあるといいます。

「木目を見極め、お客さんが思い描く形を実現します。何十年先も使い続ける人を思うと、決して手は抜けません」と職人としての誇りと責任感をにじませます。

工房内ギャラリーには、新野さんが魂を込めた作品が並びます。クスから彫り上げた麒麟(きりん)は見る人を圧倒する迫力

横浜生まれの新野さんが、母親の地元若狭町に移住したのは中学3年生の時。

実家の欄間の造形美に魅了され、「技で生きていく職人になりたい」と決意。

敦賀工業高校で建築を学んだ後、木彫刻の町として知られる富山県南砺市井波の木彫師に弟子入りしました。

5年間、祭りに使うだんじり彫刻などの修業に心血を注ぎ、独立。

その後、30歳でUターンし、町の空き家バンクを活用して熊川に工房を構えました。

2020年に現在の場所に移転し、弟子と共に創作に励んでいます。

 

創業以来、客のあらゆる要望に応えたいと、苦心しながらも技術の幅を広げてきました。

「振り返れば、すべて糧ですね。無心で没頭する時間、完成した瞬間、そしてお客さんからの賞賛が喜びです」

忍者道場では、どんでん返しや抜刀体験も楽しめます

工房を営む傍ら、建物の奥で忍術を楽しく学べる体験型施設「若州忍者道場」を開いています。

隠し扉の仕掛け見学や手裏剣投げができます。

きっかけは、木彫り教室に通う生徒に忍者の親戚がいたことだそう。

「熊川は関西との玄関口。訪れた人に楽しんでもらい、賑わいにつなげたいんです」。

町内外から足を運んだ子どもや大人たちが、つかの間の忍者体験に心を躍らせています。

 

近頃は県内外を問わず、特に若い世代に「木彫りの魅力を伝えたい」という思いから、オリジナル作品作りに力を注ぎ、個展開催を目指します。

さまざまな創意工夫とたゆまぬ努力を重ね、しっかりと前を見据える眼差しには、凛とした強さとしなやかさが宿っています。

新野彫刻店

福井県三方上中郡若狭町熊川16-36
☎0770-68-8007
【営】10:00~16:00
【休】日曜
Instagram

 

 

お気に入りの“嶺南”スポット

小浜市の釣姫漁港【小浜市】
新野さん
創作に行き詰まった時やお天気がいい日には、お弁当を持って出かけます。どこまでも広がる青い海と向かい、波の音を聞きながら一人でゆっくりと過ごしていると、気分転換になる。漁港から歩いてすぐにある大岩に囲まれた空間は、まるでシークレットビーチみたいなんです。

福井県小浜市田烏74-39-2

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writer : ふーぽ編集部

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