福井県・石川県の話題の図書館&書店まとめ。新しい世界に出合える本の森を歩こう。

福井県・石川県の話題の図書館&書店まとめ。新しい世界に出合える本の森を歩こう。

こんにちは、ふーぽ編集部です。

「本の世界」は想像力や好奇心を刺激する至極のエンターテインメント

今回は福井県と石川県にある話題の図書館、「ちえなみき」「私設図書館つぐみ」「石川県立図書館」「小松市立空とこども絵本館」とその魅力を紹介します。

ちえなみき【敦賀市】

人と地域をつないで 進化し続ける“知の拠点”

2022年9月にJR敦賀駅前にオープンした公設書店「ちえなみき」(正式名称TSURUGA BOOKS & COMMONS ちえなみき)

棚に差された本の手前には、平積みされた本。

引き出しを開けなければ見つけられない本や、古書に新書。

絵本や辞典も一緒に並び、店内に検索機はありません。

「視線や手を動かすことで、目的以外の本も手に取ってもらうための仕掛けです。普段あまり接点のない本との出合いや新たな発見を楽しんでもらいたいんです」と店長の笹本早夕里(さゆり)さん。

ジャンルで分類せず、文脈によって本を配置した「文脈棚」を取り入れた書店は全国でも珍しいです。

入り組んだ本の森を彷徨い歩けば、心震わす一冊を見つけられそうです。

多彩な絵本が揃う「絵本ワンダーランド」や、知育玩具で遊んで学べるスペースは親子で楽しめます

オープン以来、反響は想定以上で、入手困難な古書や絶版本、本好きを唸らせるラインアップに、訪れた人からの感動や驚きの声が絶えないといいます。

敦賀市都市整備部都市政策課の佐藤雅善(まさよし)さんは「ちえなみきは全国初の『公設民営書店』。知育・啓発施設であることに加え、新幹線開業に伴う市外からの来訪者を迎える玄関口として、また、公園のように気軽におしゃべりしたりくつろいだりできる市民の憩いの場として作られました。本を通じて人と地域がつながる、新しい“知の拠点”を目指しています」と話します。

市民主催のイベントやワークショップなどが頻繁に行われているのも公設ならでは。

スタッフの業務も一般的な書店とは少し異なります。

「どんな場所にしたいかは、オープン前から市民と一緒に考えてきました。地域の人の声に耳を傾け、人とモノ、コトをつないで交流を生み出すのも私たちの仕事です」(笹本さん)

地元の老舗日本茶店「中道源蔵茶舗」のカフェを併設。ちえなみき限定のオリジナルメニューも

オープンから約1年半、敦賀市民の日常使いは定着してきたといいます。

北陸新幹線開業後は敦賀への来訪者も巻き込んだ、さらに大きな“知の拠点”の構築を目論みます。

本の森を抜けたその先は、地域の未来へとつながっています。

 

キーワードで「ちえなみき」を知る。

「公設民営書店」

建物の設計や選書は「丸善雄松堂」と「編集工学研究所」の共同企業体が行い、ノウハウを生かしながら官民が手を組んで運営を行っている。

密な連携を欠かさない笹本さん(左)と佐藤さん(右)。

「世界樹」

空間のコンセプトは「世界樹」。本棚の配置や壁面のデザインなど、あらゆるところに木のモチーフが採用されています。

敦賀という土地に根差し、枝を伸ばすように本を通して知識を広げ、成長していく様をイメージしています。

「三つの知」

あらゆる世界の知に触れられる「世界知」、暮らしのヒントとなる身近な「日常知」、ヒト、モノ、コトと地域をつなぐ「共読知」の三つの知が選書のテーマ。

1階では「世界知」「共読知」、2階では「日常知」を展開しています。

「文脈棚」

棚ごとに設定されたテーマから枝葉のように小テーマが展開され、文脈のつながりによって本棚が構成されています。

何気なく手に取った一冊から興味の輪が本から本へと広がり、学びが深まります。葉を模したブックエンドにも注目。

「本人(ほんびと)

暮らす人、働く人など、敦賀にゆかりのある人が決められたテーマに沿って選書した一冊を紹介する、市民参加型の「本人」コーナー。

テーマによってはグッズ販売や写真展示などイベントと連動して行うことも。

ちえなみき

福井県敦賀市鉄輪町1-5-32 otta内
☎0770-47-5606
【営】10:00~20:00(カフェ19:00LO)
【休】水曜(祝日の場合営業、翌日休)
ホームページ

 

 

私設図書館 つぐみ【鯖江市】

「棚の一つ一つに世界観があるんです」と司書の吉村直美さん。おすすめのイザベル・フィメイエ著「素顔のココ・シャネル」を手に、読みどころを熱く語ります

すべての本棚が自分を表現する舞台。

鯖江市の市民ホール「つつじ」内の会議室。

「つぐみ」は、無人ながら、どこかぬくもりを感じる私設図書館です。

自分だけの本棚を自由にプロデュースできる「一箱本棚オーナー制度」を採用し、10代〜70代まで幅広い年代のオーナーたちの本棚が壁を覆います。

経営者、書家、プレゼンテーションクリエイターとさまざまな顔を持つ前田さん。小学生の頃には図書室の本を全て読破したという無類の本好き

「自分の思いを誰かに伝えることで世界は動き、未来が作られます。感動したことや誰かに伝えたいこと、 それらを本にする機会はなくても、本を通して伝えることはできます。付箋やマーカーで読んでほしいところをアピールする人もいて、本棚はまさにその人のプレゼンテーションそのものなんです」と、館長の前田鎌利(かまり)さんは語ります。

図書館をベースにした地域のコミュニティ作りも狙いの一つ。

絵本の読み聞かせや金継ぎ職人のオーナーによるワークショップなど、オーナーや利用者発信のイベントも活発に行われ、本を通じて形成されたコミュニティは大きな広がりを見せています。

市民ホールの利用者がふらりと覗きに来て、本を借りていくこともあるそうです。学習やリモートワークの場としても利用可能

自分を表現する手法にも個性が出ます。棚にPOPをつける人もいれば、一冊一冊に思いを込めた手書きの推薦文を貼り付ける人も

SNSで誰もが気軽に自分を表現できる時代ですが、その場に赴き、手に取るからこそ感じられるものがあります。

本棚の数だけ広がる新たな世界との出合いを、ここで楽しんでみましょう。

私設図書館 つぐみ

福井県鯖江市本町2-2-16 市民ホールつつじ1F
【営】10:00~20:00(土曜13:00~)
【休】木曜、不定休あり
ホームページ

 

 

石川県立図書館【石川県金沢市】

天井の色は加賀藩前田家成巽閣の「群青の間」をイメージ。館内はバリアフリーで、緩やかなスロープが巡らされています

めくるめく知の旅へ本と遊ぶ円形劇場。

誰もが気軽に来館できるようにと「会話のできる図書館」がコンセプト。

4階まで吹き抜けの円形閲覧空間には、開架約30万冊のうち約7万冊が、通常の図書館の分類法ではなく独自の「本と出会う12のテーマ」に基づいて配置。

表紙を見せて並べているため、本選びはまるでウィンドーショッピングのよう。

館内にはさまざまなデザインの椅子やソファが500席配され、自分の書斎のように思い思いの時間を過ごすことができます。

3階のブリッジからは館内を360度見渡せます

ポップなソファが至福の読書タイムを演出

石川県立図書館

石川県金沢市小立野2-43-1
☎️076-223-9565
【営】9:00~19:00(文化交流エリア~21:00)、土日祝9:00~18:00
【休】月曜(祝日の場合開館、翌平日休)、特別整理期間
ホームページ

 

 

小松市立空とこども絵本館【石川県小松市】

吹き抜けの館内には、旧小松警察署をオマージュしたレトロな意匠があちこちに。すべて子ども目線で設計されています

色とりどりの絵本で伸びやかに感性を育む。

旧小松警察署時代のクラシカルな外壁部を残し、内部を新築した絵本専門の図書館。

冬季は床暖房が入り、心地よい暖かさのなか、床に座って絵本を読むことができます。

2階の絵本&紙芝居は貸し出しできます

2階奥には和室や赤ちゃん絵本コーナーも

0~5歳児が対象の絵本と紙芝居の蔵書は約1万5千冊。

館内のどこでも声を出して読むことができ、のびのびと絵本との出合いを楽しめます。

離乳食などの持ち込みや飲食が可能で、授乳コーナーも完備。

子どもにもパパママにも優しい空間で、自由に想像力の翼を広げてみましょう。

小松市立空とこども絵本館

石川県小松市小馬出町10-3
☎️0761-23-0033
【営】9:00~17:00
【休】月曜(祝日の場合開館、翌平日休)、第2・4木曜
ホームページ

 



いかがでしたか? 

お気に入りの一冊を探しながら、豊かな時間をお過ごしくださいね♪

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※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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