試食会では、一口目から「おいしい!」の声が連鎖し、テーブルの空気が一気にほどけました。
続けて「お世辞抜きで、自分たちの食材がこんなに化けるなんて感動です」「この組み合わせで、こんなに立体的な味になるんですね」と、驚き混じりの声が次々に上がります。

「いかの濃厚炊き込みご飯」を口に運んだ瞬間、まず話題になったのはその旨み。
能西水産の吉田さんは「濃厚なのに、後味が重くないのがいい」と言い、いこいの村の小川さんも「塩辛のコクが出ているのに、くどくならない。米がちゃんと受け止めてる」と頷きます。

カネヨの薄口醤油は“ほぼそのまま、少しだけ”。だからこそ香りの輪郭が立ち、素材の旨みが前へ出る。
「これいっぱいに志賀町のおいしいが全部詰まってますね」と皆、笑顔に。海と里山が近い志賀町の「食の距離の短さ」が、そのまま一皿の説得力になっています。
お米の話になると、能登ファーム志賀の梶谷さんからは生産者ならではのコメントが飛び出します。
「うちはコシヒカリにミルキークイーンを混ぜることもあるんです。おこわ風になって、食感がぐっと良くなる」と話し、えいさんも「確かに、混ぜてもいいですね!」と納得の様子。

続いて登場したのは「ころ柿とクリームチーズのトースト」。
運ばれた瞬間、場が少しざわつきました。いこいの村の小川さんは「ころ柿の手がかかっているからこその甘みが生きていますね」と言い、カネヨ醤油の木村さんも「干して、待って、仕上げる。その時間まで含めた“ごちそう”なんだと思う」と続けます。

えいさんは「オリーブオイルとバルサミコで和えると、甘さがきれいに立って大人の味になるんです」とポイントを添えました。
イグレックの自家製クルミパンの香ばしさがころ柿の甘みを受け止め、クリームチーズが全体をまろやかにまとめています。
里山里海の恵みだけでなく、志賀町に根付く美味しさを封じ込めた一皿に、「この味を現地で食べたい」「作っている人の顔が浮かぶ」と、志賀町へ足を運びたくなる言葉が自然にこぼれていきます。
試食会は、単なる「おいしいを確かめる場」ではなく、志賀町の食が「風土」と「人の手」と「時間」で磨かれていることを、確かめる時間にもなりました。