九谷焼の魅力を、見て・触れて・学ぶ。石川県小松市のギャラリー＆体験型ミュージアム。

荘厳な石室で金彩の美を体感する。

九谷焼の上絵付けを専業とする窯元「錦山窯」に併設する「ギャラリー嘸旦（むたん）」。

この地で古くから蔵や石塀に用いられた観音下（かながそ）の石材を使用した建築物であり、自然光の陰影のなかでこそ際立つ九谷焼本来の美しさに息をのみます。

展示されているのは、人間国宝の認定を受けた三代目・吉田美統（みのり）をはじめ、金彩をあしらった細やかで華麗な絵付けを特徴とする5人の作家の作品。

また、金箔文様を加飾する「金襴手（きんたんで）」を体験できます。

九谷焼の器や香合に松や桜、梅などの金彩を施す貴重な機会に、深い感動を味わって。

“はじまり”に触れる体験型ミュージアム。

九谷焼の素地作りを行う窯元組合が運営する「セラボ・クタニ」では、石文化の可能性を探求できます。

九谷焼の原料である「花坂陶石（はなさかとうせき）」は、江戸時代後期に小松市で発見され、現在ではわずか2軒の製土所で精製されています。

その一つが併設され、粉砕から磁器土が完成するまでを自分の目で追うことができます。

体験工房では、ろくろや手びねりでの成形と絵付け体験のメニューを用意。

若手職人のための工房も備えられ、新しい作品づくりの過程を見ることも。

ショップ内には、あえて絵付けや装飾を施さない無地の九谷焼が並び、素材のマットな質感と、美しいシルエットで新しい魅力を伝えています。