お父さんのお米のおいしさを 多くの人に届けたい。坂井市のおにぎり店「Sanshimai」。

お父さんのお米のおいしさを 多くの人に届けたい。坂井市のおにぎり店「Sanshimai」。

こんにちは、ふーぽ編集部です。

ほかほかのご飯に梅、鮭、おかかに昆布。おにぎりは日本人のソウルフードです。

空前のブームを迎え、いまやおにぎりも多様化の時代に。

今回は坂井市の「Sanshimai(さんしまい)をご紹介します。

お父さんのお米のおいしさを 多くの人に届けたい。
Sanshimai(さんしまい)【坂井市】

店内でイートイン可能。出汁巻や豚汁もオーダーでき、ランチを楽しめます

 

エアポケットの中で思い出した3人の“夢”。


坂井市丸岡町の住宅街の一角。

白壁に赤いドアのキュートな建物が、ひときわ目を引きます。

「清潔感があって、一見おにぎり屋さんに見えない店にしたかったんです」と次女の南出知葉(みなみで ともは)さん。

左から長女の帆摘(ほづみ)さん、次女の知葉(ともは)さん、三女の芽里(めいり)さん。歳も近く、友達のような仲良し姉妹です

中に入ると、ショーケースの中にはさまざまなおにぎりが美しく並んでいます。

「具材を選んでもらったら、奥の厨房で握ります。握りたてを食べてほしくて」。

父の俊生さんが耕す田んぼは、三姉妹の原風景

知葉さんと姉の帆摘(ほづみ)さん、妹の芽里(めいり)さんと3人で「Sanshimai(さんしまい)」を開いたのは約1年前のこと。

父の俊生さんが作るお米を食べて育った姉妹にとって「お父さんのお米でおにぎり屋さんを開く」ことは、幼い頃からの夢でした。

4年前まで知葉さんは飲食関係の会社に勤めていましたが、コロナ禍で休業状態に。

不意に空いた時間の中で、夢の実現を思い立ちます。

びっしりと書き込まれたリサーチ用のスケッチブック。今では原点を振り返る宝物に

まず始めたのは、全国のおにぎり専門店の徹底リサーチ。

スケッチブックに具材やお米の種類、価格帯や営業時間などを書き込み、外観や内観の写真をコラージュしました。

実際に訪れた店を含め、50軒ほどをまとめて“理想のお店”を家族にプレゼンしたところ、「そこまで調べたのなら」と満場一致。

夢の扉が開いたのでした。

 

分厚いのにふわりと軽い理想のおにぎりを目指して。


厨房では絶妙な連携プレイで作業が進みます。「言葉を交わさなくても、役割を分担できています」と芽里さん

三姉妹で店を開くことが決まると、三女の芽里さんが思い切った行動に出ます。

修業のため、1年間東京のおにぎり店「おむすび権兵衛」で働くことにしたのです。

「軽い口当たりなのに、食べ応えがある。『おむすび権兵衛』のおにぎりが以前から家族みんな大好きで、習うならここだと思ったんです」と芽里さん。

その間、帆摘さんは保育士の仕事を続けながら周辺の交通量を調べ、集客人数や売上金額などを予測。

知葉さんは店舗の設計やロゴデザインの制作を担当しました。

そして芽里さんが東京から戻ったタイミングで、晴れて開店の日を迎えることになりました。

パッケージデザインは知葉さんが手掛けました

「お客さんが来てくれるのか、正直とても不安だった」という3人の想いは杞憂で、初日から座る暇もない忙しさとなりました。

宣伝はSNSのみでしたが、人が人を呼び、店先には毎日列ができました。

「近所の人たちが『南出さん家のおにぎりなら食べてみたい』と温かく応援してくれました」と帆摘さんは話します。

2升をガス窯で10回転。1日に約30kgのコシヒカリを炊くこともあります

閉店後も夜中まで仕込みに追われ、唯一の握り手である芽里さんの負担が大きくなりました。

「お客さんを待たせないためにも、全員で握る必要があると気づきました」。

知葉さんは帆摘さんとともに芽里さんから握り方を教わることになりました。

左/大きめの「鮭」がたっぷり。粒の立ったコシヒカリによく合います。中央/定番人気の「卵黄醤油漬け」。まろやかな食感が海苔の風味を引き立てます。右/エビの天ぷらをのせた「天むす」は午前中で売り切れる人気の品です

左/玄米に明太クリームチーズがベストマッチ。たっぷりのゴマがアクセント。右/「しそちりめん」の混ぜごはんを、爽やかな大葉と海苔でくるり

型はとらずに表3回、裏3回。

ふわりと触れる程度に握ったら、すべての面にまんべんなく塩を振って出来上がりです。

お米の味を損なわない、厚みのある三角形のおにぎりを目指し、試行錯誤を繰り返すこと数カ月。

ようやく2人が握れるようになると、仕事の流れはスムーズになりました。

吹き抜けの店内は明るく開放感があり、カフェのような雰囲気

「最近はようやく常連客さんの顔と名前、好みの具材を覚えられるようになりました。でもまだ毎日バタバタですね(笑)」と知葉さん。

現在平日はおもに知葉さんが1人で店を切り盛りしているが、3人が揃う週末は、朝から閉店まで大賑わいです。

「お客さんから『ここのおにぎりが好き』と言ってもらえるのがすごく嬉しくて。みんなが元気になれるおにぎりを、これからも作っていきたいです」と3人は爽やかに微笑みました。

Sanshimai

福井県坂井市丸岡町霞ヶ丘2-29
☎0776-43-6931
【営】7:00~14:00
【休】月・木曜(不定休あり)
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writer : ふーぽ編集部

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