福井県の絶品ラーメン6店を厳選。心満たす、美しい一杯を味わって。

福井県の絶品ラーメン6店を厳選。心満たす、美しい一杯を味わって。

こんにちは、ふーぽ編集部です。

ラーメンは素朴でいながら洗練されたスペシャルなごちそうです。

この記事では昔ながらの中華そばから新たなスタンダードまで、個性あふれるメニューを紹介。その一杯につまったこだわりや熱い想いまで、いただきます。

今食べたいのは、すっと体にしみわたる、清らかでシンプルなラーメン。

至福の一杯を求め、福井県内にある6つのラーメン店を訪ねました。

生産者とのつながりから生まれる無二の味。

まほろば【福井市】泡白湯(あわぱいたん)

仕上げに泡立てることで、濃厚かつなめらかな口当たりに。有田焼の陶器が熱を逃さず、最後まで熱々をキープ。税込850円

店に入ると、威勢のいい「いらっしゃいませ」が響きます。

「ここではお客さんが主役。ああ来てよかった、と楽しんで帰ってほしいんです」と話すのは、店主の青山力さん。

きびきびと楽しげに働く平均年齢20代のスタッフをとりまとめながら、年中さまざまな食材の生産者の元を行き来します。

「ラーメン一杯の背景には、生産者のこだわりとまっすぐな思いがある。皆が豊かに成長していけるような循環を生み出していきたいです」と話します。

席の間隔も広く、落ち着いて味わえる店内

2019年に開店。

2年後には「ミシュランガイド北陸2021特別版」に掲載され、注目を集めました。

なかでも誌面に紹介された「泡白湯(あわぱいたん)」は、今でも根強い人気を誇ります。

「当時、福井にはまだ泡白湯のラーメンが広まっていなかった。客層の少ない女性にこそ喜んでもらえるラーメンを作りたくて、試行錯誤を重ね、時間をかけて商品化しました」と青山さん。

純白の泡の海に浮かぶのは、桃色のレアチャーシューと鮮やかな緑の姫三つ葉。

想像力を掻き立てるミニマムなビジュアルは、どこかアーティスティックでさえあります。

仕上げに木樽醤油の特製タレをたらり。地鶏のコクを引き立てます。「醤油の旨さが全体を引き締めます」

スープに用いるのは「純水」。

極限まで不純物を取り除き、ろ過されたクリアな水が、素材の味そのものを引き出し、スープの根幹を支えています。

出汁は提携する福井市の小林養鶏場の平飼い地鶏を使用。

ストレスフリーな環境で平飼いされた鶏だからこそ、深い旨味が醸されます。

「生産性を重視せず、命に真摯に向き合う。同じ思いを持つ生産者さんたちと手を結び、味のクオリティを上げていきたい」と青山さん。

麺は青山さんの出身地である石川県の「石川製麺」にオーダーするストレート麺。

「プロにしか作れない」と青山さんが賞賛するもっちりとした食感としなやかな喉越しは、クリーミーなスープをしなやかに持ち上げてくれます。

スープを口に含むと、旨味の奥に顔を出すのは三重県産のハマグリやアサリの香り。

一切臭みのないフレッシュな魚介の旨味が、奥深いコクを生み出しています。

「シンプルの向こう側」を目指した定番の「醤油味のらぁ麺」税込800円。麺線の美しさも愛でて

食べる人も作る人も、幸せであるように。

真摯な思いを映した一杯は、優しい温もりに満ちています。

■ おいしさの鍵

産地まで足を運び、素材をセレクト。

直接産地へ出向き、厳選した素材のみを使用。スープに用いるのは小林養鶏場(福井市)の親鶏や北海道「利尻昆布」、三重県桑名産の天然のハマグリなど。生産者に直接会い、素材を確かめます。

まほろば

福井県福井市渕4-207社中央ビル
☎なし
【営】11:00~14:00LO、18:00~21:00LO
【休】火曜
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椀物のような佇まい。まろやかな淡麗スープ。

トリノセツリ【敦賀市】「鶏そば塩」

キラキラと輝くスープは鶏油をまとい、熱を逃さず熱々のまま。レモンの酸味が塩の風味を引き立て、味も見た目も楽しいアクセントに。税込880円

「体にやさしい、また食べたくなるラーメン」が店の信条。

親鶏のガラと豚骨の合わせ出汁をベースに、ギリシャの天日塩「貊塩(みゃくえん)」を加えたスープは黄金色の色味も美しく、まるで和食の椀物を思わせる滋味深さ。

一口含めばやわらかな旨味が膨らみ、何とも品がいいです。

広々とした店内は女性一人でも入りやすい雰囲気

塩はその都度計量し、スープを飲み干しても1日の塩分摂取量の限度を超えないよう、細やかな配慮がなされています。

京都「麺屋棣鄂(ていがく)」に直接オーダーする麺は、スープを引き立てる全粒粉入りの色白の中太麺。

コシのあるさらりとした口当たりが食べやすく、軽やかにスープに絡みます。

豚肩ロースのレアチャーシューも、トッピングのスライスレモンも、試行錯誤を重ね、最適な厚みにたどり着きました。

女性やシニアが心地よく過ごせる店でありたいと、白壁に間接照明が灯る店内は温かな雰囲気。

リラックスして味わう至福の一杯は、ふんわりと優しく、美しいです。

店長の竹内裕哉さんは兄で和食店を営むオーナーの祥悟さんに志願し、脱サラしてラーメンの道に入りました「醤油ラーメンも自信作です」

■ おいしさの鍵

味の決め手は黄金色の鶏油。

じっくりと炊いた鶏出汁のアクセントに加える鶏油も店オリジナル。スープにコクとまろやかさを醸し、濃厚な油の膜が保温材の役割を果たしています。

トリノセツリ

福井県敦賀市相生町6-8
☎090-5681-9035
【営】11:00~14:30LO、17:30~20:00LO(火曜は昼のみ営業)土日祝11:00~20:00LO(スープ売り切れの場合はクローズ)
【休】火曜夜、第4水曜
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7種の味噌の個性を華麗にまとめ上げる。

らーめん ムラナカ【福井市】「味噌らーめん」

スープのベースとなるのは7種の味噌をブレンドした味噌だれと、鶏白湯と煮干しのダブルスープ。税込980円

片町で人気を集めた後、2年前に現在の場所に移転。

昔ながらの中華そばやまぜそばなど、多彩なメニューが揃うなか、幅広い客層から熱い支持を集めるのが「味噌らーめん」です。

鉄鍋でスープを仕上げ、味噌の香りを高めています。「スピードと勢いが勝負です」

味噌だれは信州味噌や愛媛の麦味噌などを数グラム単位で緻密に配合。

滑らかな食感の平打ち麺を使い、独自の足し算の味づくりを幾重にも重ねます。

さぞや濃厚でパンチのある仕上がりなのかと思いきや、旨味と甘味のバランスが巧みに調和し、マイルドな口当たり。

白髪ネギの上にトッピングされた山うにの香りと辛味が、爽やかに後味を引き締めます。

木の風合いを感じる店内。カウンターとテーブル席があります

■ おいしさの鍵

味噌のブレンドは試行錯誤を重ね、完成まで2年を要しました。

らーめん ムラナカ

福井県福井市文京5-13-38ハイシティ文京1-B
☎︎090-2371-0095
【営】11:30~15:00(14:30LO)、18:00~22:00(21:30LO)
【休】月曜

どこまでも優しいふくよかな鶏の旨味。

鶏っぷ ログハウス店【福井市】「中華そば」

自家製チャーシューにネギ、メンマの昔ながらの組み合わせにほっこり。税込830円

武生(越前市)出身の店主が愛する地元のソウルフード「駅前中華そば」を再現。

澄んだ鶏のスープは甘味とコクを伴い、飲むたびにすっと引き込まれていきます。

「今後は味噌ラーメンも作りたい」と店主の竹本隼さん。「スープによって麺を使いわけてます」

鶏ガラは香味野菜で煮込み、古式製法の丸中醤油をベースにした特製醤油だれでシンプルに味を調えます。

国産小麦の「春よ恋」と「きたほなみ」を中心にブレンドした自家製麺はスープに合わせ、しなやかな細麺に。

シルキーでいてコシのある麺を啜れば、甘やかな醤油の香りが立ち上り、余韻も穏やか。

鶏の旨味も相まって、口の中を豊かに満たしてくれます。

実験と実践を重ねた店主ならではの、引き算の美学が光ります。

ログハウス風の店内。テーブル席も多く、ゆったりと過ごせます

■ おいしさの鍵

特注の国産小麦粉は一カ月に約2,500kgを使用。

鶏っぷ ログハウス店

福井県福井市成和1-2402
☎ なし
【営】11:00~14:00LO、17:00~ 20:00LO
【休】月・日曜と土曜夜・祝日夜
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※鯖江市「鶏っぷ 別邸」、越前市「麺屋 鶏っぷ」の2店あり

 

 

煮干しのコクがつるもち麺を引き立てる。

麺の道 ナナちゃん【福井市】「煮干し中華そば(醤油)

醤油と塩から選べ、味玉、メンマ、海苔、ネギは各100円。輝く煮干し出汁を味わって。税込880円

褐色のスープを一口啜れば、澄んだコクと柔らかな旨味が口中に広がります。

つるつるもちもちの中細麺はスープによく絡み、思わずはしが進みます。

名古屋市出身の店主。製麺だけでなく、メンマの味付けも自身で行います。「煮干し出汁の旨さを堪能してください」

讃岐うどんの出汁に使われるえぐみの少ない伊吹いりこに、サバ節と3種の魚醤で仕立てた煮干し出汁が、店の看板。

無農薬の青ネギと白ネギはそれぞれ切り方を変えて食感に変化をつけて。

吊るし焼とレアの2種のチャーシューの味比べも楽しく、3日間スープに漬け込んだ味玉が魚介の旨味に程よく重なります。

軽やかですっきりとした後味に、女性客の多さもうなずけます。

アメリカ人アーティストの壁画に彩られた、カフェ風の店内

■ おいしさの鍵

国産小麦を数種ブレンドした自家製麺。ソフトでコシのある食感に。

麺の道 ナナちゃん

福井県福井市菅谷2-7-10 菅谷ビル101
☎なし
【営】11:00~21:00(20:30 LO)
【休】火曜
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煮干し×豚骨の極上スープを堪能。

駅前中華そば だるまや【福井市】「味玉煮干しそば」

塩味が基本のスープは煮干しの旨味をダイレクトに感じる仕上がり。素揚げした小さな煮干しもアクセントに。税込1,000円

福井初の煮干しラーメン専門店として、2021年3月にオープン。

煮干しは高知や千葉、伊吹などから取り寄せたカタクチイワシにアジやサバ節をブレンド。

煮干しは時期により状態が変わるため、ブレンドや炊き方を調整し、常にその時のベストを模索します。

「福井にないジャンルのラーメンを出したかった」と店主の佐々木陽介さん。「スープの仕込みに丸2日かけます」

塩ダレには旨味の豊富な越前海岸の「百笑の塩」を使用。

さらに豚骨スープをベースにすることで、一口含むと煮干しのパンチがありながらも豚のマイルドな旨味の広がる味わいになっており、歯応えのある麺と絡んで後を引きます。

添えられたシャキシャキの生玉ネギの食感と柚子の清涼感も心地良く、余韻を楽しませてくれます。

駅近で一人でも入りやすい雰囲気。深夜まで営業しているのも嬉しいです

■ おいしさの鍵

炙り煮豚と低温調理したしっとりロースのWチャーシューは、スープを邪魔しないシンプルな味付け。

駅前中華そば だるまや

福井県福井市中央1-10-22
☎090-9441-6305
【営】月曜19:00~24:00、火・水曜11:30~14:00、18:00~24:00、木・金・土曜19:00~25:00
【休】日曜
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※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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writer : ふーぽ編集部

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