福井特産! 美味しすぎる「今庄つるし柿」の秘密とは? 作り方を潜入ルポ。

    福井特産! 美味しすぎる「今庄つるし柿」の秘密とは? 作り方を潜入ルポ。

    こんにちは!
    ふ~ぽ編集部おいしい「食」担当のともきです。

    いつの間にか12月! 冬本番ですね。

    福井県の冬の美味しい風物詩といえば「越前がに」、「水ようかん」などが浮かびますが、忘れてほしくないものがあります。

    それが、南越前町の特産「今庄つるし柿」

    その歴史は約450年と古く、燻製して作るという点が全国でも珍しい干し柿です。

    11月末から12月上旬はつるし柿作りの最盛期
    ということで、今回その現場にお邪魔してきました!

      「今庄つるし柿」の主な産地である福井県南越前町今庄地区では、昔から多くの一般家庭でつるし柿を囲炉裏などで燻して作っていましたが、現在は高齢化などによって年々作る家は少なくなり、商品としての出荷数も減少傾向にあるそうです。

      そんな中、今回つるし柿作りを教えてくれたのは株式会社 杉休(さんきゅう)の三浦さんと長谷川さん。

      年々作り手が減少する南越前町の現状を打破したいと、若手ボランティアを積極的に受け入れるなど、つるし柿作りにおいても様々なチャレンジを行っています。
      現在は冬場のみ販売しているつるし柿を将来は年間通して販売したい、という夢も持っているそうです。

      ということで、さっそくつるし柿づくりの工程を具体的に見ていきましょう!

      枝切中の長谷川さん(左)と三浦さん(右)

       

      ①まずは柿を収穫!

      まずは最初に柿の「収穫」を行います。

      つるし柿作りに使われる渋柿は今庄で採れる「長良(ながら)」という品種ですが、この柿の木の特徴は驚くほど背が高い!

      地元の方にお聞きすると、冬の積雪量の多いこの地域では背の高いこの品種が生き残ってきたとのこと。

      収穫作業も脚立に乗りながらの命がけの作業です。

      脚立でも届かない柿の木。高い・・・

      収穫直後の長良柿。渋柿なので食べると渋い!

       

      ②枝切り~選別作業

      収穫後、つるしやすいようにT字に枝切を行い、選別作業を行います。(T字の部分は地元では「ほぞ」「かんざし」と呼ばれています)

      「どうやって大きさ、重さを選別するの?」と気になっていると、こちらでは機械で全体の柿の重さを図った後に、1つ1つの柿の重さの差し引きを行うことで選別を行っていました。

      機械が「2L(つーえる)」、「3L(すりーえる)」など音声で教えてくれます。これは便利!

      選果風景。サイズ別に仕分けられます。

      大きさごとに選別!

       

      ③皮むき

      へたを取り、かんざしの周りの皮を縦に取り除きます。

      見てる分には簡単そうでしたが、いざ行ってみると難しい・・・。

      年輩の方々は手際よく皮を剥いていきます。まさに熟練の技

      へたまわりを横に取り除きます。

      次に縦に皮を剥いていきます。

       

      ④天日干し

      次に柿をつるし、天候にもよりますが2日ほど天日干しします

      つるす際には、何日も燻される工程に耐えられる強い縄が欠かせません。
      今庄では「ミチシバ」というイネ科の植物を栽培し、それを編んで縄をつくります。しかし、これを編める技術のある方も年々減少していて、縄そのものも貴重になっています。

      そのため、バラ売り用の吊るし柿の場合は、プラスチックの器具を使ってつるします。
      こういった道具の変化にも、高齢化と時代の流れを感じますね。

      つるす工程も手際がいい。ここではプラスチックの器具でつるしています。

       

      ⑤燻す

      さて、柿を吊るした後はいよいよ燻す工程に入ります。これが全国的にも珍しく、今庄つるし柿の大きな特徴!

      今庄では、ナラやケヤキなどの木を燃やし、その煙で3~4日間かけて燻していきます。

      燻煙により煙中の殺菌成分が柿に浸透し、カビを防止する効果があるんです。

      また柿の水分を抜くことで、保存性を高めることができ、熟成した甘みの強いつるし柿になるんです。

      だからこそ作り手はここが大変!
      燻し、乾燥させることで味が決まるので、なんと夜中でも3時間ごとに見回りが欠かせません!

      燻し中。ここから味がさらに美味しくなります

       

      ⑥種割り

      右と左の写真の柿の違い、みなさん分かりますか?


      燻し工程の期間中に、「種割り」と呼ばれる作業を行います。
      燻し柿を人の手で揉んで、柿の種と身を外し隙間を作るのですが、これも今庄つるし柿の美味しさを決める大切な工程。

      「種割り」を確実に行うことで味も触感もジューシーなつるし柿が出来上がるそうです。もちろん1つ1つ丁寧に、人の手で行います。

      先ほどの写真は、左が種割り前、右が種割り後になります。

       

      ⑦湯洗い~屋外での天日干し

      燻し、種割り後に熱湯で湯洗いして、埃などの不純物を取り除きます。

      その後、柿の状態を確認しながら天日で乾燥させるなどを繰り返していきます。

      外での天日干し風景。

       

      ⑧いよいよ完成!

      こうして10日~2週間という時間と手間をかけてついに今庄つるし柿が完成です。

      ちなみに、つるし柿の出来上がるまでの工程は、ご家庭や南越前町内の地域によっても違いがあり、それぞれのご家庭や地域の伝統の味や製法があるそうですよ。

      さっそく出来たばかりのつるし柿を試食させて頂きました。

      お味は・・・

      まず触感は、外は硬く中は熟した果肉が柔らかい!
      表面には乾燥することで出る果肉の果糖が白い粉のように現れており、これがまさにつるし柿の自然な甘さの証なんです。

      甘みがどこか懐かしい気持ちにさせてくれます。

      いよいよ完成!!つるしてのままや、1つ1つギフトとして出荷などの出荷作業に移ります。

      甘みがあって、美味しいつるし柿の完成です。

      これって、お酒のおつまみにもいいなぁと思い、
      「同じように燻されたウイスキーが飲みたくなりました」と地元の方に味の感想を伝えたら、

      「つるし柿は、酔い覚ましや二日酔い防止にも効果があると言われてるんやざ!」


      と教えて頂きました。これは良いことを聞きました!

      干し柿はカリウム、カロテン(カロチン)を豊富に含んでいます。
      血圧を下げる効果のカリウム、カロテンやビタミンAは、目や粘膜、皮膚の健康を保ち、成長を促し、病気の回復や風邪の予防に役立つと言われているんです。

      ほ~、身体に良いことばかり!

      白い粉は自然の甘みの証!

      この「今庄つるし柿」を食べると「冬が来た~」と感じる福井県民も多いはず。

      福井の冬の風物詩「今庄つるし柿」は、12月から1月にかけてがまさに旬。

      スーパーや道の駅、八百屋さんなどでも見かける季節なので、年末年始に「今庄つるし柿」をぜひみなさん味わってみてくださいね。

      ※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

      ※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

      ともき
      writer : ともき

      ふくいの食に関することが大好きな、ふーぽ編集部おいしい「食」担当。
      ふくいのおいしい情報を中心に、野菜ソムリエとしての視点も活かした記事をお届けしま す。 最近のマイブームは農家さんや漁師さんからの情報収集。ふくいの食は奥が深い!

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