「自分らしく、生きる、働く」 福井で働く女性の、それぞれのストーリー 【Part1】

「自分らしく、生きる、働く」 福井で働く女性の、それぞれのストーリー 【Part1】

仕事、家庭、地域、プライベート......

忙しい毎日の中、現代の女性はいくつもの役割を持ちながら生きています。

自分のペースを大切にしながら、自分らしい働き方やキャリアを大切に、そしてプライベートも楽しんでいる、福井で働くそんな女性たちのライフストーリーを紹介します。

INDEX
◆病院の枠を超えて
企業と人に寄り添う看護を
自分にあった働き方を 
株式会社ALLINUS~オリナス~ 代表取締役 加藤瑞穂さん

◆子どもの成長とともにキャリアアップ
「頼って頼られて」の関係性で
チームをまとめるリーダーへ
すててこ株式会社 物流部物流課主任 菊川亜由美さん

◆「好き」を仕事にして
デザインで福井を元気に
自分らしくいる鍵は主体性にあり
株式会社TONOSAMA Web制作事業部 藤井季穂さん

 

病院の枠を超えて 企業と人に寄り添う看護を 自分にあった働き方を
株式会社ALLINUS~オリナス~ 
代表取締役 加藤瑞穂さん
━ なぜ看護師から起業を選んだのですか?

大学の看護学科を卒業し、病院の消化器外科で看護師の仕事をスタート。32歳のときに3名の看護師とともに訪問看護ステーションを立ち上げ、がんや難病や認知症の方、医療的ケアの必要な子どもたちの地域看護に携わるようになりました。

訪問看護で多くの人を看取るなかで、「その人らしく生ききることを支えたい」という思いが強まる一方、医療という限定的な関わり方では解決できない課題も多くあることに気づきました。

そこで、病気になる前から人と関わり、看護を届ける方法を模索し始めます。

その時に出会ったのがコミュニティナースという在り方でした。

地域の人々が気軽に集い、看護につながる居場所づくりを実践。行政や教育機関との連携を広げつつ、「暮らしのなかの看護」を最大化するために独立して会社を設立しました。

━ 暮らしのなかに看護を届けるために具体的にどんなことをしていますか?

企業の顧問看護師として、従業員が気軽に心身の相談ができる機会を設けています。「企業の保健室」のようなイメージです。

企業保健室に来る人の悩みは、なんとなく不調が続く、頭痛、更年期などの婦人科症状や、親御さんの介護、お子さんの悩みなど多岐に渡ります。家族や大切な人の相談もとても多いです。

悩みを暮らしのなかですくいあげ、早期発見につながるような支援の場が提供できればと思っています。

大切にしているのはその人自身の話や物語をじっくり聞き、どうしたらもっと元気に暮らしていけるかを共に悩み考えること。

看護師と聞くとどうしても病院にいて医療行為をするイメージが強いですが、人を看る、手と目でできることも看護の大切な本質だと思っています。

看護師としてマイノリティなチャレンジですが、これからの社会に必要だと信じてひとつひとつの相談から学び、ひとつひとつ前に進めていると感じます。

顧問先では講義や個別相談など企業に合わせてオリナス独自の企業健幸診断チェックを実施

━ 仕事とプライベートをどのように両立していますか?

40歳になった今、看護の仕事と生き方が重なってきたと感じています。本当に、心から、「看護ばか」だな、と。

好きなことを仕事に重ねて突き詰めていけるのは幸せです。とくに起業した今は自分で予定をコントロールできるようになったので本当にやりたいことに向けてスケジュール管理ができるようになりました。

正社員で働きにくいと感じる女性は多いのではないでしょうか。起業してライフステージに合わせて仕事をするというのも選択肢のひとつだと思います。

様々な事情で看護を離れる人も多くなってきたと感じます。そういった人たちに戻ってきてもらえる場所を作り、地域に眠っている力を引き出すことが目標でもあります。

後輩たちが輝きながら自分らしく働ける環境が整えられるよう、医師や多職種とも連携しながら、病院と地域をつないでいけたらと構想を練っています。

大好きな推し活や友達とラー活など、起業したことでプライベートの時間も充実

福井県で働く・活動する女性に向けてのメッセージ


つらい時も、楽しい時も喜怒哀楽をおもいっきり味わいながら共に生きていきましょう。自分のスキルや専門知識を持つ方は、起業でゆとり時間を有効に活用するのもおすすめです。

自分らしい働き方を見つけ、未来を切り拓いていきましょう!自分の望む人生と仕事を重ね、ライフステージに合わせて柔軟に働き方を選べる優しい福井県でありますように。

<企業情報>
株式会社ALLINUS-オリナス-
福井県鯖江市本町1-3-19-3 101
https://allinus.co.jp/

子どもの成長とともにキャリアアップ 「頼って頼られて」の関係性で チームをまとめるリーダーへ
すててこ株式会社
物流部物流課主任 菊川亜由美さん
━ パートから社員、リーダーになるまでの経緯は?

パートとして働き始め、わりと早い時期から「社員にならないか」と声をかけてもらっていました。

しかし、下の子が難聴の症状があり、「仕事よりも子育てを優先したい」と考え、申し出を断っていました。社員になりたい気持ちはありましたが、子どもとの時間を取りたいという気持ちが強かったです。

下の子が小学生になるタイミングで正社員になり、現在はチームをまとめる立場を任されています。

セールの時期に一気に3000件くらいの注文が入ったことがあって、普段動じないわたしが「この件数はさばききれない」とひるみました。ただ、そのときに、チームワークがすごく良くなったんですよね。パートも社員も関係なく、自分たちでどうしたらいいかを考えて、無事に乗り越えられました。

━ 仕事と家庭を両立するコツはなんですか?

義理の母や実家の母など、たくさんの頼る先を持っておくことだと思います。

たとえば、我が家では、仕事がある平日は義理の母に家事を任せて、土日にわたしが担当するようにしています。わたしは大雑把なところがあって、「できないものは、できない」と言っておくと、子どもや夫など誰かが代わりにしてくれます。

実家が近いので、子どもが学校を休んでいるときは実家に預けて仕事に行く、というようなこともしていました。

職場でも、頼ることは大切です。今の部署は女性が多く、小さい子どもがいたり、子育てが終わって介護が始まったりと状況はさまざま。

大変なときはお互い様、という気持ちで当たり前に助け合ってフォローし合っています。

チームのみんなとのコミュニケーションは、検品作業をしながら自然に話します!

━ どのようにリフレッシュしていますか?

昼休みに海までドライブに行きます。「午前中がんばったぞ」と思う日は、真夏でも窓を全開にして海まで車を走らせます。リフレッシュになりますし、「お昼からもがんばろう」と頭が切り替えられます。

誰も自分を褒めてくれなかったとしても、自分で自分のことを褒めてあげることって大切ですよね。

パート、社員、リーダーになって大変なこともありますが、子育てをしながら自分のキャリアも変わって行ったので「子どもに育ててもらった」みたいな感覚があります。

子どもが成長するならわたしも!この子がチャレンジするならわたしも挑戦しなきゃ!とか、ライバルのような、友達のような雰囲気で、一緒にいろいろなことを楽しみながら乗り越えてきました。

同期の高倉さんとは、仕事でもプライベートでも気の合う仲間として、一緒に出かけることも

福井県で働く・活動する女性に向けてのメッセージ


仕事もプライベートも楽しんだもん勝ちです。1人では仕事はできないので、「頼って頼られて」の関係性を作って、自分も楽しく、周りの人も楽しく、を大切に。

毎日笑顔を忘れずに働きましょう!

<企業情報>
すててこ株式会社
福井県あわら市東善寺9-55
0776-73-5258
https://suteteko.jp/

「好き」を仕事にしてデザインで福井を元気に 自分らしくいる鍵は主体性にあり
株式会社TONOSAMA
Web制作事業部 藤井季穂さん
━ デザインの仕事を始めたきっかけは?

以前からものづくりが好きで、デザイナーに興味がありました。ただ、デザインの仕事は「スキルやセンスがないと厳しい」とハードルの高さを感じて挑戦できずにいました。

しかし「ずっとこのままでいいのか。本当にやりたいことをやってみたい」と思い、退職して職業訓練校に通うことにしたんです。

学べば学ぶほどデザインの楽しさにどんどん引き込まれ、卒業後はTONOSAMAに入社。福井の店舗や企業の情報発信を支え、地域貢献ができる仕事にやりがいを感じています。

また、デザインの仕事に留まらず、地方創生事業の一環として学生と企業をつなぐイベントを企画・運営することにも携わりました。自分のスキルが地域や人とのつながりを生むきっかけになっていることがうれしいです。

行政・企業・学生が一体となったエルパでの「アースフェス」ではイベントの運営も担当

━ 仕事とプライベートの両立はどうしていますか?

プライベートでは人と会って話したりカフェに行ったりする時間が「ホッとできる時間」になっています。

とくに、不安なことやモヤモヤしていることがあるときは1人で考えずに、誰かと会って話して気持ちをスッキリさせるようにしています。仕事でも同年代と接することが多く、プライベートでも仲良くできる関係性が築けていてありがたいです。

家では、夫と家事を分担しています。「誰かのために家事をする」というよりは「2人の生活に必要な作業だから一緒にやる」という感覚をわたしも夫も持っていて、お互いの得意な家事をするという今のスタイルに至りました。

今の20代男性は家事に慣れている人も多いと思いますが、価値観が同じ人と一緒に過ごせると仕事とプライベートの両立も、よりスムーズに進められるのではないでしょうか。

━ 印象に残っている福利厚生はなんですか?

親孝行休暇です。この休暇を利用して母と古民家に泊まりに行きました。

実は、この休暇は自分が使いたくてわたし自身が提案した制度でした。というのも、会社に入ると同時に喧嘩別れのような形でひとり暮らしを始めてしまい、親と距離ができてしまっていて。

それでも母は、体調不良や困ったときはすぐに駆け付けてくれて、優しさをしみじみを感じていました。

結婚したら親と住むことはなくなると改めて思ったときに、「親子の思い出をいっぱい作っておきたい」と考え、親孝行休暇を会社に提案して、母娘旅行に出ました。

親孝行休暇を使って母と若狭へ。久しぶりの母娘水入らずで、母もとても喜んでくれました

昨年結婚し、仕事の楽しみと同じくらい、夫婦としての新しい日々や、これから築いていく家庭の時間も大切にしたいと思っています。さらに、今後家族が増えることを考えると、まだ想像できないこともたくさんありますが、ワクワクしながら未来を心待ちにしています。

福井県で働く・活動する女性に向けてのメッセージ


「働きやすさ」の尺度は人によって違いますが、主体的に周囲に働きかけることによって自分らしく仕事ができる環境を作ることができます。

福井でキラキラと働く女性に刺激をもらいながら、仕事や子育てを楽しんでいきましょう。

<企業情報>
株式会社TONOSAMA
福井県福井市西木田2-10-28
https://tono-sama.net/

【本企画に関するお問合せ】
福井県未来創造部女性活躍課
福井市大手3丁目17-1
0776-20-0319
▶女性活躍課ホームページ
▶ふくい働く女性応援サイト

※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

ふーぽ編集部
writer : ふーぽ編集部

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