江戸時代から続く福井市の老舗餅店「大吉餅」。“朝づき“の餅づくりの現場にお邪魔しました。

江戸時代から続く福井市の老舗餅店「大吉餅」。“朝づき“の餅づくりの現場にお邪魔しました。

こんにちは、ふーぽ編集部です。

朝早くから始まる餅づくり。

今回は、江戸時代から続く福井市の老舗餅店「大吉餅」の“朝づき”の餅づくりの現場を訪れました。

お餅と会話をしています。

言葉の要らない連携プレーで大福やあべかわ餅を次々に仕上げていく

 

朝7時。

まだ薄暗い厨房では、蒸し上がったばかりのもち米が勢いよく湯気を上げていました。

2升ずつ蒸し上がるごとに餅つき機へ。

その日に販売する分だけの米をつく「朝づき」の餅づくりは、昔から変わらない店の風景です。

 

福井市の松本通り、旧街道沿いに立つ「大吉餅」は、江戸時代後期に創業し、当代の森眞一郎さんで9代目になります。

福井震災の時に奇跡的に焼け残っていたという鬼瓦。今でも家宝として箱に入れ、大切に保管している

 

今は眞一郎さんと10代目の淳一郎さん、叔母の典子さんが厨房に立ち、眞一郎さんの妻・紀美子さんが店番を務めます。

店頭に立つ紀美子さん。昔ながらの対面販売を今も続けている

 

最初に店頭に並んだのは、真っ白な丸餅。

「最近は少なくなりましたが、『月参り』のお供え物として買いに来られるお客さんのために、朝一でお出ししています」と紀美子さん。

休む間もなく、厨房ではあべかわ餅づくりが始まっていました。

つき立ての餅を箱に伸ばしてあべかわ餅に

 

眞一郎さんは餅つき機の前に座り、時折水を含ませながら、餅を返す作業を繰り返します。

「肌触りが絹のように変わる瞬間があるんです。季節や気温によって水の含み具合も変わるから、『今日はどのくらい要るんや?』とお餅に聞いてみるんです。必ず返事が返ってきますよ」と眞一郎さんは優しく微笑みます。

 

餅つきの傍ら、コンロにかけた大鍋の中で、ぐつぐつとあんが煮えています。

「あんも音でわかるんです。耳を澄ませると、ちょうどいい頃合いを知らせてくれます」。

打楽器演奏が趣味だという眞一郎さん。

その研ぎ澄まされた感性は、餅づくりにも発揮されています。

蒸し立てのもち米に黒豆を混ぜてとぼ餅に。一秒を争う素早い作業が美味しさの秘訣

 

県産のカグラモチとタンチョウモチの2種のもち米を使用し、食品添加物は一切使いません。

配合や水加減を調整しながら仕上げた餅の消費期限は一日限りですが、この味を求めて遠方から来る客も少なくありません。

 

代々伝わる手法を守り継ぐ一方、淳一郎さんは新たな商品開発にも挑戦しています。

「珈琲大福やとみつ金時のお餅(冬期限定)などは、生産者の方と知り合ったことで生まれた商品です。人との出会いから新たな発想が生まれ、若い世代のお客さんも増えていますね」。

SNSでの情報発信も、新たな試みの一つです。

つき立て熱々の餅を優しく丸めながらあんを入れ込む

 

基本的な製法を大切にしながら、しなやかに地域や時代に寄り添う。

「大吉餅」のシンプルな美味しさは、そんな想いに支えられています。

個包装はせずに、出来立てを店頭に。人気のくるみ大福や黒豆大福(各税込120 円)は早めの時間に行って確保したい

大吉餅(だいきちもち)

福井県福井市松本2-2-2
☎0776-22-3221
【営】7:30 ~ 18:30(日曜~17:30)
【休】木曜、第3水曜
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writer : ふーぽ編集部

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