今あるものを大切に。サステイナブルなファッションに取り組む福井の企業・団体を紹介。

今あるものを大切に。サステイナブルなファッションに取り組む福井の企業・団体を紹介。

こんにちは、ふーぽ編集部です。

リメイクやアップサイクルなど、ファッションにも“サステナブル”が求められています。

今回は、再生素材や古着を取り入れたファッションに取り組む県内の企業や団体を訪ねます。

T.K GARMENT SUPPLY(ティーケーガーメントサプライ)

ジャケットやパンツなど、集めたデニムは1,000点以上あるそう

福井で循環するデニム再生の物語。

「T.K GARMENT SUPPLY」では40年以上前からアメリカで買い付けた古着を販売してきました。

さまざまな年代の生地を組み合わせた1着

その中で、破れたり日本人のサイズに合わない服を再生させるべく、2000年頃からリメイクをスタート。

平均年齢70歳のベテラン職人たちが古着を一度解体し、新たなデザインに生まれ変わらせます

その際、切り落とした端切れもパッチワークにするなどして無駄なく活用しています。

昨年11月に開催されたイベント「ぐるぐるふくい」で、リメイク商品を販売

店主の竹内宏之さんは県内外のサステナブルに関するイベントへ積極的に参加し、リメイクの楽しさを伝えながら、ファッション業界に関わる人たちとのつながりを広げてきました。

「福井の中だけで循環できるシステム作り」を目標に、リメイク時の刺繍や染色などはできるだけ県内の職人や工房に依頼し、地域に根ざしたものづくりを大切にしています。

「お気に入りの洋服をリメイクしたい時は、気軽に相談してください」と笑顔で話す竹内さん。

店舗に持参すれば、服やバッグ、小物などを別のアイテムに作り変えてくれます

「USテント」で作った鞄は、撥水加工もばっちりのアーミー仕様

新品に買い替えるのではなく、今あるものを大切に使い続けることが信条

「100年前の生地を、100年愛される商品に」を軸に、これからもリメイクに力を注いでいきます。

竹内さんのデニムへの愛情が、次の100年につながるファッションを生み出しています。

T.K GARMENT SUPPLY(ティーケー ガーメント サプライ)

福井県福井市羽水1-108-2
☎0776-63-5373
※予約制
ホームページ
Instagram

 

TONKAN terrace(トンカンテラス)/Anomiana(アノミアーナ)

「3種サイズのボタン」税込660円や「カラビナ」税込550円(トンカンテラスで販売)

海の未来を創るアクセサリー。

若狭湾を拠点に海ごみ問題の解決をめざす団体「アノミアーナ」は、海洋プラごみが散乱した海岸を綺麗にしたいと願う、海好きの女性たちが集まって発足しました。

釣り糸や包装袋などが散乱する小浜市阿納尻交差点近くのビーチ

昨年は「お散歩ビーチクリーン」を春から秋にかけて月2回ほど実施。

1年間で6320リットルものごみが集まりました。

ペットボトルや漁具などは洗浄・粉砕されて原料となり、県内外のメーカーで新たな商品へとアップサイクルされています。

黄色や赤、青などそのままの色を生かして商品をつくります

その一つが福井市にある「トンカンテラス」

店主の黒田悠生さんが地域課題に取り組む工房の準備をしていたところ、アノミアーナの活動に共感し協力を始めました。

自身もビーチクリーンに参加し、回収したプラスチックを色ごとに分別。

その後、粉砕してカラフルなボタンやブレスレットなどに加工して販売しています。

ワークショップも開催し、海洋プラスチックを使ったアクセサリーやコースター作りの体験を通じてリサイクルの過程を“見える化”

サステナブルであることの大切さと新たに生まれる価値を多くの人に伝えています。

2月に開催した「お散歩ビーチクリーン」は学生も含む8名が参加し、軽トラ2台分の海ごみを回収しました

アノミアーナ主催のビーチクリーンは2025年も実施予定。

誰もが気軽に参加できる環境を整え、海をきれいにしながら、ごみの行方やものの価値を考えるきっかけを提供していきます

マーブル模様のカラビナやブレスレットをファッションに取り入れて、楽しみながら海を守る一歩を踏み出したい。

TONKAN terrace(トンカンテラス)

福井県福井市高木中央1-1501
☎050-8883-9252
【営】金・土曜10:00~17:00
ホームページ
Instagram

Anomiana(アノミアーナ)

✉info@anomiana.org
ホームページ
Instagram

 

xanji(ハンジ)

「stationery bag」税込2,500円は全8色で、財布やキーケース、メモなどを入れるのにぴったり。オンラインでのみ販売

循環する素材で環境にやさしい鞄を。

再生ポリエステル生地を使用した淡い色合いが美しい「xanji」のバッグ。

店主の広瀬友香さんがビーチクリーンに参加する中で「自分にできることはないか」と考え、2020年に販売をスタートしました。

 

デザインは自ら手がけており、廃棄されるペットボトルを生地として再生し、福井の縫製工場で製品にしています

シースルー生地のしなやかさや強度はポリエステルと同様で、耐久性も高い。

さらに、製造過程でのCO2排出も抑えられ、環境負荷の軽減にもつながっているといいます。

 

大阪や東京など県外でもPOPUPを開き、世代を問わず多くの人々に届けています。

国内で回収されたペットボトルを粉砕し再生ポリエステル生地に

生地だけでなく、タグも再生ポリエステルで。バッグを通して、少しでも環境問題を意識するきっかけになれば」と話す広瀬さん。

気軽にエコを意識してもらうため、日常使いしやすいシンプルなデザインでいて、ファッション性の高いものを追及しています。

さまざまなシーンで活躍し、さりげなく環境保護に貢献できるアイテムです。

xanji(ハンジ)

Instagram
販売サイト

 

カズマ

「matect」の人気商品のひとつ「携帯バッグ」税込3,960円は、グレーやピンクなど全7色。ブックカバーやマルチケースなどもあり、店舗と通販サイト「TateYokoタテヨコ」で販売

カーテンの“生地耳”が連なる美しいフリンジ。

カーテンの製造を手がける「カズマ」の工場では、毎日450〜500kg、年間約180tもの生地端材が廃棄されています。

2022年に社内で立ち上げた「私たちの未来図プロジェクト」では、生産時に出る「生地耳」を生かした雑貨作りに挑戦。

生地耳は、50cm縫い合わせるのに1時間かかるほど難易度が高い。

 

障がい者就労支援事業所に協力を依頼し、カズマ社員がミシンを持ち込んで技術指導を重ね、試行錯誤の末、今年2月に「matect(マテクト)」の販売を開始しました。

携帯バッグやポーチなど、遮光カーテンの約1.5cm幅の生地耳を何層にも重ねたフリンジのデザインが「matect」のシグネチャー。

遮光生地ならではのもふもふとしたボリューム感と、黒い糸のアクセントがデザイン性を高め、厚みがあり丈夫な仕上がりになっています。

「matect」の誕生によって、年間の廃棄量を年間130tに減らすことができました

廃棄されるはずの生地が、サステナブルなアイテムに生まれ変わり、雇用も生み出します

より良い社会につながる、エコだけじゃないサステナブルなものづくりが生まれています。

カズマ

福井県福井市八重巻町105
☎0776-56-4006
【営】8:30~17:30
ホームページ
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※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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writer : ふーぽ編集部

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