福井の魅力発信は「『福井に絶対こないで』でいきましょう」と若新さん。【若新雄純の変点観測】

福井の魅力発信は「『福井に絶対こないで』でいきましょう」と若新さん。【若新雄純の変点観測】

福井若狭町出身でコメンテーターや大学教員として活動する若新雄純さんに、ふーぽが密着する『若新雄純の変点観測online(オンライン)』。

福井の各メディアで若新さんが放つ、「普通」とは少し違ったスタンスの発言を観測していきます。

第3回は、福井テレビで4/1の深夜に生放送された「県民おしゃべり じゃみじゃみ(仮)」での変点観測です!

※メーン写真は、左から福井テレビ・坂本アナ、若新さん、津田さん、Kazuさん

収録スタジオでは緑色の背景を使用して撮影。特殊効果により、テレビ画面では「じゃみじゃみ」がバックに。

この実験番組の第1回が放送されたのは、昨年2018年の同時期。
ウーマンラッシュアワーの村本さんがゲストでした。【⇒第1回の放送についてはこちら】

生放送にも関わらず、台本なしのぶっつけ本番アドリブ進行。また放送中に視聴者からコメントが投稿され、出演者たちはそのコメントを見ながらトークを展開しました。


そして今回、栄えある第2回のゲストは俳優の津田寛治さん と YoutuberのKazuさん!! お二人とも福井市出身です。

生放送の開始時間は深夜1時25分。ふーぽも深夜のスタジオにお邪魔してきました!

一応番組にはおおまかなテーマがあり、今回は「福井人にとって“目立つ”ということについて」

俳優Youtuberという、どうやっても目立ってしまう人たちを招いた回ならではのテーマですね。

 

若新さん
「おふたりとも昔から目立ちたがりだったんですか?」


Kazuさん

「小学校のころは、まったく目立たない子どもでした。友達もいなくて、休み時間に学校の周りを2、3週走ったり、一人でネリ消しつくってましたね(笑)。」

 

若新さん
「それは意外です。まぁ、よく言って“変人”ですね!(笑)。だけどテレビの世界をみてておもったのが、成功している人ってちょっとズレてるとこがある気がしますね」


津田さん
「それはある! スポーツができたり、顔がよかったりとかで子どものころ人気だった人って、成長したらフツーな大人になってるケースが多い気がするなぁ」


若新さん

「津田さんはどうだったんですか?」

津田さん
「僕は女子からキモイって言われてましたね(笑)。何考えてるかわかんない、って言われたり。いつも空気読まない発言してましたし」

若新さん
「これって、ある意味すごく希望のある話ですよね。そういう不思議な領域にいっていた人の方が、オトナになってから、突き抜けた人になれるのかも

若新さん
「ネリ消し専門だったKazuさんが、大人気youtuberになった転機は?」

Kazuさん
「あるときyoutubeをふと見たら、芸能人でもない人が商品の紹介をしてて、すごいなって。自分もやってみたい!って思ったんですよ。もともと人としゃべるのが苦手だったので、しゃべりを磨きたいって思いもありました」

若新さん
「急に目立つ側にいったわけですけど、周りの人に叩かれるという不安はなかったんですか?」

Kazuさん
「不安はいっぱいあったんで、誰にも言わずにやり始めました」

津田さん
周りに知られず、世界に向けて発信するって、すごいね。 ネットだとそれができるんだ!」


ここで視聴者から

「福井では外に出たら、知り合いに会い過ぎる」
「福井では(目立つやつとか)一度目をつけられたら、終わり」

とのコメントが。

 

若新さん
「あー、なるほど。福井の人は目立つのが嫌っていうより、目をつけられて身近な人にあれこれ言われるってのが嫌なのかもね。何かやったらすぐに噂が広まるし

津田さん
「言ってみれば、ムラ社会ってことですよね。だけどムラ社会にはまた良さもあって、お互いがよく知っていてお互いを見ているからこそ、変な犯罪が起きにくいとか。一長一短ですね。」

津田さん
「僕が県外で出て感じたのは、福井の人は自分から目立つことを、“はしたない”と思ってるんだなってことです。つまり、自分をアピールせずに他の人を立てることが美徳なんです。奥ゆかしいというか」

若新さん
「僕は小学生のころ、学芸会の劇なんかでどうしても自分が主役をやりたいといって聞かない子どもでしたね。先生には「その考えだと、社会で生きていけないぞ」っていわれてました」

 

またも視聴者からのコメント。

「自分は主役なんて絶対やりたくなかった。しみじみ福井人だな」

 

津田さん
「こういうのが福井のスピリッツなんですよ。日本全国の中でも主役にはなりたくない。それが美徳。自分から福井の良さをアピールするなんて美しくないんですよ。だけど他の県から、「福井ってすごい!」って言われたいという(笑)」

若新さん
自分から発信するんじゃなくて、言われるのをずっと待ってると。でも、これまで待ち過ぎたせいで、全国の中での知名度ではほぼビリ争いですよね・・・。」

 

津田さん
「東京で仕事してて、よく言われるのは 福井は「人」がいいってこと。これは本当によく言われますね」


Kazuさん
「僕の番組の県外の視聴者も、福井の人はいい人ってすごく言います。福井に来て困ってたら車に乗せて送ってもらったエピソードも聞きましたよ」


視聴者コメント。

「福井って特にここだっていうものはないけど、心の底からいい人って思える人がいる」

 

若新さん
「目立つ名所や人物があることよりもも、なにげない日常の中でまわりの人が普通に助けてくれるっていうのは魅力なのかも」

津田さん
だからこそ、住まないと福井の良さってなかなかわからないんです。県外から福井に転勤してきた人たちからは、メチャクチャ気に入って福井のファンになる人が多いんですよ」

Kazuさん
「僕は、去年の大雪の時に、福井の人って本当にいいなぁって実感しましたね。車が雪でスタックすれば、近所の人たちがワァーって集まって車を押したり雪をどけたり。そんなのが普通に見られましたね」

若新さん
「何もない時にはみんな前に出たがらないけれど、誰かがピンチの時とか事件が起きたときには、すぐに出てきて手を差し伸べてくれるんだ」

津田さん
「そうそう、それも人のためだから前に出れるんやって。自分が自分がって、何もないときにバァーっと前に出ると、はしたない!(笑)」


若新さん

「今日は、福井での上手な目立ち方がわかりましたね。みんなが困っている時やピンチの時、誰もやりたがらない時に、『じゃあ僕がやります!』って一歩前に出ると、はしたなくない。みんなから褒められながら上品に主役になれる!(笑)」

放送終盤には、視聴者からのコメントをどんどん取り上げていきました。



若新さん

「福井のこれからについて語ってほしいというコメントが多いですけど、そもそも福井って変わっていく必要あるんですかね?」


津田さん

「福井は自己アピールが下手やってよく言われるけど、今の福井でも十分幸せやし、いいところやって満足してるからやと思うわ」

Kazuさん
「駅前の再開発が進んでますけど、残すべきところは残してほしいなって。ガレリア元町の雰囲気とか僕好きなんですけどね。」

 

※視聴者コメント

「金沢はおしゃれだけど、福井にはそうなってほしくない」

「単に県外のものを輸入するのは嫌だな」

 

若新さん
「福井が発展するにしても、他の県のものを取り入れて、福井らしさがなくなるのはは望んでないってことなんですかね」

Kazuさん
東京とか他の都会のマネをするのもお金かかりますし。福井今そんなにお金ないですよね・・・」

津田さん
「僕が若いころは、地方都市の例に漏れず、福井も軒並み東京をマネしようとしてた印象やね。東京っぽくなればすべて良しみたいな」


若新さん

「東京とかで流行ってるものをコピーすれば、先例もあるから大きく間違わないけど、地元のモノをおしゃれにアピールするのって難しい気がする。


津田さん

「誰も知らんくて地味やけど、こんな素敵な街があるって、しな〜っと周りの人に気づいてもらうってのが福井らしいやり方やなって気がするのぉ。」

若新さん
「そうなると新幹線が通っても、『福井に来てください』なんて当たり前のアピールするんじゃなくて、逆に『福井に来んといてください!』って全国に向けて発信したほうがいいかも。『幸福度がめっちゃ高い福井で、ぼくらはぼくらで勝手にやってますから、来んといて』って。

そう言われた他県のほうは、『福井に一体何があるんだろう』って注目するよね。ほっといても向こうから来てもらえそう(笑)」

そんなこんなで約1時間の生放送は無事に終了。

放送中に寄せられたコメントは、約1,300通! 真夜中にも関わらず、多くの人が参加しました。


控室に戻った若新さんに生放送を終えての感想を聞くと、

「福井というつながりで出演者も視聴者も、ゆるい雰囲気を楽しんでもらえたんじゃないですかね。
この番組は、ネットが普及して世界中の誰とでもつながれる時代に、あえて福井県内だけでつながるっていう実験。安心感のある身内だけでつながるからこそ、今までにないおもしろさが出るんじゃないかと思ったんです。
これまでの2回の放送でだいぶカタチになってきたんで、これからも続けていきたいですね。」

と手応えありの様子でした。

放送中、福井弁丸出しでノリノリで話していた津田さんも終了後、
「まるで近所の兄ちゃん同士で雑談しているみたいなユルさが楽しかったね。またぜひやりましょう」


普段は早寝早起きだというカズさんは
「テレビもコメントもらいながら、こんな風に双方向な感じでやると面白いですね。まだまだ可能性ありますね」と力を込めていました。


今回の放送の反響しだいでは、第3回が放送される日も近いかもしれませんね!


(この記事は実際の放送の内容をもとに再構成しております)

※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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