人気作家・島田雅彦さんの新刊「絶望キャラメル」は福井県大野市がモデルだって知ってた!?

人気作家・島田雅彦さんの新刊「絶望キャラメル」は福井県大野市がモデルだって知ってた!?

こんにちは、ふーぽ編集部のゆきもりです。

作家の島田雅彦さんを、ご存知でしょうか?

1983年東京外国語大学在学中に「優しいサヨクのための嬉遊曲」が芥川賞候補になり、その後、数多くの小説を発表している人気作家です。

世相をシニカルに切り取る作風と、その美男子っぷりに「文壇の貴公子」と呼ばれております。

そんな島田さんの著作「絶望キャラメル」が、今年6月に発刊されました。

昨年、月刊誌「文藝」に連載された作品が、このたび単行本化されたものです。

「優しいサヨクのための嬉遊曲」以来、30年ぶりの青春小説となるこの作品は、「葦原(あしはら)」という、地方のさびれた町に住む高校生の男女4人と、都会から故郷に戻ったワケあり僧侶が織り成す、地方再生ストーリー

この舞台となっている「葦原」という町。
実は福井県の大野市をモデルに着想されたというから、福井人には嬉しすぎますね♡

島田さんは、3年前にテレビ番組の取材で初めて大野市を訪れた際、寺町の佇まいが美しく、水が良いから酒や米も旨い。住む人たちの人当りも水のように柔らかく感じましたと語ってくれています。

その後も大野の風景が頭から離れず、この小説の舞台として登場することとなったそう。

本をめくると、なんと人気漫画家東村アキコさん漫画がイントロについています!

読み進めると、

「石畳の道に並ぶ朝市」
「造り酒屋の玄関脇から湧き出る清水」
「見上げると小高い山の上には城がそびえる」

など、福井人にとっては「あそこかな?」とすぐに思い浮かべられる風景描写が出てくるのが、くすぐられどころです!


田舎町で退屈な日々を送っていた高校生たちが、突如、甲子園を目指すことになったり、アイドルとして芸能界に売り込みをかけられることになったり。

奇想天外ながらもどこかリアルな「原石発掘プロジェクト」が展開されるストーリーには、「田舎に甘んじることなく、世界を自分のなかに収めてほしい」と願う、島田さんからのエールが込められています。

タイトルの「絶望キャラメル」の意味は、“絶望は噛めば噛むほど甘くなる”というもの。

“絶望的”な田舎町に住む若者がどう変わっていくかは、ぜひ本の中でお楽しみください!

「絶望キャラメル」/島田雅彦著  河出書房新社 1,728円(税込)

 

※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

雪森
writer : 雪森

神出鬼没に福井の「あら、すてき」「これ、いいんじゃない?」スポットをすり抜けます。過敏なジャンルはファッション、バブリーな人やモノ、昭和の残り香、フランス、からだによいこと系。
いつか、ふーぽ海外取材をしたいともくろんでいます。

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