福井県住みます芸人の笑福亭笑生。柿の収穫しました～。【福井よしもと芸人日記】

 

 笑生 「碧志、良いか？柿の実は凄く高い所にあるから長いハサミじゃないと切れないんや。ほやけど長いハサミは危ないで絶対1人で触ったらあかんよ？」

 

 碧志 「うんわかった」

 

 笑生 「いや、わかってないなぁ！」

 

 碧志 「パパ！ハサミ持ったとこ写真撮って！カッコいいから！ピース！」

 

 笑生 「はいはいパシャ」

 

 

撮った写真の感想は「これ目線ドコ見とんねん！」でしたが息子にはカッコ良く撮れたよと優しい嘘をついた…。

碧志こんな大人にはなるなよ…。

 

本当に危ないので柿取りをじーじとばーばにも手伝ってもらう事に。

僕が長ハサミを手にするとじーじが凄い勢いで走って来て、

 

 じーじ 「子どもに長ハサミは危ない！ 」

 

 笑生  「いつまで子ども扱いすんねん」

 

 じーじ 「いつまでも俺の子どもや」

 

絶対意味が違うと思うのですが、ちょっとホッコリしたのでそのままじーじに長ハサミを使って柿を取って貰う事に。

 

 じーじ 「あおしちゃ〜ん、今からじーじが美味しい柿をこのハサミで取ってあげまちゅよ〜」

 

 

 碧志 「じーじ見て！ 柿、手で取れたよ！ 」

良かったなと呟いたじーじの背中は少し寂しそうだった…。

 

僕は息子に近寄り、パパはもっと高い取りにくいところも取れる、と言うと息子がキラキラした目で、

 

 碧志 「パパ凄い！ ねえねえ、ならあそこの取ってあの高いとこのヤツ！」

 

見上げると確かに高い、、、。

ちょっと難しいけど可愛い息子の頼みだ。

ここはカッコいいパパにならなければ！

 

背伸びして足ぷるぷるさせながら、息子には平気な顔して柿の実に手を伸ばす。

足はもうつま先立ちで限界を迎えようとしている。

伸ばした腕も関節のところからじんじんと痛みが出て、あぁこれは無理かと諦めかけると、

 

 碧志 「パパ頑張って！」

 

 

この一言に再度気持ちを奮い立たせ、さらにつま先を立てもう一伸ばし…

 

掴んだ！

柿の実を掴んだ！

 

やった！！

やはり息子の応援は何にも勝るやったよ碧志！！！

パパは君の為に頑張ったよ！！！！

 

 

太陽の光をたっぷり浴びて良く太った実は掴んだ瞬間パキッと言う音を出し…

枝ごと折れた…。

 

 

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落ちた恥ずかしさに無言で立ち上がり歩き出す僕に息子が声をかける。

 

 碧志 「パパ…ダサいよ」

 

息子よ、そりゃないよ。

 

 

散々な目に合って手に入れた物は、土の付いた柿の実とその実を渡され困惑した息子のぎこちないピース写真でした…。