【プレゼント付】「まさか」に備えて知っておこう。福井豪雨から20年。今、知っておくべき川のこと~流域治水について~

【プレゼント付】「まさか」に備えて知っておこう。福井豪雨から20年。今、知っておくべき川のこと~流域治水について~

こんにちは、ふーぽ編集部のMです。

今年は「福井豪雨」から20年ですね。

これまで経験したことがないような大雨が増えている昨今、私たちの暮らしを守るために、今知っておくべき川のことについてふーぽ編集部と一緒に学んでみませんか?

最後にクイズもありますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。

また、最後にプレゼント情報もあるのでお楽しみに♪

ぜひ最後までご覧になってくださいね。

福井の「川」について

みなさんは普段「川」を意識したことはありますか?

水道の蛇口をひねれば水がでるのも、米や野菜が育つのも本当は川のお陰。

工業生産に必要な水も川から供給されています。でも、あまりに当たり前のことなので、そのありがたさをつい忘れがちですよね。

 

福井県内にはたくさんの川があり、国や県、市町が重要と指定しているものだけで、実に271もの川があるんです。

その中で、最も長い川が「九頭竜川」

九頭竜川

そのほかにも、「竹田川」や「足羽川」、敦賀の「笙の川」、若狭を流れる「北川」「南川」など大きな川が福井県内には流れています。

これらの川が枝分かれし、私たちが暮らす福井県全土に豊かな恵みをもたらしています。

「福井県の河川」について | 福井県ホームページ

 

川の恐ろしさを、今一度思い出してみよう

福井豪雨 足羽川破堤

「福井豪雨」は20年前の2004(平成16)年7月に福井県が見舞われた豪雨による災害です。

足羽川流域を中心とした狭い範囲に、想像を絶する大量の雨が降り、美山町では1時間に87mmもの雨量を観測。

福井市でも時間雨量75mmという観測史上最大の雨が降り、ついに足羽川左岸堤防が決壊、町は濁流にのみ込まれました。

 

ふーぽをご覧になっている方でも、実際に被害に遭われた方も多いかと思います。

調査によると、避難情報を聞いても、半数以上の方が「まさか本当に決壊すると思っていなかった」と回答したそう。

私自身もどこか他人事で、自分の家は大丈夫だろうと過信していましたが、実際は足羽川にほど近い実家の家族は避難所にお世話になりました。

 

大雨による災害を防ぐための「治水対策」は?

テレビや新聞でよく耳にする「治水(ちすい)という言葉をご存じですか?

「治水」とは水害を防ぐための取り組みで、「水を治める=おとなしくさせる」という意味で、洪水などによる災害から私たちの生命や財産、生活を守ることを言います。

では、福井県では、どんな「治水対策」を行っているのでしょうか?

◆河川改修


堤防、治水施設の整備のほか、県内各地で長い年月をかけ、下記の整備が進んでいます。

  • 「河道掘削(かどうくっさく)」
    洪水時の水位を低下させるため、河道を掘って水が流れる面積を広くする
  • 「河道拡幅(かどうかくふく)」
    川幅を広げる
  • 「放水路(ほうすいろ)」
    新しく川を掘り、洪水が起こった川の水をより大きく安全な川や海に流す

底喰川の整備(河道の掘削・拡幅)

吉野瀬川放水路

 

◆ダム整備


ダムとは、河川の上流で流れをせき止めて、広範囲の山林に降った大雨をためるための施設で、下流の河川に安全な水量だけを少しずつ放流する(洪水調節する)ことで、地域を洪水被害から守ることができます。

福井県内には、18基のダムがあり、そのうち洪水調節を主な目的としたダムは10基あります
⇒「福井県管理のダム」について」/ 福井県ホームページ

広野ダム

また、特に甚大な被害を受けた福井豪雨に対しては、福井豪雨級の災害を防ぐための治水対策も行っています。

主な対策として、足羽川の河川改修事業(足羽川河川激甚災害対策特別緊急事業)や足羽川ダムの建設などを行っています。

《足羽川の河川改修事業》

足羽川の市街地部は川幅を広げることが困難なことから、河床(川底)を平均約2m掘ってたくさんの水量を流せるようにしました。

治水機能の確保はもちろん、自然環境への配慮、桜堤の保全、更なる地域振興の可能性という観点から、良好な河川空間を確保するための改修が行われています。

その結果、現在の足羽川沿いでは生き物の生育環境を守りながら、美しい景観を見ることができます。

《足羽川ダム建設》

2029年度完成予定の足羽川ダムは、洪水専用の「流水型ダム」。大雨が降った時だけダムに水をためて、終われば下流に安全に水を流します。

流水型ダムとしては日本最大規模です!
⇒足羽川ダムについて/国土交通省 近畿地方整備局 足羽川ダム工事事務所

足羽川ダム工事現場

\豆知識/

ダムには、大雨などの際に洪水を防ぐために下流への水量を調整する「治水ダム」、川の水を貯めて発電やかんがい用水等に利用する「利水ダム」、両方の役割を備える「多目的ダム」があります。流水型ダムは洪水専用の治水ダムです。

 

「まさか」に備えた、これからの治水対策「流域治水」を知ろう

2022年8月大雨で南越前町の鹿蒜川が氾濫

近年、雨の降り方が変化してきており、災害も激甚化・頻発化しています。

福井豪雨など過去の災害の経験をいかし、行政でハード面の対策はもちろん行われていますが、それだけでは追い付かない状況になっています。そこで、出てきた考えが「流域治水」です。

流域治水イメージ(引用元:国土交通省 流域治水

「流域治水」とは、川の周りの地域全体(=流域)、で洪水を防ぐ方法です。

堤防を作るなど従来の洪水対策だけでなく、行政や企業、そこに住む人々が協力して、地域全体で安全な暮らしを守ることを言います。

今回は、福井県が取り組んでいる「流域治水」について県河川課に教えていただきました。

 

福井県の具体的な「流域治水」の取り組みは?

福井県では、以下の3つの指針で流域治水について取り組んでいます。

  1. 「氾濫をできるだけ防ぐための対策」
  2. 「被害対象を減少させるための対策」
  3. 「被害の軽減、早期復旧復興のための対策」

それぞれ詳しくご紹介します。

①「氾濫をできるだけ防ぐための対策」


氾濫をできるだけ防ぐため、従来から進めている河川改修、ダム整備に加え、いろいろな対策を行っています。

 

《公園貯留・校庭貯留》
大雨が降った際に、雨水を一時的に公園内や校庭内に貯めて、流出量を減らすことで地域の浸水被害を軽減します。

こちらの公園の地下では雨水を貯留できるようになっています。

福井市若草公園を活用した雨水の貯留(公園貯留)工事の様子

若草公演 施工後

こちらの学校では、グラウンドの周囲にコンクリートの壁を設けて、大雨時にグラウンド内に降った雨水を一時的に貯留できるようにしています。

《田んぼダム》

右が田んぼダムの取り組みあり。排水口の流量調整版がついています

田んぼに稲の育成に問題のない程度の水を一時的に貯める「田んぼダム」の取り組みも推進されています。

②「被害対象を減少させるための対策」


大雨により川が氾濫した場合を想定して、被害を回避するためのまちづくりや住まい方の工夫を提案しています。

 

《「輪中堤(わじゅうてい)」の整備》

江古川の輪中堤

(輪中堤イメージ)輪中堤や宅地嵩上げを効率的に短期間で実施することにより、家屋の浸水被害を解消します(引用元:国土交通省 河川事業概要2024)

一般的な堤防は河川沿いに整備されますが、宅地の周囲を囲むように”輪中堤”を整備することで、効率的に短期間で家屋の浸水被害を解消しています。

※整備エリア:小浜市江古川、南越前町鹿蒜川

 

③ 「被害の軽減、早期復旧復興のための対策」


被害を軽減するため、浸水が想定される区域において高床化して建築するなど工夫しています。

《建物の高床式化》

福井県年縞博物館も高床化

《洪水ハザードマップ》

もしもの事態に、迅速に正しい対応ができるように、住民の防災意識向上のための取り組みをしています。

例えば洪水ハザードマップとは、地図上に、大雨により河川が氾濫し、堤防が決壊したときの浸水の範囲や浸水の深さを示した地図と市町の避難場所等の各種情報を分かりやすく表示したもので、各市町から公表されています。

水害ハザード情報 | 福井県ホームページ

【改めてこちらもチェック】
流域治水って? みんなで守る くらしの安全 | 福井県ホームページ

 

わたしたちの日常の中でできる「流域治水」の取り組みは?

「もしも」の時のために、私たちができる身近なことも覚えておきましょう♪

 

◆大雨の時には水を1度に流さない


豪雨の時は、大量の雨水が下水に流れ込みます。ご自宅で、水回りからゴボゴボという音がすることがありますよね。

こんな時にお風呂の栓を抜くなど、大量の水を流すと、下水道施設の被害や下水の逆流につながります。

大雨の時には、お風呂や洗濯、台所などの生活排水は控えましょう。

 

◆雨水タンク・止水板の設置


福井市では、中心市街地の浸水被害軽減を目的として雨水タンク・止水板を設置する費用の一部を補助しています。
⇒福井市浸水防除施設設置費補助金の案内

 

◆洪水ハザードマップで事前に避難場所を確認


河川の氾濫する危険がせまり、いざ避難が必要となる時に、すばやく安全に避難ができるよう、日頃から自宅や職場等の周辺について、洪水ハザードマップを活用し、浸水時の状況や避難場所について確認をしておきましょう。

水害ハザード情報 | 福井県ホームページ

 

「流域治水」の輪を広げるために

◆流域治水リーフレットの作成


流域治水を自分ごととするため、学生と連携して流域治水リーフレットを作成。幅広い世代に理解してもらえる内容となっており、県内各所にて配布しています。

◆現場でトーク


県では、自治会や公民館、企業などに説明に出向く「現場でトーク」を実施しています。「県民一体となった治水対策」として、流域治水に関心のある方、団体の皆様は、下記よりお申し込みください。

現場でトーク | 福井県ホームページ

 

川を身近に感じよう。福井県内の川・湖アクティビティスポット

流域治水について学んだあとは、川をより身近に感じられるスポットについてご紹介します。

まずご紹介したいのが、2024年3月に足羽川に架かる福井市の幸橋北詰にオープンした「ヨリバ」です。

こちらでは、キャンプやバーベキュー、ウォータースポーツ「SUP」、水上自転車体験など様々な体験を企画しています。

ヨリバホームページ

また、坂井市の竹田川や若狭町の河内川ダム湖ではカヤック体験もできます。

竹田川公園のカヤック体験会

河内川ダム湖のカヤック

永平寺町鳴鹿にある「シカノバ」でも、緩やかな九頭竜川の美しい風景を眺めながらカヤックやSUPを楽しめます。

九頭竜川パドリングセンターホームページ

 

川が遊びの舞台になっていることを知ると、川がグッと身近になりますね。

全問回答できるかな?福井の川に関するクイズ!

最後に「福井の川」に関するクイズをご準備しました。

ぜひチャレンジしてみてください!

Q.福井の川クイズ
  1. 福井県で一番長い川は?
  2. 足羽川に2024年3月オープンした施設の名前は?
  3. 流域に住むすべての人が力を合わせて治水に取り組むことを何と言う?
  4. 田んぼに水を一時的に貯める流域治水の取り組みは?
  5. 河川の氾濫のおそれがあるときに、素早く安全に避難ができるようにするため、日頃から浸水時の状況や避難場所を確認しておくと良いものは?

 

\A.回答はこちらをタップ/
【1の回答】九頭竜川
【2の回答】ヨリバ
【3の回答】流域治水
【4の回答】田んぼダム
【5の回答】洪水ハザードマップ.

 


いかがでしたか?

私たち一人一人が治水を自分事として捉え、できることから行動に移すことが大切な家族と家、そして地域を守ります。さぁ、みんなでワンチームとなり、流域治水に取り組みましょう!

 

プレゼント情報

本記事でも紹介した、福井市の幸橋北詰にあるアクティビティスポット「ヨリバ」の利用券1,100円分を30名様にプレゼント!

※利用券はヨリバで開催される水上アクティビティ体験(水上自転車やSUPなど)の参加費に利用できるほか、併設のカフェの飲食やBBQでもご利用いただけます。利用券の有効期限は2025年3月31日(月)までになります。

 

\プレゼントの応募はこちら!/

「ヨリバ」で使える
「利用券1,100円分
」を

30名様にプレゼント!
【応募締切】2024年10月20日(日)
応募はこちらから!

《本記事に関するお問合せ》

福井県河川課
0776-20-0480 
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※掲載内容に誤りや修正などがありましたら、こちらからご連絡いただけると幸いです。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新情報はお電話等で直接取材先へご確認ください。

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