暮らしのそばに、いつも港。
京都から渡されたバトン(エッセイのテーマ)は、「港がある良さってこれさ」。
長崎といえば、海。海イコール港、ですよね。
地理的に、ほとんど海に囲まれている長崎。海岸線の長さが全国2位なのですが、港の数においても全国2位となる104の港湾が点在するそうです。

港を中心に発展してきた長崎(写真/大橋竜也)
そんな港が身近にある良さ。まず第一に思いつくのは、開放感。
大阪出身の私が長崎に来た際、初めて住んだのは佐世保市なのですが、佐世保港の美しさは今でも印象に残っています。
広~い青空に、太陽の光を反射してキラキラと光る水面。
長崎県の中でも都市部に位置する主要な港ですが、美しく維持されている海に感激しました。
佐世保港に降り立つだけで、胸いっぱい深呼吸したくなるような開放感に包まれます。

フォトスポットとしても愛される佐世保港(写真/橋本裕)
佐世保港はJR佐世保駅を出てちょっと歩けば目の前に現れるという立地の良さで、港を望むかたちでショッピングモールなどの商業施設が整備されているのもポイント高し。
海を眺めながら、スタバでまったり。こんなことが、街のど真ん中で、普段の買い物ついでや通勤・通学の前後にできる。冷静に考えると、これってすごい贅沢なことじゃないですか?
長崎市の玄関口にある長崎港も忘れてはなりません。
こちらも、JR長崎駅から歩いてすぐの場所にあり、なんなら、駅から見える距離です。
港周辺には「出島ワーフ」という商業施設があったり、「長崎水辺の森公園」など、海辺一帯が整備されています。
観光客はもちろんのこと、住民の憩いの場でもあり、暮らしのそばになくてはならない存在といえます。

長崎港の周辺をおさんぽするだけでも、絵になります(写真/大橋竜也)
余談ですが、お寿司屋さんの取材でも、港が近くにあるメリットを感じることが。
そう、新鮮な魚が手に入ること。
長崎のお寿司屋さんの取材で、「魚の鮮度がいいのは当たり前!」というフレーズを何度か耳にしました。これって、長崎ならではですよね。どこでもこうは行きません。
当たり前のように新鮮で質の良い魚が手に入るから、寿司職人には、舌の肥えた長崎人を満足させる腕の良さが求められるそうです。新鮮な証拠に、長崎の魚は歯ごたえがプリップリですよ!

新鮮な魚が並ぶお寿司屋さんのネタケース(写真/金氣太郎)
今回は、代表的な港を2つ紹介しました。
でも、長崎県って、21市町の中で、海に面していない町が1つしかないほど、どこに行っても海があるので、ほかにも素敵な港はたくさんあるんです。
漁港には魚市や食事処もあるので、巡る楽しさもありますよ。